防大かわら版VOL.124

2020年10月19日

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◯掲示内容一覧
 ・中期学生隊学生長としての決意・抱負
 ・中期大隊学生長としての決意・抱負【各大隊学生長】
 ・月例観閲式訓練所感


中期学生隊学生長としての決意・抱負

4学年 坂東 渉伍
 航空宇宙工学科 新田高等学校(愛媛県出身)

令和2年度中期学生隊学生長を拝命した坂東学生が決意・抱負を述べる。本年度の前・中・後期の学生隊学生長は「万里一空」を学生隊年間方針とし、年間を通じて目標に向かって努力していくことを決意した。國分良成学校長の掲げる「世界一の士官学校」の実現に向け、防衛大学校学生全員であるべき姿を追求していく。
 本年度の前期は波瀾万丈という言葉でも言い表すことが出来ないほど様々な変化が起こり、対応に追われる日々であった。そんな中、前期学生隊学生長の山本学生は各大隊学生長と協力し、あるべき姿を追求するための基礎を固めることが出来たと思う。そこで私は、中期の勤務方針を「研鑽」とした。前期に固めた基礎をもとにさらに学生が研鑽できるよう学生隊を運営していく所存である。
 中期は長く、最も成長出来る時期であると同時に最も怠慢になりがちな時期でもある。全学生が自分の役割・責任を自覚し、あるべき姿とは何かを常に考えながら行動することが成長につながるであろう。全学生が一丸となって防衛大学校をより良いものに出来るよう、全力で勤務していく所存である。

槇学校長銅像前にて(右が本人)

オーストラリア派遣時(右が本人)

中期第1大隊学生長としての決意・抱負

4学年 濱田 大雅
 機械工学科 大阪府立生野高等学校(大阪府出身)

今年度の第1大隊における年間方針は「完全燃焼」である。これを達成するには1大隊の学生が学生舎生活において自主自律の気風を醸成すると共に、新たな物事に積極的に取り組み自身のスキル向上のために自己研鑽できる環境づくりをする必要があり、前期1大隊学生長のもと、「着火」を目標に服務規律の厳守、生活基盤の確立を行った。これを受けた中期は、我々、第1大隊の学生が新たな物事に積極的に取り組み、自己研鑽できるようにするのが目標となる。そのため、私は中期の勤務方針を「熾炎」とした。これは私の考えた造語であるが、前期に「着火」された火をもとに大きな火となり、勢い盛んにはげしく、そしてきらきらと輝く「炎」となることを願い、この目標とした。防衛大学校において中期は8月から12月と1年の中で最も長い期間であり、年間で11種目ある競技会のうち、水泳、演劇祭、棒倒し、ビブリオバトル、体力、TOIEC及びパレードの7種目が開催される。これらの競技会において優勝することを目標に学生が自己研鑽し、それをきっかけとして新たな物事にも積極的に取り組んでもらいたいと考えている。
 また、これらを達成するには規律の維持はもちろんのこと、防衛大学校生活がより充実した生活環境になるべくクリーンな学生舎を作り上げていきたい。今年度は新型コロナウイルス感染防止を目的とし、外出禁止や「3密」をさけるために食堂や浴場の利用時間など多くの制限を設けていることもあって感染者は出ていない一方、それに起因するストレスを抱えている学生が多い。そのため、ストレスの解消・軽減を目的とした部屋内でのメンタルヘルスやレクリエーションなどを取り入れていくことで少しでも充実した生活環境を作っていく所存だ。
 これらを達成するためには大隊学生長である私が自分の役割と任務を十分に理解し、率先していい大隊づくりに取り組んでいく必要がある。学生一人一人が誇りと自信を持てるよう情熱を持って、全力で1大隊学生長の任を全うしたい。

乗艦実習寄港地(高知)にて

令和元年全日本カッター競技会にて
  (左から3番目が本人)

中期第2大隊学生長としての決意・抱負

4学年 牛嶋 大
 電気電子工学科 埼玉県立朝霞高等学校(埼玉県出身)

私がこの小原台に足を踏み入れてから、3年と数ヶ月が経過した。私が防衛大学校に入校してから「自主自律」という言葉をずっと耳にしてきた。果たして、これを形あるものにしてきた大隊はあっただろうか。これは防大の永遠の課題となるのだろうか。本年度の第2大隊の年間方針は「自主自律」である。
 私は中期第2大隊学生長として勤務方針を「組織力」とした。前期第2大隊学生長竹井学生が、尽力して個人レベルでの「自主自律」の雰囲気を醸成してきた。これを中期については、第2大隊の一人一人が組織的に機能し、大隊として「自主自律」がなされている状態を作り上げることを目標としている。ここで重要になるのが、長期勤務学生、週番、綱領委員会及び部屋長等のそれぞれの役職であると考える。これらの役職に就く学生が、しっかりと自分の果たすべき役割と責任を認識することが求められる。
 また、役職以外の学生も、自分が第2大隊の一員であることの自覚、責任及び誇りを持ち日々鍛錬しなければならない。このリーダーシップとフォロワーシップを歯車のようにかみ合わせ、組織的な「自主自律」を完成させることが私の任務であると考える。
 中期は競技会も多く、学生隊として盛り上がる時期である。第2大隊の「組織力」を発揮できるよう、全身全霊で取り組むことを決意とする。

