防大かわら版VOL.48

2014年09月24日

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中期学生隊学生長としての決意

4学年 渡邊 一生 県立岐山高校(岐阜県)

みなさんこんにちは。中期学生隊学生長を拝命した渡邊一生です。歴史ある防衛大学校の学生隊学生長を務めさせていただくことへの感謝の気持ちと大きな責任感を日々噛みしめながら勤務しております。
 防衛大学校は創立62年目を迎え、我が国を取り巻く安全保障環境の変化と共に、我々防衛大学校学生に対する期待は日々高まっていると確信しております。将来の国防の中核を担う若者としてこの小原台の地で勉学、訓練、校友会、学生舎生活を直向きに取り組んでおり、また、この恵まれた環境の中で4年間自己の充実を図れることに感謝の気持ちを持って生活しております。
 中期は、学生隊学生長勤務目標「チームワーク」の下、各々が、明確な「意志」、何事にも一生懸命努力する「能力」、物事をプラスへ作用させる「考え方」を持って邁進し、組織に貢献することでより魅力ある防大生、引いては防衛大学校を一丸となって創造したいと考えています。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。

中央が本人

定期訓練参加の所感

1学年 和田 有紀子 私立白陵高校(兵庫県)

1学年の夏の定期訓練で主要な行事の1つである「8km遠泳訓練」
私にとってこの遠泳が1番ネックでした。というのも私は今まで水泳をまともにしたことがなく、平泳ぎなどしたこともなかったからです。案の定、泳力測定では100mのタイムどころか15mしか泳げず、正直8kmを泳ぐことは不可能だろうと思い込んでいました。しかし、泳ぎ方の基礎をしっかり教えてもらい、毎日のように補備訓練に参加したことにより、徐々に泳げるようになっていきました。
 海面訓練では、時に潮に流されて隊形を維持することが困難な時もありましたが、一度もリタイアすることなく泳ぎきることができました。そして本番の8kmの遠泳訓練では波の影響で前の列に追いつけなくなるというハプニングがあったものの、同期及びバディの助けもあって完泳することができました。それも全ては今まで行ってきた訓練のおかげであると思っています。
 遠泳訓練を通じて、私は「不可能であると思うこともまずは努力してみる」ということが大切であると痛感しました。定期訓練が始まる前の最後の水泳補備訓練でようやく合格ラインに到達したような私でも8kmを完泳することができたのです。私は是非皆さんに「決して楽な道のりではなくとも不可能なことなどない」ということを伝えたいです。そしてこの夏季定期訓練で学び得たことをこれからの防大生活に生かして努力し続けていきたいと思います。

左端中央が本人

中央が本人

1学年 飯田 潤哉  県立青森東高校(青森県) 

私が夏季定期訓練で最も印象に残っているのは、8km遠泳です。私は先任区隊長として、1学年全体を牽引する気持ちでこの訓練に臨みました。「同期の団結」をテーマに、11中隊及び14中隊合同の11区隊は1人の脱落者も出さずに8km完泳することができました。もともと25mすら泳ぎ切れなかった同期がいたなんて本当に信じられません。これが団結する力なのかと心から実感しました。ある程度泳力のある私自身でさえも、たった一人ではまず達成できなかったと感じるほど過酷な訓練であったと思いました。同期には本当に感謝したいです。
 私が今回の訓練で学んだことは、「感謝」の意味についてです。テレビや新聞で、スポーツ選手が試合後のインタビューの際、「支えてくださった方々に感謝しています。」と言う場面をよく見かけます。以前までは、その言葉の意味をただ漠然ととらえ、感謝することは当たり前のことだと考えていました。しかし、この訓練を通じて、訓練に向き合うのは自分自身ただ一人ですが、実際は、同期同士の励まし合いや、上級生の方々からの激励及び地域の方々の協力など、多くの支えがあってこそ成り立つものであることに気づきました。遠泳の最中は同期で声を出し合うことで、気持ちが奮い立ち、モチベーションを維持することができました。遠泳前日は上級生の方々から多くの差し入れを頂き、出発の際には「頑張れよ」と声援を頂き、気分が前向きになりました。辛かった8kmを達成し、地域の方々が用意してくださった温かい豚汁を食べたときは涙が出そうになりました。とても有り難い体験をさせて頂いていると思い、これが「感謝」であると理解しました。
 ここ防衛大学校での生活は、ただ厳しいだけでなく、人間として大切なことを多く学べる場所だと私は考えています。常に感謝の気持ちを忘れず、立派な幹部自衛官を目指して日々精進したいです。

1学年 木下 陽博 県立宮崎大宮高校(宮崎県)

