引渡式・自衛艦旗授与式

引渡式・自衛艦旗授与式とは

 造船所において建造された艦艇が、防衛省に引き渡され、艦艇の所有が移転したことにより、艦(艇)尾に自衛艦旗を掲揚するものです。就役する艦艇は、艦(艇)尾に自衛艦旗を掲揚した時点で、自衛艦として海上自衛隊の編成に加えられると同時に、国際法上の軍艦として扱われることになります。

護衛艦「まや」 引渡式・自衛艦旗授与式

 令和2年3月19日(木)ジャパン マリンユナイテッド株式会社 横浜事業所 磯子工場において、護衛艦「まや」の引渡式・自衛艦旗授与式が行われました。

護衛艦「まや」 の由来

 護衛艦の名称は、「天象、気象、山岳、河川、地方の名」を付与することが標準とされています。  「まや」は、8200トン型護衛艦(DDG)の1番艦であり、「山岳」の名から選出することとされ、海上自衛隊の部隊から募集し、防衛大臣が決定しました。
 「まや」は「摩耶」と書き、兵庫県神戸市灘区、六甲山地の中央に位置する標高702mの「摩耶山」に由来します。
 「摩耶山」は、古くは「八州峰(はっしゅうみね)」とも呼ばれており、八つの国(八方向)が見渡せることから、隙がなく、警戒を厳としている様子を表すほか、末広がりの「八」が含まれ縁起が良いとされました。

概要

艦番号 179
基準排水量 8,200トン
全長 170.0m 全幅:21.0m 深さ:12.0m
機関型式(軸数) COGLAG(2軸)
(ガスタービン主機、ガスタービン発電機、推進電動機、各2基)
馬力 69,000 PS
主要装備 62口径5インチ砲   1基
イージス装置      1式
VLS装置       1式
アスロック装置     1式
水上発射管       2基
CEC         1式など

艦長

1等海佐  小野 修司(おの しゅうじ)

写真で見る護衛艦「まや」 の引渡式・自衛艦旗授与式

潜水艦「おうりゅう」 引渡式・自衛艦旗授与式

 令和2年3月5日(木)三菱重工業株式会社 神戸造船所において、潜水艦「おうりゅう」の引渡式・自衛艦旗授与式が行われました。

潜水艦「おうりゅう」の由来

 潜水艦の名称は、「海象、水中動物の名、ずい祥動物の名」を付与することが標準とされています。
 本艦は、「そうりゅう」型潜水艦の11番艦であり、他の「そうりゅう」型潜水艦と同様「ずい祥動物の名」から選出することとされ、海上自衛隊の部隊からの募集結果及び各種検討を踏まえ、防衛大臣が決定しました。「おうりゅう」は「凰龍」と書き、伝説の鳥、鳳凰(ほうおう)を由来とします。鳳凰は、物事を筋道立てて計画して正しく処理していく能力に優れ、知識が非常に豊富であるといわれていることから、「おうりゅう」はこれらを備えた龍を意味します。海上自衛隊で「おうりゅう」と命名するのは初めてであり、海上自衛隊発足以来、「おうりゅう」は、56隻目の潜水艦です。

概要

艦番号 511
基準排水量 2,950トン
全長 84m 全幅:9.1m 深さ:10.3m
機関型式(軸数) ディーゼル電気推進(1軸)
速力 約20ノット(水中)
主要装備 水中発射管 1式
乗員 約65名

特徴

 リチウム電池を新たに搭載することにより、これまでの「そうりゅう」型に比べて、水中持続力及び速力性能が大幅に向上しています。
 船体に大きな変更はありませんが、8番艦「せきりゅう」から魚雷防御システム(TCM装置)が装備されています。これは敵の魚雷を妨害・欺まんするシステムであり、自艦防御能力の強化を目的としています。

艦長

2等海佐 岡本 雄二(おかもと ゆうじ)

写真で見る潜水艦「おうりゅう」の引渡式・自衛艦旗授与式

潜水艦「おうりゅう」引渡式・自衛艦旗授与式の動画