女性潜水艦乗員

第1期生
令和2年1月22日(水)女性潜水艦乗員第1号となる自衛官が潜水艦教育訓練隊に学生として入隊しました。
彼女は、幹部として潜水艦に乗り組むことになります。
 続いて2月26日(水)には、海曹士の女性自衛官4名が潜水艦乗員となるべく教育入隊しました。
階級も職域もバラバラです。しかしそれぞれの役割を自然と理解し、的確に分隊をまとめ上げていきます。
 階級の高い優秀な女性陣に引っ張られて、同期の男性学生たちの成長も著しいものがありました。
 これで第1期生の女性学生5名が揃ったことになります。

 

インタビュー
 ◆A1曹
 潜水艦の乗員を希望し、実際に教育訓練隊に入校して、想像していた以上に基本から根気よく丁寧に教えてもらうことが出来ました。
 色々と制限はありますが、職務上仕方のないことでそれだけ重要な任務(仕事)だと認識しています。
 海に潜るということは特別なことです。狭い艦内でお互いの命を守り信頼しあって同じ時間を過ごす乗員は家族的な仲間になると聞きます。私も1日も早く、潜水艦を知ることが出来るように努力していきたいと思います。
 
   ◆B1曹
 1曹での課程入校ということで不安も多かったのですが、分隊長をはじめ、教官方からの多大なフォローや若い同期の協力のもと、楽しい学生生活を送ることが出来ました。私でもやっていけたので、少しでも潜水艦に興味がある方には挑戦してもらいたいと思います。
 ただ、「毎日シャワーを浴びたい」「洗濯をしないと気が済まない」という方は潜水艦で生活出来ません。また、行動の秘匿性の高さから、SNSの使用だけではなく、携帯電話の使用についても大きく制限を受けるので、少しでもSNSや携帯電話に依存している方にもお勧めはしません。配属されてから「やっぱり無理なので降ります」と、後に続く女性の道を閉ざすことにならないように、しっかりと自分と相談して、是非希望してもらいたいと思います。
 
◆C3曹
Q.何故潜訓に入校したのですか?
A.水測員(※)としての技量を向上させるためです。
 ※専門分野の一つで、水中で音を聞いて探知などをする人のこと。
Q.間もなく修業ですが、どのような気持ちですか?
A.入校前から周囲に騒がれてプレッシャーや不安が大きかったですが、同期や職員の細やかな心遣いのおかげで勉学に専念出来たので良かったです。
Q.今後潜水艦乗員を目指す女性へ一言お願いします。
A.潜訓での教務内容については、男女分け隔てなく平等であるので安心して希望して下さい。これから女性乗員が活躍していけるよう、初代女性乗組員一同道を開いていきたいと思います! 
 
   ◆D士長
 私は、横須賀教育隊での教育期間中にあった潜水艦実習で初めて艦を目の前にし、漠然とかっこいいと思い潜水艦に興味を持ちました。また、秘密にあふれる艦の構造や任務行動に大きな魅力を感じて潜水艦乗員を志し、念願叶って潜訓に入校しました。
 入校中は勉強に追われ、1分隊(※)で肉体系の私にはハートブレイク寸前の日々でした。潜水艦なんて選ぶべきではなかったと、毎晩就寝前にベッドの中で思っていましたが、目の前の海に浮かぶ潜水艦を見てやっぱりかっこいいと思えたから、踏ん張ることが出来ました。
 「かっこいいから艦に乗りたい!」理由は単純ですが、乗員になるからには艦に尽くしたいと考えています。微力であれ、国防の為の一翼を担うことが出来ればと思っています。
 私は、責任を持って潜水艦でも女性が活躍できるということを証明し、開拓していきたいと考えています
(※)主に甲板作業や武器を扱う部門
 


第2期生
令和3年6月25日(金)女性潜水艦乗員第2期生が潜水艦教育訓練隊を修業しました。
 第2期生の女性隊員は5名です。


インタビュー
 ◆E1曹
Q.女性潜水艦乗員第2期生として思うところはありますか?
A.第1期生の存在がとても心強く感じます。潜水艦乗組員になったら、自らの経験を活かし、後に続く女性隊員のサポートができるように、また性別、年齢等の垣根を越えて共に手を取り合い、女性の働きやすい環境作りの役に立ちたいと考えます。
Q.乗艦実習や脱出訓練等の実技を実際に行ってみて、女性と男性とで差異を感じたことはありましたか?
A.体力面で不安はあったものの、実際に体験して男女の差異を感じるものはありませんでした。
  