7月を迎え夏季定期訓練に臨んだ私達1学年には所謂登竜門と呼ばれる遠泳訓練が待っており、皆気概や不安等がない交ぜになった状態でいた。訓練は7月を通して1カ月間行われ、8kmを泳ぎ切る泳力・気力を養う。私は組を後ろからサポートする副組長を務めた。訓練当初組員の泳力はまちまちであり、各々が各々のペースで泳ぎ、隊列が乱れるということもしばしばであった。しかし、組長、副組長が矯正し互いに注意し合うことで、訓練期間も半ばになる頃には、皆ほぼ隊列を乱すことなく泳げるようになっていた。
 海において8kmという長い距離を1人で泳ぎ切ろうと思えば、それは大変な思いをせねばならない。沢山の指導官の方や同期に囲まれて一緒に泳ぐからこそ長い距離を泳げるのだと訓練の中で感じた。時には高い波や強い潮のせいで遅れる者も居たが、その度に周囲が声をかけ励まし合っていた。
 大きなことを為す時、大切なのは体力よりも気力だ。1人だけでは折れそうになるこの気力を共に支え合っていけるのが同期なのだと感じた。皆で団結した分、最後に8kmを泳ぎ切った時の達成感は大きなものであった。遠泳だけでなく、これから対面する課題を同期と共に乗り越えて行こうと思う。

右が本人

1学年 田中 夕焼 県立柏陵高校(福岡県)

私は遠泳訓練において組長という役職に就き、31組全体をまとめる立場となったため、訓練を通して非常に多くのことを学ぶことができた。プール訓練では泳ぎが得意な者が泳ぎの苦手な者を手助けすることが上手くいかず遅れる者もおり、このまま海面訓練に移行して大丈夫かと不安であった。海面訓練1日目は、まとまって泳げない等の改善点が出たものの、「全員で完泳する」という一つの目標に向かい日々訓練に励み良くなってきていた。しかし、本番前日の2km海面訓練で試練が訪れた。訓練中に流れの強い向かい潮にあたり、約40分間ほとんど進まず体力が奪われることで列が乱れた。また、進まないことにより精神的に辛くなった。この時に普段の団結力が功を奏し、泳ぎの苦手な者への手助けや、声掛けが自然に行われていた。この本番前日の試練により31組の団結が更に深まったように感じた。そして迎えた本番当日、前半は順調に進んだが、中盤に向かい潮にあたった。しかし、前日の試練のおかげで全員気持ちを切らさず乗り切ることができた。後半は皆体力がなくなり声掛けが少なくなったが、船の上からの多くの教官たちによる声掛けのおかげで気力を振り絞り全員で完泳することができた。今回の遠泳訓練で私たちは大きな自信がつき、その自信は今後の生活の糧になると考える。
 「全員で完泳する」という目標は数多くの教官や学校職員のサポートによって達成することができました。本当にありがとうございました。

1学年 桑原 佑輔 私立片山学園高校(富山県)

私は入校当初全くと言っていいほど泳げない金槌でした。そのため、夏季定期訓練が始まるまでの約二ヶ月間、訓練担当指導教官の方と水泳補備訓練を行いました。訓練は非常に有意義なものであり、また指導官が丁寧に教えてくださったので時間はかかりましたが自らの泳力の向上を実感することができました。この訓練が私に自信を与えてくれ、夏季定期訓練では、プールでは二時間以上泳ぎ続けることができるまでに成長しました。
 しかし、海面訓練になるとプールとの違いに戸惑い溺れてしまいました。私は今までの努力や自信を全て否定されたように感じ、本当に8kmを泳ぎ切ることができるのか不安になりました。
 けれども、周りの同期や指導官の方々の励ましや温かい言葉でなんとか頑張ることができ、本番は無事に8kmを完泳することができました。もちろんこれは私一人の力では到底成すことはできません。周りの同じ目的を持った同期と、優しく見守ってくれた指導官の方々のおかげであると思います。
 私は、防大伝統の遠泳は泳力の向上とともに不可能だと思われる課題にいかに取り組むかという事、そして仲間と団結することを学ぶ場であると思います。これらは将来幹部自衛官になるにあたって必要な資質であり、それを身に着けるために遠泳が防大一学年の伝統行事になったのでしょう。来年以降の私たちの後輩となる防大生にも遠泳を通じてこれらのことをぜひ学んでほしいです。

右下が本人

1学年 宮本 大輔 県立筑紫丘高校(福岡県)

