Ｎｏ.１５７
２０１３年１月２２日
独立行政法人宇宙航空研究開発機構シニアフェロー 川口 淳一郎 氏、
「『はやぶさ』が挑んだ人類初の往復の宇宙飛行、その７年間の歩み」と題して課外講演
防衛大学校は、平成２４年１１月２２日（木）、独立行政法人宇宙航空研究開発機構（ＪＡＸＡ）シニアフェローの川口 淳一郎 氏を講師として招へいし、「『はやぶさ』が挑んだ人類初の往復の宇宙飛行、その７年間の歩み」と題して、本科、研究科学生などを対象とする課外講演を記念講堂において実施いたしました。
川口講師は、ハレー彗星探査機、火星探査機などのミッションに携わられ、イオンエンジンの研究開発の第一人者として、小惑星探査機「はやぶさ」のプロジェクトマネージャーを務められました。
また、今年７月から内閣官房宇宙開発戦略本部事務局長に就任され、まさに我が国の宇宙開発事業の取り纏め役として活躍されています。
講演では、プロジェクトの予算を獲得した時の苦労から『はやぶさ』が小惑星イトカワへ着陸してサンプル採取した後、制御不能となるなど、数々の困難に直面したが、プロジェクトメンバー全員の懸命な取り組みにより、地球への帰還を成功させるまでの苦心や教訓などを語られました。
引き続き、川口講師は「人は失敗して初めて『無知の知』に気付くことがある。それは自ら体験しなければ学べない半面、失敗がトラウマになって研究から去ってしまう人もいるが、失敗を恐れず挑戦し続ける気持ちが必要だ」と述べられ、今後は後継者を育てるためにも共同でプロジェクトに取り組み、技術や経験を伝承していかなければならないと語られました。
講演終了後には、本科学生から多くの質問が出るなど、非常に有意義な講演となり、会場から大きな拍手が起こりました。
本科第３学年学生、硫黄島において冬季定期訓練を実施、
祖国を守るために戦った将兵に思いを馳せ、国防の志を強くする
防衛大学校は、平成２４年１２月１０日（月）から約１週間にわたり、本科第３学年学生に対し、硫黄島において冬季定期訓練を実施いたしました。
硫黄島は大東亜戦争末期に日米両軍が死闘を繰り広げ、双方で約５万人の死傷者を出した激戦地であり、現在でも島の至る所に戦いの痕跡が残っています。
１２月にもかかわらず３０度近い気温の中、米軍の上陸海岸、摺鉢山、粟津壕、兵団司令部壕、鎮魂の丘、天山慰霊碑等を徒歩で移動しながら研修いたしました。
学生は、米軍の圧倒的な戦力を前にして２万の守備隊を指揮した栗林中将と祖国や家族を守るために戦った将兵に思いを馳せ、国防の志を更に強くいたしました。
タイ王国下院軍事委員会第一副委員長ら来校し、
校内施設を視察後、同国から派遣されている留学生を激励
タイ王国下院軍事委員会第一副委員長 ピセート・チュアムアンパーン議員ら国会議員１２名、国会職員等１０名から成る研修団は、平成２４年１１月３０日（金）、駐日大使館海軍武官 ヨンユット・プロムプロラッチ海軍大佐（防衛大学校本科第２９期卒）とともに、防衛大学校を訪問し、記念講堂、資料館、学生舎、総合情報図書館等の校内施設を視察されました。
その後、同国から派遣されている留学生と懇談し、学生生活の様子について熱心に質問されるなど、防衛大学校に対する理解を深められました。
ベトナム軍事科学技術学院政治委員ら２日間にわたり来校し、
士官学校のモデルとして、防衛大学校を精力的に研修
ベトナム軍事科学技術学院政治委員 トラン・タン・フン陸軍少将ら６名は、平成２４年１２月１２日（水）と１３日（木）、防衛大学校を訪問し、國分 良成 学校長を表敬いたしました。
ベトナム軍事科学技術学院は同国からの防衛大学校留学生の大半を派出している士官学校であり、トラン・タン・フン陸軍少将らは、士官学校のモデルとして、授業見学、訓練見学、施設見学、教職員との懇談など防衛大学校を精力的に研修するとともに、共同研究の実施など今後の交流の取組みについて活発に意見交換いたしました。
ロシア連邦軍参謀本部作戦総局長代理、
幹事らと学生の教育訓練等について懇談し、相互理解を深める
ロシア連邦軍参謀本部作戦総局長代理 セルゲイ・フョードロヴィッチ・ルツコイ地上軍中将らは、平成２４年１２月１９日（水）、防衛大学校を訪問し、田邉 揮司良 幹事を表敬いたしました。
ルツコイ地上軍中将らは、第９回日露スタッフトークス参加の後に来校され、授業見学、施設見学、第２種パレード訓練見学等を通じ、防衛大学校学生の教育、訓練、学生舎生活等について理解を深められました。
＜防衛大学校風景百選＞
⑤理工学４号館西側に実るだいだい（平成２４年１２月５日撮影）
