No.153

2012年7月13日

 

 

第17回国際防衛学セミナーを開催

「リーダーシップと防衛学研究・教育」のテーマの下、発表・討議を実施

 

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防衛大学校は、平成24年7月2日(月)から5日(木)までの間、第17回国際防衛学セミナーを開催いたしました。

本セミナーは、「防衛大学校における防衛学について、各国の士官学校等の代表者との発表・討議を通じて、防衛学の充実・発展を図るとともに、各国と我が国との安全保障に係わる相互理解を促進し、相互啓発に寄与する」ことを目的として毎年度実施しています。

本年度は、「リーダーシップと防衛学研究・教育」のテーマの下、14か国15名の参加を得て開催いたしました。ウォレス・C グレグソン前米国国防次官補の基調講演「南西諸島及び同海空域の防衛」の後、発表・討議を実施いたしました。

はじめに、「問題提起」により、@「軍の非伝統的任務とリーダーシップ」、A「ICT化時代におけるリーダーシップ」、B「現代における青年の資質とリーダーシップ」、C「各国が模範としている理想のリーダー像」の各セッションテーマ設定の背景について認識の共有を図り、その後、それぞれ発表・討議を実施いたしました。

最後は「総括」により本セミナーを締めくくりました。「総括」においては、「将来の軍事リーダーが行動する世界は、ドラスティックに変化している」点及び「新しい要素のリーダーシップが必要である」点の2つの点では合意できましたが、「戦闘任務とHA/DR(Humanitarian Assistance / Disaster Relief 人道支援・災害救助活動)といった正反対の任務に対するリーダーシップ教育のバランス」の点では意見が分かれたことを確認いたしました。

今回の発表・討議には、防衛学教育学群のみならず、人文社会科学群、電気情報学群の先生の参加も得て活発な意見交換ができ、今後の教育への反映について充実を図ることができました。

また、本セミナーの間、「茶会」での日本伝統文化の体験及び国外参加者と留学生との交流の場などを設けることにより、相互理解を促進し、信頼醸成の深化を図ることができました。

 

 

早稲田大学大学院教授 川口 有一郎 氏、

「国家リーダーと科学的思考」と題して課外講演

 

 

防衛大学校は、平成24年6月18日(月)、早稲田大学大学院教授 川口 有一郎 氏を講師として招へいし、「「国家リーダーと科学的思考」−猪木 正道 元学校長の宿題に答える」と題して、本科・研究科学生などを対象とする課外講演を記念講堂において実施いたしました。

川口講師は、昭和54年3月、防衛大学校本科第23期学生として卒業されましたが、在学中に負った怪我のために自衛官の道を断念されて、30代で東京大学から工学博士の学位を取得されました。

その後は英国ケンブリッジ大学客員研究員などを務められ、現在は早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授として活躍される一方、「不動産金融工学」の専門家として、政府関係機関や企業への助言活動など幅広く活躍されています。

講演では、まず初めに不動産金融工学について紹介され、日本の財政危機の現状について語られました。引き続き、川口講師が防衛大学校在校中に当時の猪木 正道 学校長が出題した「なぜ、日本は戦争をしたのか?」について述べられ、小原台で過ごした4年間では結論を出すことができなかったが、経済学者として経験を積み重ねていく中、改めて猪木 元学校長の問いについて考えた結果、「当時は優れたリーダーが生まれなかったのではないか」という結論に至ったことについて語られました。

しかし、今は将来の幹部リーダーとしての質を高めるための育成の場として防衛大学校があると述べられ、学生に対し「防衛大学校卒業生諸君たちの活躍を期待している」とメッセージを贈られました。

質疑応答の際には、本科学生から多くの質問が出るなど、非常に有意義な講演となり、終了後には会場から大きな拍手が起こりました。

 

 

少林寺拳法部、神奈川県大会に参加

一般男子三段の部、一般男子二段の部等において最優秀賞を受賞

 

 

防衛大学校少林寺拳法部は、平成24年6月24日(日)、神奈川県横浜市の横浜文化体育館において行われた2012年度少林寺拳法神奈川県大会に参加し、一般男子三段の部、一般男子二段の部、一般男子級拳士の部及び一般団体の部において最優秀賞を受賞いたしました。

一般男子三段の部においては、第4学年の盛満 明彦 学生と重松 翼 学生、一般男子二段の部においては、第4学年の則内 龍太郎 学生と第2学年の平江 泰己 学生、一般男子級拳士の部においては、第2学年の森 拓海 学生と山田 竜矢 学生、一般団体の部においては、第3学年の樋口 敏彦 学生、栗林 正樹 学生、中野 勝貴 学生、仲矢 光希 学生、宇野 裕喜 学生、森下 真史 学生、古市 英人 学生、片岡 俊理 学生が、それぞれ最優秀賞を受賞いたしました。

 

 

<防衛大学校風景百選>

A理工学総合実験棟付近のセローム(平成24年7月10日撮影)

 

 

 

 

 

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