(中央馬場学校長代理に向かって左が中溝名誉教授、右が加藤名誉教授) |
5月10日(水)、防衛庁(市ヶ谷)において春の叙勲が伝達され、中溝高好防衛大学校名誉教授(元 副校長)及び加藤清志防衛大学校名誉教授(元 土木工学教室教授)の2名が瑞宝中綬章を受けた。 【中溝高好名誉教授の主な業績】 中溝名誉教授(平成8年春退職)は、機械工学教室及び情報工学教室において、30年以上にわたり本科学生及び研究科学生に対し、制御システム論、制御工学、システム工学、自動制御等の講義及び卒業研究指導を行った。 研究分野においては、自動制御に関して専門に研究を行い、不規則信号処理を中心にシステム同定、線形及び非線形システムの状態推定、制御系設計手法等の研究を行い、その成果を106編の学術論文、14冊の著書、多数の報告として発表した。これらの成果は、学会等からも高い評価を得るなど、機械工学及び情報工学分野の発展・充実に寄与した功績は多大なものがある。 在職中、理工学研究科分科会委員長、評議員、教務部長、副校長を務め、学科再編成、推薦入試制度の導入、女子学生の採用、理工学研究科の改編等に指導的役割を果たすとともに、自己点検・評価委員会の設置、シラバスの作成、総合教育科目の新設などに関与し、防衛大学校の教育改革、運営に多大な貢献をした。 対外的には、計測自動制御学会、システム制御情報学会、日本機械学会の会員として活躍し、理事や委員長等の学会役員を歴任するなど学会の運営と発展及び後進の育成に努め、これらの功績により、計測自動制御学会より、フェローの称号を受けた。 |
【加藤清志名誉教授の主な業績】 加藤名誉教授(平成12年春定年退職)は、土木工学教室において、42年間にわたり本科学生及び研究科学生に対し、材料力学、土木材料学、測量学、コンクリート工学、鉄筋コンクリート工学、施工学等の講義及び卒業研究指導を行った。 研究主題は、コンクリートに関する研究であり、コンクリートの微小ひび割れ発生のメカニズム及び物性との関係を解明し、アコースチックエミッション法による破壊の予知法を確立した。さらに、長期継続振動締め固め法及び加圧成型締め固め法の有効性を、また、コンクリートの耐久性向上法及び実用的凍結融解試験法を開発した。また、人命・財産の保全のため重拘束法による耐震柱の設計指針を明示した。 在職中、補導審議会委員、入学試験委員会委員、図書委員会委員、施設整備委員会委員、理工学紀要編集会委員長などを歴任し、本校の教育研究等の校務運営に多大な寄与をした。 対外的には、土木学会、日本建築学会、日本材料学会、日本コンクリート工学協会、プレストレストコンクリート技術協会等の会員として活発な学会活動に参加し、学会の発展に寄与し、多方面から大いに評価を受けた。 |