夏季定期訓練では、陸海空の部隊研修をはじめとして匍匐前進などの戦闘訓練や空包射撃、富士登山、8キロ遠泳などを行いました。どの訓練も非常に充実していて勉強になるものばかりでしたが、特に印象に残っている8キロ遠泳についての所感を述べたいと思います。
 1学年は8つの組に分けられて組ごとに隊列を組んで泳ぎます。各組には1名の組長が配置され、残りの組員は6列の縦隊をつくり組長の先導に従って泳いで行くのですが、組員は全員縦横の列を揃えて泳がなければなりません。波がある中で隊形を維持するのは非常に難しく、列員と話し合ったりして試行錯誤を重ねた毎日でした。
 海面訓練では最長で4キロしか泳いだことがなかったため、本番で倍の距離を泳げるのか不安でした。しかし、本番当日は幸い波があまり高くなかったため、波に流されることもなく隊形を保持したまま無事に泳ぎきることができました。途中でへこたれそうになった時もありましたが、一緒に泳いでいる同期がいるということが何よりも励みになりました。
 遠泳を終えてこれまでの4か月を振り返ると辛いこともたくさんありましたが、同期と協力して苦難を乗り越えていく中で人間的にとても成長できたと感じています。今回の遠泳で得た自信を糧にして、今後も全力で日々の生活に取り組んでいく所存です。

富士登山訓練にて(左から2人目が本人)

2学年 島田 昌紘 都立小山台高校(東京都)

本訓練期間は2学年になり、要員を指定されて参加した初めての夏季定期訓練であった。私にとって1学年時の夏季定期訓練は、「将来自衛官になるのだ」というただ漠然とした自覚を養ったものだった。しかし、今回の訓練期間は、「将来陸上幹部自衛官となるのだ」という、具体的な覚悟を確立するのに十分な充実した訓練であった。
 相馬原演習場という灼熱の地で数々の訓練を実施したが、その内容は非常に多岐にわたるものであった。何一つ自分ひとりで成し遂げられるものはなく、何をするにせよ訓練班全員の協力が必要であった。そのためには班での信頼関係の醸成が不可欠であり、これに関しては訓練教官から再三指導を受けた。
 また、私は助教として支援してくださった陸曹の方々から沢山の話を聴いた。部隊の雰囲気について、幹部に何を期待しているかということなど、現場の生の声を今のうちに聴くことができことは大きな刺激になった。また、第12旅団長の貴重な講話と合わせて、自分の将来のイメージが幾らか鮮明なものになり、私の陸上要員としての自覚をより強固なものにした。
 これらの貴重な経験をさせて下さった方々や、足を引っ張ってばかりの私を助けてくれた同期への感謝の気持ちを忘れずに、これからも陸上要員としての資質・能力の向上に邁進する所存である。

2列目の左端が本人

左が本人

2学年 永井 綜一 県立姫路西高校(兵庫県)

2学年となり、海上要員として2度目の定期訓練に臨んだ。春季定期訓練と異なり、海技訓練場合宿や乗艦実習などの校外訓練が多く、貴重な経験を数多く積むことができた。
 本訓練で一番印象に残ったのは、乗艦実習である。練習艦「しまゆき」に乗り、操艦訓練、霧中航行、応急操舵、機械室や舵機室の見学、艦内生活など、艦上でしかできないことを体験したり、携帯電話の電波が繋がらない状況といった乗艦しなければ分からないことを学んだりした。また、乗艦実習中に湧いた疑問は、乗員の方々が親切に分かりやすく教えてくださり、多くのことを学ぶことができた。寄港地であった石巻では、史跡研修を実施した。未だに震災の面影を残す町を見て、災害の恐ろしさを肌で感じると同時に自衛隊の災害派遣についても強く意識するようになった。私は始終船酔いに悩まされたが、充実した実習であり、海上自衛官になる基礎を習得できた。
 他にも手旗、発光、旗流などの信号受信訓練、幹部候補生学校の見学、部隊研修と様々な訓練を通し、海上要員としての一歩を踏み出せたと考える。

3学年 桐生 顕大 県立宇和島東高校(愛媛県)

この夏、私は三学年航空要員として、石川県所在の航空自衛隊小松基地を研修した。常にスクランブルを控え、戦闘態勢にある戦闘機部隊が在籍するこの基地では、今までに研修した航空自衛隊の基地とは違う、戦闘航空団ならではの緊張感を感じることができた。私は小松基地に所属する様々な部隊の研修を通して、航空戦力と言うものは整備、補給、気象、管制など多くの職種の部隊によって支えられ、運用されていると言う事を肌をもって実感した。その中でも最も印象的であったのが、戦闘機体験搭乗である。幼いころからの憧れであり、今まで地上から飛んでいる姿を見上げていることしかできなかった私にとって、戦闘機に搭乗したことは非常に貴重な経験であり、戦闘機による任務がいかに過酷なものであるかを、身をもって学ぶ事が出来た。
 また、約一ケ月における内務班での生活では、多くの空曹空士の方々との交流を深め、自らが専門とする職種のやりがいやこだわり、幹部自衛官に要求することなど様々なことを語り合った。このことは、私が将来目指すべき幹部自衛官とはどのようなものであるかを考えるよいきっかけとなった。
 私は今回の小松基地における部隊研習において学んだこと、経験したことを、今後の防大生活に活かすことで、自分が理想とする航空自衛官に近付いていきたいと思う。

