• 藤吉3曹 第28回日本クラシック音楽コンクールで最高位受賞!

    皆様、こんにちは。東京音楽隊ホルン奏者の藤吉正規3等海曹です。

     

     

    東京音楽隊では、(もちろん業務が最優先ですが)コンクールへの参加が認められています。日頃から音楽への熱い情熱を持ち日々研鑽に努めている我々ですが、コンクールを一つの励みに更に楽器の腕を磨くことで、音楽隊での演奏業務への一層の貢献にもつながります。実際、輝かしい受賞歴をもつ隊員も多く在籍しており、今回私も「第28回日本クラシック音楽コンクール」への参加を決意するに至りました。というわけで、今回は、準備から本番に至るコンクールへの参加レポートをお送りします。

     

    流れとしては、7月の予選、10月の本選を経て、12月に全国大会が行われます。業務の合間を縫ってこれらに挑んでいくことになりますが、職場の皆様のご理解とご協力によりチャレンジさせていただく以上、やれることは全てやっておきたいものです。

    まず、実に久々にホルンの個人レッスンを受けました。学生時代は毎週のようにレッスンを受けていましたが、社会人になってからは数えるほどしかありません。今回お世話になったのは、群馬交響楽団ホルン奏者の竹村淳司先生。レッスンでは先生の多彩な音色と自然かつダイナミックな表現力に毎回圧倒されっぱなしで、「ワンフレーズだけでも何とか近付きたい!」と試行錯誤を繰り返す夏となりました。それでも集中的にアドバイスをいただくことで、自分では気づかなかったことや取り組むべき課題が明確になり、大変密度の濃い時間となりました。

    次に、ドイツで(特に金管楽器の)アンサンブルピアニストとしてご活躍の沢野智子先生から、アンサンブルのレッスンも受けました。というのも、コンクールで一緒に演奏するピアニストは重要なパートナーであり、演奏において大変密な連携が必要とされるからです。ピアニスト側からアドバイスをいただくのはこれが初めてのことでしたが、非常に有用なものでした。曲の中での音楽の動かし方や僅かなタイミングのズレなどのご指摘を受け、修正を重ねていくと、音楽が生き生きと動き出し、表現も豊かなものに変わっていきます。細部にまでこだわって丁寧な音楽づくりをすると、ここまで仕上がりが変わるものかと驚きました。結果は如実に表れ、審査員より「ピアニストとこの曲をよく研究されていますね」と講評をいただけたことは本当に嬉しく、自信にも繋がりました。

    さらに、自分自身への挑戦として、予選、本選、全国大会と全てのステージにおいて、暗譜(楽譜を見ない)で演奏することにしました。管楽器奏者はソロでも楽譜を見て演奏することが多いのですが、私の場合、暗譜で演奏することで自分の音もピアノの音もよく聴くようになり、音楽そのものに集中できるというメリットの方が多かったように思います。これも大きな収穫でした。

    さて、このような準備を経て臨んだコンクール予選。予想外だったのが「緊張」です。本番前の舞台袖では平常心だったのですが、いざ吹き始めた途端、足が震えてしまったのには自分でも驚きました。日常的にホルンを演奏することを職業にしているとは言え、ソロを吹く機会自体はほとんどなく、久々のホールでの本番が想像以上にプレッシャーだったようです。それでも予選に続き本選もどうにか突破することができ、最後のステージへと駒を進めることになりました。

    そして全国大会。舞台袖はもちろん、客席にも独特の緊張感と高揚感が漂います。「演奏会」とは違う、「コンクール」の雰囲気です。そんな中でも平常心を取り戻すべく、いつものようにウォームアップを済ませ、ピアニストと最終確認をし、大きく深呼吸をしていざステージへ。程よい緊張感の中で、最後まで落ち着いて演奏できたように思います。

     

     

    そして結果は、第3位を頂くことができました。これは第3位ではありますが、12位が「該当なし」なので、一応、最高位ということになります。結果を聞いた瞬間は、嬉しさよりも、約半年間に及んだコンクールを乗り切れたという安堵感の方が大きかったです。

    何とか賞を頂けたものの、各ステージでの演奏は悔しい部分も多々あり、日々の勉強不足、実力不足を痛感するコンクールでもありました。しかし、今回の挑戦があったからこそ、音楽的問題のみならずメンタル面の調整など、克服すべき課題がより明確になりました。ご指導いただいた先生方、快くコンクールへと送り出して下さった職場の皆様に深く感謝しております。この経験を糧に、これからも日々小さな挑戦を重ねながら、より一層業務に邁進していきたいと思っています。

     

     

    私だけに限らず東京音楽隊では、隊員一同がよりよい演奏を目指し日々精進しております。そんな私達の演奏を聞いていただくことが何よりの励みとなりますので、ぜひ演奏会へ足をお運びいただけますと幸いです。会場で皆様とお会いできますことを楽しみにしております。