3学年時派遣先の中国にて
(一番左が本人)

4学年夏季定期訓練(7月)にて
(中央が本人)

中期第3大隊学生長としての決意・抱負

4学年 舟場 将至
 人間文化学科 和歌山県立向陽高等学校(和歌山県出身)

新型コロナウイルスの影響は、我々防衛大学校学生にも大きな影響をもたらした。そのような中でも我々は、責任をもって勉学・訓練に集中しなければならない。中期という期間は、前期、後期に比して長く、水泳競技会、前期定期試験、TOEIC試験、開校記念祭といったイベントも多い。中期の時期的特性から、各学生が目標を持って生活することが重要であると考える。
 3大隊という組織が持続的に成長していくためには、その基礎となる個人の成長が不可欠である。そのため、まずは個人の能力の向上、個人の充実を図る。そして個人の能力を組織全体に広め、組織を成長させる。中期に行われる各種競技会では、3大隊という組織の、集団としての団結を深め、結果を残すことが目標である。
 私は、中期第3大隊学生長としての勤務方針を「心は心づかいに、思いは思いやりに。」とした。
 心は見えないが、心づかいは見える。思いは見えないが、思いやりは見える。
これは、詩人の宮澤章二さんが作った詩の一部である。一人の人間として、一社会人として、そして、防衛大学校学生としての素養を育成し、形なき気持ちを、カタチにしていくことができる大隊にしていきたいと思い、この勤務方針を定めた。私は、自らの思いやりと心づかいをもって、3大隊の成長と飛躍のために職務を全うすることをここに決意する。

  開校記念祭にて(本人)

3学年派遣時の米国にて
(右が本人)

中期第4大隊学生長としての決意・抱負

4学年 田内 健
 航空宇宙工学科 東北学院高等学校(宮城県出身)

我々は、この小原台で学ぶにあたり、将来、幹部自衛官になることをイメージし、防衛大学校学生のあるべき姿と自身の理想像を追求し続けなければならない。ここで、意識すべきことは、「学科教育・訓練」「学生舎生活」「校友会活動」の3本柱の確立であると考える。特に、上級生は学年が上がれば上がるほど3本柱について深く考えるべきであり、切磋琢磨し、自己の充実を図り、バランスのとれた人間形成に努めなければならない。このように、上級生が努力する姿をもって下級生に範を示し、下級生は上級生の背中を見て成長していくサイクルこそが防衛大学校で生活する1つの大きな意義であると考える。
 そこで私は、勤務方針を「道標」と定めた。「年度最優秀大隊の獲得」が4大隊の年間方針であるため、各種競技会での好成績、学生服務の充実を目指すことは前期と変わりはない。年間方針を達成するその過程で、上級生が中心となり、各種競技会・行事運営だけでなく、3本柱においても下級生の「道標」となり、年度最優秀大隊にふさわしい雰囲気を醸成するよう、働きかける。
 私は、1学年時から4大隊に所属しており、4大隊愛は誰よりも深い自信がある。大隊学生長として大隊運営の一役を担うことを誇りに思い、名誉と責任を自覚し、勤務する所存である。

昨年度の校友会集合写真
(右下が本人)

観閲式訓練にて(指揮官が本人)

月例観閲式訓練所感

4学年 三谷 恭平
 建設環境工学科 神奈川県立横浜修悠館高等学校(三重県出身)

令和2年6月24日防衛大学校学生隊は訓練部長保科俊朗海将補を観閲官に迎え、第1回月例観閲式訓練を実施した。月例観閲式は防衛大学校学生の教練における練度向上と士気の高揚を目的として年4回を基準に行われるパレード訓練である。 
 本年度はコロナ禍の影響で5月に予定されていた月例観閲式訓練が中止となり、今回が令和2年度として最初の観閲式訓練であった。年度最初の訓練であるため、1学年は入校以来初の観閲式訓練であり、指揮官や指導部も新たな体制でのスタートとなった。
 約1週間の練成期間においては、練度向上とコロナウイルス感染防止の両立が求められた。このため屋内における密集した訓練の禁止、マスク着用の厳守、指導時のソーシャルディスタンスの確保といった多くの制約を設け、指導員には通常の指導だけではなく感染予防を徹底させた。その結果、学生隊として昨今の困難な状況下においても観閲式訓練を完遂し、防衛大学校の威容を示すことができた。
 この訓練を通じて、我々は規律心や指導力といった、自衛官としての資質の向上を達成することができた。私は、学生隊パレード責任者として、パレードを通じた学生隊の資質向上に引き続き努める所存である。

学生パレードスタッフ
(前列左から3番目が本人)

第1回月例観閲式訓練の様子

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