司令官挨拶
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いつも自衛艦隊のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
また、平素より海上自衛隊の諸活動、とりわけ、自衛艦隊の任務、各種取り組み等に対し、深いご理解と多大なるご支援を賜り、心より感謝申し上げます。
自衛艦隊の各部隊は、我が国周辺海空域の警戒監視・情報収集をはじめ、アデン湾・中東方面での海賊対処・情報収集行動などに従事するとともに、周辺事態によっては、突発的な艦艇の出港、航空機の発進といった対応も近年必要となっているところです。隊員のご家族等におかれましては、何かとご不便をおかけしますが、こうした自衛艦隊の任務、諸活動へのご理解をいただき、また、隊員を常日頃から支えていただいていることに対し、改めまして感謝申し上げます。
さて、国際情勢に目を転じますと、欧州でのロシアによるウクライナ侵略は、まもなく3年目を迎え、ハマスのイスラエル攻撃に端を発した中東情勢の悪化も1年以上が経過しました。そして、インド太平洋地域では、南シナ海における中国による一方的な現状変更の試みが進み、我が国周辺地域では、中露の共同巡航や共同飛行、中国による大規模な演習の実施など、我が国を取り巻く安全保障環境は、依然として戦後最も複雑で厳しい状況が続いております。
このような情勢の中、自衛艦隊は、昨年7月1日に創設70周年を迎えるにあたり、海上自衛隊を創ってきた先人たちの良き伝統を受け継ぎ、新たな任務に果敢に挑戦する決意を込め、「継承、そして挑戦」というスローガンを掲げました。自衛艦隊は、今年もまた、情勢の変化に適切に対応しつつ、訓練精倒にして部隊の精強性と即応態勢の向上に努め、我が国周辺海空域における様々な活動を継続するととともに、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて、同盟国及び同志国と協働して、我が国の平和と地域の安定に寄与して参りたいと考えております。
今年も自衛艦隊に対しまして皆様の一層のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げますとともに、皆様にとって、今年が素晴らしい一年になりますことを心より祈念申し上げます。
令和7年1月8日
自衛艦隊司令官 海将 大町 克士