防大かわら版VOL.111

2019年08月30日

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◯ 掲示内容一覧
 ・中期学生隊学生長としての決意、抱負
 ・遠泳訓練参加所感(各大隊)

中期学生隊学生長としての決意、抱負

4学年 岡野 七海 茨城県立下妻第一高等学校(茨城県出身)

中期学生隊学生長に任命された岡野七海学生が所信を述べる。防衛大学校は國分良成学校長の掲げる「世界一の士官学校」の実現に向け、全学生が日々切磋琢磨し合い、自己研鑽に励んでいる。
 本年度は、学生隊年間方針を「行動」~あるべき姿の実現~とし、学生隊を運営している。前期は「凡事徹底」を掲げ、基礎を固めてきた。そして、夏季定期訓練を経て、全学年全要員が大きく成長をし、皆が心待ちにしていた夏季休暇も終わり、残暑の中、中期が始まった。中期は長く、前期に培って来たものを発揮し、一番成長できる時期だ。そこで中期の学生隊スローガンを「自主自律」とした。全学生1人1人が自らの置かれている状況を理解し、私たちがどうあるべきなのかという事を自らの頭で考え、適切な判断をし、行動していく事が大切で、これは防衛大学校学生として、また「世界一の士官学校」を実現させるためには必要なことだ。
 私は勤務目標を「初志貫徹」として、先輩方が築いて下さったこの歴史ある防衛大学校の伝統を継承すると共に、「世界一の士官学校」の実現に向け、全学生が一丸となって、より高みを目指せるよう、勤務していく所存である。

学生隊本部にて(下段中央が本人)

学生舎にて(中央が本人)

遠泳訓練参加所感(各大隊)

1学年 宮田 雄史 大阪府立生野高等学校(大阪府出身)

防衛大学校の1学年にとっての遠泳訓練は、夏期定期訓練の中で最も大きな訓練であり、その距離は8kmにのぼる。私は、遠泳訓練を実施する上で感じたのは、自分一人の力では達成できるものではなく、教官・助教の支援があって成し遂げられるということである。
 遠泳訓練は、泳力に関係なく8km泳ぐ必要があり、そのために入校直後の泳力判定からプール訓練、海面訓練と段階的な訓練を実施してきた。私は、幼少期に水泳をならっていたため、泳法等に不安はなかったが、海で8km泳ぐということは未知の領域であり不安であった。
 遠泳の訓練を実施する上でグループを編成するが、私はAグループ長に任命された。しかし、私はこれまで長という立場の経験がなくグループの指揮が不安であり、グループ長となった当初は右も左もわからず指導教官から指導を受けた。
 波が高い日の海面訓練時、私は普段と違う海面状況に動揺してしまい、グループの統率を欠いてしまい気を落としていたが、同期の支えで持ち直すことが出来た。
 8km遠泳の当日は、天候及び海面状況に恵まれ無事に泳ぎ切ることができた。厳しい訓練を共に乗り越えた同期、8kmを泳ぎ切った経験及び達成感は、困難な場面に直面しても克服する心の強さを得られ、今後の防衛大学校の生活においても困難に立ち向かい徳性の涵養に努めていく所存である。

入水するAグループ(先頭が本人)

Aグループの集合写真(1列目の一番左が本人)

1学年 奥田 裕希 兵庫県立星陵高等学校(兵庫県出身)

東京湾で8キロの遠泳。普通の人ならば体験する機会がなく、想像することが難しいのではないだろうか。ちなみに、8キロとは私の地元にある世界一長い吊り橋の明石海峡大橋が約4キロなので往復できてしまう距離である。そんな泳ぐ距離に加えて、冷たくてしょっぱい海水、人前で泳ぐのが恥ずかしいほどの泳力等、遠泳訓練の前はたくさんの不安要素しかなかった。
 当初はプールの訓練から始まった。30分、60分、90分、120分と少しずつ時間を伸ばして泳いだ。泳ぐたびに確かな自信を持つことができた。海面訓練もプールでの訓練と同様に少しずつ距離を伸ばしていき、4キロを完泳したころには長時間泳ぐのにも慣れ、海にも慣れていた。
 そして、8キロ遠泳本番。天気は快晴、気分も体調も絶好調。だが始まって間もなくあることに気づいた。クラゲ達も絶好調であり、いつもより大量発生していた。そんなクラゲの森をかき分けながらひたすら前に進んだ。終盤につれ、関節や水着ですれる部分の痛みが増して、陸が恋しくなった。何度陸の方を見て、早く終わりたいと願ったことか。待ち望んだゴールとなり足をついた瞬間、どっと疲れが来たがそれに比例して今までに味わったことの無い達成感も得られた。今定期訓練を通じ、限界は存在しないこと、最後まであきらめず挑戦する大切さを知る事が出来た。

遠泳中(写真中央が本人)

出発前(右から2番目が本人)

1学年 安藤 泰治 私立朋優学院高等学校(神奈川県出身)

防衛大学校では7月に夏季定期訓練が実施される。約1か月の間、普段の勉学を離れ、それぞれの学年、要員毎の訓練を集中的に実施する。1学年の訓練では、どの要員にも共通する基礎的な事柄を学んでいくが、この夏季定期訓練における最も大きな試練が、東京湾で実施される8キロ遠泳だった。
 水泳は小学生の頃に2年間習っていたので、泳げる自信はあったが、平泳ぎは得意ではなかったので、入校当初の泳力判定ではタイムも遅く、少し心配だった。しかし、遠泳のための訓練をこなしていくうちに速くなり、100mの平泳ぎにおいて最終的にタイムを約30秒縮めることができた。
 遠泳本番では8キロを無事泳ぎきることができ、大変嬉しかった。遠泳では、泳力が同程度の学生でグループを作り、このグループ毎に集団で泳いでいくが、同じグループになった同期とは普段所属している訓練班を超えて励まし合い、団結することができ、とても達成感があった。様々なものを得ることができ、自分にとってかけがえのない経験になった。

プール訓練の様子

遠泳本番の様子

1学年 風間 遥貴 清真学園高等学校(茨城県出身)

遠泳、それは一学年が夏季休暇前に必ず通らなければならない、言わば登竜門である。私は4大隊A区隊組長を務め、総勢56名を率いて完泳を目指した。
 組長としての役割には常に大きな責任が伴う。指導教官が示した進路を的確に把握し前進しなければ、完泳することが出来なくなってしまうからだ。また、常に隊列全体を見回し適当な速度で進まなければ、列は乱れ隊列の維持が困難になる。私は泳力では、他の誰にも劣ることがないと自負していたが、未だ経験したことの無い様々な問題に対し不安を感じていた。具体的には、赤いクラゲや海流、未知の時間泳ぎ続けることなどである。それ故に、私は4大隊の多くの学生と意思疎通を図り、不安を仲間と共に払拭していった。
 初めての海面訓練では天候は荒れ、波はとても高く、400mという短い距離ですら私たちは全員で泳ぎきることが出来なかった。しかし、訓練を日々積んでいく中で各々の練度が向上し、8㎞完泳への目標が現実になっていった。
 今回、4大隊全員が8㎞を完泳する、という高く険しい壁を乗り越えることが出来たのは、4大隊全員が団結できたおかげだ。そして、多くの指導教官のお力添え、並びに各人の努力の賜物であると思う。私は、支えてくださった方々に感謝すると共に、泳姿颯爽で精強な4大隊の仲間に「最強のチームワークを有難う」と伝えたい。

8km遠泳終了後の様子
(学校長の激励を受けている学生)

8km遠泳訓練の様子(隊列の先頭が本人)

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