3学年 岩井 雄馬 県立越ヶ谷高校(埼玉県)

私は大宮駐屯地、第32普通科連隊で部隊実習をしました。今回の部隊実習で行われた主な訓練として、敵のゲリラ・コマンドウ部隊からの重要防護施設の防護、40km行進、敵潜伏地域の安全化、市街地での撃滅掃討作戦を6日間の連続状況下で行いました。5夜6日という過酷な訓練でしたが、普通科の方々は我々学生よりも体力があり、特に40km行進ではついていくのに精一杯でした。またその中でも小隊長の方は、行動中は平然としているのはもちろんのこと、休憩時間の時も班員に健康状態を聞きに回り、命令受領、命令下達を行っており、まったく休んでいませんでした。その姿を見てすごく頼もしく感じ、また、近い将来の自分も小隊長になったら同じことが出来るのか不安にもなりました。
 その後、宴会の席で小隊長に状況中は体力的にきつくなかったかと聞いたところ、勿論きつかったと予想外の返答を受けました。続けて、小隊長という責任感が人を強くするともいわれました。
 以上から、私は今回の実習を通して、部隊の方々に負けないように、体力を一層錬成していき、また指揮官としての責任や重圧に負けない、器の大きい人間になれるよう、防大での生活に励もうと思います。

4学年 中村 慶昭 県立岡山朝日高校(岡山県)

私は今回、護衛艦「くらま」に乗艦し、約2週間の実習を通して艦艇勤務について学ぶことができました。台風の日本列島接近に伴い訓練計画が変更される中での実習となりましたが、長い航海の中でその厳しさを知る一方で日本の領海を守っている護衛艦での勤務の責任の重さを痛感しました。
 また、寄港地の鹿児島では自衛隊祭りが実施され、私たち防衛大学校4学年も自衛隊の広報活動を支援しました。一般の方と接することで、自衛隊に対する理解がいかに大切かを実感しました。
 その他に寄港した江田島や大分の佐伯では上陸が許可され、その土地の史跡を研修したり、名産物を味うことができました。確かに航海の中では厳しいことや辛いこともありましたが、色々な所へ寄港できるなど艦艇勤務の楽しい一面も体験できました。
 実習を終え防衛大学校に帰校してからは実習のことを思い出し、約半年後に迫った江田島の幹部候補生学校へ不安無く入校できるよう、今すべきことは何かを考えて日々生活していこうと決意を新たにしました。

舞鶴にて(最後列左から2番目が本人)

デッチング訓練にて(右が本人)

4学年 緒方 美紀 県立伝習館高校(福岡県)

4学年航空要員の夏季定期訓練は、航空機運用総合訓練、操縦適性検査、警戒管制部隊実習を主として実施した。
 航空機運用総合訓練においては、4学年が指揮官及び幕僚となり、2学年を列員とした小規模な航空団を編成して訓練を実施した。任務達成を目標に、計画を立案することから始まり、教官から指導を受け、実際にグライダーを用いて運航するという実動を伴った訓練であり、今までの研修や座学で培った知識等をフル活用する訓練であった。この訓練を通して、リーダーシップの大切さ、幕僚活動の難しさ、及び安全確保の重要性を学ぶことが出来た。また、航空機を運用するためには、どの要素も欠けてはならず、航空自衛隊は掛け算の組織であるということを再認識した。
 操縦適性検査では、教官とともに練習機に乗り、予め指示されている手順に沿って、実際に操縦を行った。地上で勉強し理解しても、実際に上空で操縦すると感覚が掴めず、うまく操縦することができなかった。パイロットになるためには、頭ではなく体で覚える程の練度に達する努力が必要であると感じた。
 警戒管制部隊実習は、南西航空警戒管制隊のある那覇基地を研修した。那覇という地理的特性から、他国と隣接しており、スクランブルの回数が多く、対領空侵犯措置の最前線の状況を感じることができた。また、実際にシフト勤務を体験し、運用の忙しさや緊迫感を目の当たりにするとともに、訓練等を研修することで航空作戦の一端を認識できた。
 この1ヶ月を通して貴重な経験をすることができた。本訓練で学んだことを今後の生活に活かしていきたい。

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