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スペイン国防省国防政策担当局長の来訪について

 4月25日、自衛艦隊司令官 齋藤聡海将は、スペイン国防省国防政策担当局長フェルナンド・ロペス・デル・ポソ陸軍中将の来訪を受けました。
 スペインは、基本的価値と海洋安全保障上の利益を共有する戦略的パートナーであり、日西海軍種間では、これまでに主としてソマリア沖アデン湾において海賊対処にかかる共同訓練を実施し、同対処能力の向上及び連携の強化を図っています。直近では、昨年12月に、第43次派遣海賊対処行動水上部隊の第8護衛隊・護衛艦「すずつき」が、スペイン海軍フリゲート「サンタ・マリア」と親善訓練を実施しています。
 懇談では、ソマリア沖・アデン湾における海賊事案の発生件数は、国際社会の取組が功を奏し、現在低い水準で推移しているものの、海賊を生み出す根本的な原因とされているソマリア国内の不安定な治安や貧困などはいまだ解決されていないことから、国際社会がこれまでの取組を弱めた場合、この状況は容易に逆転する恐れがあることを共有し、国際社会が引き続き協力して海賊対処を継続する必要があることを確認しました。また、グローバルな安全保障上の様々な課題について認識を共有するとともに、一方的な現状変更の試みに強く反対する立場を確認し、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて、今後も日西2国間またEUやNATOといった多国間の枠組みでの防衛協力・交流を強力に推進していくことで一致しました。
 自衛艦隊は、即応態勢を維持し、我が国の防衛に加えて、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化に向けて、同盟国・同志国軍と協働して、インド太平洋地域の平和と安定に貢献しています。