西原学校長が離任

見送りに花束を振って応える西原学校長

 3月31日(金)、西原正第7代防衛大学校長の離任行事が、観閲式、教職員に対する離任挨拶、記念撮影、離校見送りの順に行われた。

 陸上競技場で行われた観閲式で西原学校長は、「学校長として、学生諸君ができるだけ防大外の社会との接触をもつことが必要だと考えてきました。狭い自分の殻に閉じこもるのを避け、自分の視野を広める努力が必要です。また学生諸君に、できるだけ多く海外に行くことの必要性を説いたつもりです。「日本しか知らない者は、日本をも知らない」ということも何べんも言いました。防大を去るに当たって、もう一度強調したいと思います」と訓示した。

観閲式で訓示する西原学校長
学校長に対する捧げ銃
観閲行進
観閲行進で答礼する学校長

 教職員に対する離任挨拶で西原学校長は、学校長在任の6年間の思い出を振り返り、「私自身は、急激な改革よりも漸進的な改革を好みました。漸進的な改革は改革の進展が遅く見えますが、着実に進めば、一定の期間を経て振り返ってみると、伸展の跡を確認でき、しかも抵抗が少ない傾向にあります」と述べた。そして最後に、縁の下の力持ちとなって働いてる夜間の警備、当直、学生食堂のコックさん、ボイラーの管理人などを労った。

 送別の辞に立った中村幹事は、「誠実でいつも笑顔を絶やさず、部下の人格を尊重しつつの御指導等、誠に有難うございました。『世界に開かれた防大の育成』を忘れず、教職員一同さらに尽力いたします」と述べた。

教職員に対する離任の挨拶
中村幹事による送別の辞

本部庁舎前での記念撮影

 本部庁舎前で行われた離校見送りで西原学校長は、筒井総務部長から記念アルバムの贈呈を受けた後、教職員及び学生の大きな拍手の中、防大を後にした。両手に持った大きな花束を振りながら学生の列の中を笑顔で進む姿が印象的であった。

筒井総務部長が記念アルバムを贈呈
山路学生隊学生長と握手
学生の列の中を花束を振りながら
学生からの握手の求めに応える
学生からの握手の求めに応える
帽振れに対して手を振って応える

(西原学校長は、昭和37年3月京都大学を卒業後、米国ミシガン大日本研究センター所員、京都産業大学教授を経て、昭和52年4月本校教授。平成12年4月第7代防衛大学校長に。学校長在任間、防大50周年事業である本部庁舎、記念講堂、図書館、資料館等新しい建物の建設に尽力、50周年記念式典を成功裡に導く。現在も進行中の学生舎の建て替えでは、陣頭指揮で財務省等と折衝、4棟の学生舎を平成22年度までに完成させる予定を取り付け、学生の居住環境の改善に尽力。更に、学生シンポジウムの創設、他大学聴講制度の確立など、本科学生が他大学の学生と触れ合う機会を付与。また、海外派遣学生発表会を創設し、常に学生に海外旅行を勧めるなど、海外に出る大切さを学生に説いた。学生に文化に触れ合う機会を与えるため「コンサートの夕べ」を創設。更に、防大教官の研究を世間にアピールする場として教官研究講演会を創設した。)