防大かわら版VOL.141

2022年08月19日

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◯掲示内容一覧
 ・月例観閲式所感
 ・校友会紹介(ボート部、相撲部、短艇委員会)

月例観閲式所感

寺田学生
  令和4年6月17日に防衛大学校学生隊は赤瀬正洋副校長を観閲官に迎え、第1回月例観閲式を実施した。月例観閲式訓練は、防衛大学校学生の教練における練度向上と士気の高揚を目的として年4回を基準に行われるパレード訓練である。
 本年度は5月に予定されていた月例観閲式訓練が中止となり、今回が令和4年度として最初の観閲式訓練となった。1学年は入校以来初の観閲式訓練であり、指揮官や指導部も新たな体制でのスタートとなった。
 約1週間の練成期間においては、練度向上とコロナウイルス感染防止の両立が求められた。マスク着用の厳守、指導時のソーシャルディスタンスの確保といった多くの制約を設け、指導員には通常の指導だけではなく感染予防を徹底させた。練成に参加した学生は前回よりも練度向上が見られた。特に初めての月例観閲式に臨んだ1学年は入校当初から見違えるほどの成長した姿を見せてくれた。その結果、学生隊として昨今の困難な状況下においても観閲式訓練を完遂し、防衛大学校の威容を示すことができた。
 この訓練を通じて、我々は規律心や指導力といった、自衛官としての資質の向上を達成することができた。私は、学生隊パレード責任者として、パレードを通じた学生隊の資質向上に引き続き努める所存である。

月例観閲式訓練での観閲部隊

ボート部「第65回五大学レガッタを主催して」

小山学生
 4月30日に埼玉県戸田ボートコースにて第65回五大学レガッタを実施しました。五大学レガッタとは防衛大学校と筑波大学、東京海洋大学、東京外国語大学、東京工業大学で行われる対抗定期戦です。第1回大会開催は1958年で、防衛大学校は1966年の第9回大会から参加しています。
 今年は防衛大学校が主催校として大会の準備・運営を実施しました。昨年、一昨年は緊急事態宣言が発出中で中止となっており、3年ぶりの開催を目指して準備を進めました。コロナ情勢を考慮し、例年と異なることも多々ありましたが、各校の監督・主務・OBの方々に協力、助力をいただき大会を無事開催することができました。高校時代からボート競技を続けていますが、大会の企画運営に携わるのは、今回が初めての経験でした。
 ボート競技は「一艇ありて一人なし」という団体精神を示す言葉があります。この言葉は、クルーがどんなに苦しくても動作を一つにすること、心を一つにすることでボートが速く進むことを表しています。能力も考え方もそれぞれ違うクルーを如何に一つにまとめるかが、ボート競技の難しいところであり、魅力でもあります。この五大学レガッタも同じボート競技に取り組む各校の部員、監督・OBの方々との協力があるために実現するものだと感じました。

試合前のフォアクルー

荒川で練習するエイトクルー

相撲部「国技・相撲」

蔭山学生
 防衛大学校 相撲部主将の蔭山学生です。私達は「我ここに励みて、国安らかなり」という部訓を体現すべく日々稽古に励んでいます。
 さて、国技とは一般的にその国を代表する特有の技芸、もしくはもっともその国での競技人口が多いスポーツをその国の国技とするもので、日本においては相撲です。
 相撲部は相撲で勝つための技量面のみではなく、礼儀を含む日本独特の美徳をも身に着けられるように、稽古を積んできました。令和2年度のほとんどの主要な大会に参加することができず、不戦敗でリーグを降格となって、昨年度からリーグ戦昇格を目標として活動してきました。そのような状況で5月29日に開催された全国国公立大会で防衛大学校は団体戦として勝利することはできませんでした。しかしながら、先鋒から大将までの五番勝負において一つも勝つことができなかった一昨年から着実に1勝を積み重ねることができています。個人戦においても半数ほどはトーナメントを勝ち進むことができるようになってきています。防衛大学校として勝つことはできませんでしたが、この雪辱を胸に秋に行われる全国学生相撲選手権大会において勝利できるようこれからも稽古に励む所存です。
 今までの活動ができているのは応援してくださる部長、顧問、OBをはじめとする諸先輩方のお陰です。これからも応援よろしくお願い致します。

短艇委員会「継承」

堂本学生
 67期短艇委員会主将の堂本学生です。短艇委員会は、11月末にある東日本カッター競技大会及び5月末にある全日本カッター競技大会の1年に2回しかない大会に向けて、日々心身ともに厳しい中で活動しております。先日の6月4日に、3年ぶりとなる全日本カッター競技大会が開催され、65期・66期の思いそして応援してくださる皆様の感謝を胸に、4連覇を果たすことができました。
 私が思う、短艇委員会の特徴は、先代から受け継がれている「伝統」にあると考えます。短艇委員会は、防大の中でも、随一を誇る出席率の高い校友会であり、委員皆が高い志をもって活動している校友会であります。その根源はどこにあるのかというと、先代の強い思い、すなわち「伝統」にあります。先代の背中を見て育った学生は、先代のように強くカッコイイ人間に、そして、全日本カッター競技大会の優勝という悲願を叶えるべく、自身の体に鞭を打ち続けています。この強い思いが「伝統」となり、後代の学生たちに引き継がれ続けています。人間だれしも常に全力でいることはできません。一人で立てない時は同期の支えで立ち上がり、「伝統」に応え、その伝統という経脈の一部になれるよう取り組みます。ゆえに全力で「伝統」を継承するこの校友会で学べることは多くあると実感しています。政権交代を経て、その「伝統」は68期に継承されました。68期がその「伝統」を継承し、日々精進していけるよう67期も一丸となって応援していきます。
 今後とも短艇委員会へのご声援のほどよろしくお願いします

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