  ◆F3曹
Q.女性潜水艦乗員第2期生として思うところはありますか?
A.第1期生の方々が道を開いてくださったので、その後に続いて潜水艦に女性も乗れるという実績をつんでいき、次の人につなげたいと思います。
Q.乗艦実習や脱出訓練等の実技を実際に行ってみて、女性と男性とで差異を感じたことはありましたか?
A.特にありません。
Q.潜水艦に関する教育を受けてみて、水上艦勤務経験が役に立った点はありますか?
A.機械等について予備知識があったので勉強面で役だちました。
カンパーンマーン!!カンパァァァンチ! 
 
 ◆G士長
Q.女性潜水艦乗員第2期生として思うところはありますか?
A.通信の1期生の先輩がいらっしゃるので、話しやすく心強いです。
Q.乗艦実習や脱出訓練等の実技を実際に行ってみて、女性と男性とで差異を感じたことはありましたか?
A.脱出訓練の際、身長が高くないため、脱出筒からの脱出で溺れかけた辺りに差異があるような気がしました。
Q.潜水艦に関する教育を受けてみて、水上艦勤務経験が役に立った点はありますか?
A.術科教育の際、基礎を1術校で学んでから水上艦で応用するので、多少の違いはあれど基が同じだったため学びやすかったです。
 
  ◆H士長
Q.女性潜水艦乗員第2期生として思うところはありますか?
A.先輩もいますが、職域でみるとまだ初めてであり、後が続けるように少しでも活躍できたらと思っております。
Q.乗艦実習や脱出訓練等の実技を実際に行ってみて、女性と男性とで差異を感じたことはありましたか?
A.身長がない分、窮屈などはあまり感じませんでした。腕力や体力面での不安もありましたが、大きな差異はあまり感じなかったです。
Q.潜水艦に関する教育を受けてみて、水上艦勤務経験が役に立った点はありますか?
A.舷門や術科等違うところも多くありましたが、重なっている部分もあったので役に立ちました。特に艦艇の装備品を知っている点は楽でした。
 ◆I士長
Q.女性潜水艦乗員第2期生として思うところはありますか?
A.第1期生の方が既に乗組員として勤務されているので、それに続いて、今後くる人達の基盤作りができればなと思います。
Q.乗艦実習や脱出訓練等の実技を実際に行ってみて、女性と男性とで差異を感じたことはありましたか?
A.特にありません。
 
 


第3期生
令和4年6月24日(金)女性潜水艦乗員第3期生が潜水艦教育訓練隊を修業しました。
 第3期生の女性隊員は5名です。


インタビュー
 ◆J3曹
Q.潜水艦乗員を目指した理由は??
A.ネモ船長に憧れがあり、かつ国防の最前線で人の役にたてるからです。
Q.潜訓での学生生活を振り返って一言
A.人と人とのつながりの大切さを一番実感できた課程でした。
Q.入隊希望者に対して一言
A.辛いこともありますが、それ以上に楽しいことや学びがたくさんあるので、ぜひ希望してみてください。
  
  ◆K3曹
Q.潜水艦乗員を目指した理由は??
A.水測員として、術科能力を向上させるためです。
Q.潜訓での学生生活を振り返って一言
A.教育面では、初めて学ぶことが多く大変でしたが、同期と切磋琢磨し、無事乗り越えることができました。
 
 ◆L3曹
Q.潜水艦乗員を目指した理由は??
A.未知な環境で働いている方々を見て、潜水艦勤務に憧れ希望しました。
Q.潜訓での学生生活を振り返って一言
A.生活面でもたくさんサポートしていただき、不自由なく楽しく潜訓生活を送ることができました。
 
  ◆M士長
Q.潜訓での学生生活を振り返って一言
A.集中して勉強することができ、とても良い環境でした。
Q.入隊希望者に対して一言
A.興味があったら、ぜひ希望してみて下さい。苦労することもありますが、それ以上に得られるものが多いはずです。