レポート・コラム

    音楽技術講習(伊藤康英氏)

     大湊音楽隊新編40周年記念委嘱作品を伊藤康英氏が作曲し、9月21日に「市民とのふれあいコンサート」で世界初演となることが決まりました。  伊藤康英氏が1986年に青森民謡を素材にした大湊音楽隊委嘱作品『抒情的「祭」』を作曲してからちょうど30年の時が過ぎ、そして今年、大湊音楽隊新編40周年というご縁で 今回作曲していただいた作品が「煌夜-祭の幻想」です。
     9月19日・20日に大湊音楽隊に来てくださり、「煌夜-祭の幻想」を指導してくださいました。作曲者の曲への思いが伝わり、本番に向けての重要な時間となりました。 伊藤康英氏は「縁の深い大湊音楽隊には、そうだなぁ、あと30年ほどしたらもう一度新しい作品を書いてみたいものだ、と、そう思っている。その頃にはさらに時代は変わっているだろうけど、 しかし少なくとも思うことは、30年の後もねぶたを楽しめる平和な世の中にあってほしいことだ。」と思いを語っておられました。
     『抒情的「祭」』、「煌夜-祭の幻想」、そして30年後にもまた、新たな作品が生まれることを隊員一同願っております。


    講習風景


     30年前の『抒情的「祭」』が初演となった時に演奏していた隊員を見て「嬉しい!懐かしい!」と笑顔を浮かべていました。 合奏訓練では、今回の委嘱作品だけではなく、『抒情的「祭」』も指導してくださいました。



    伊藤康英氏~プロフィール~

     作曲家。代表作として、吹奏楽のための抒情的「祭」(1986、大湊音楽隊委嘱)や吹奏楽のための交響詩「ぐるりよざ」(1990、佐世保音楽隊委嘱)が 世界的なレパートリーとして知られている。また、「ぐるりよざ」は、高校の音楽の教科書の鑑賞教材としても取り上げられている。このほか、約90曲の吹奏楽作品を発表。
     オペラ「ミスター・シンデレラ」(高木達台本)、オペラ「起承転転」、(和合亮一台本)、オペラ「天生」(荒井間佐登台本)などの250曲の声楽作品を発表、東日本大震災の ツイッター投稿による詩で知られる福島県の詩人・和合亮一氏に付曲した「貝殻のうた」は、独唱、合唱はじめ吹奏楽版など多くの人たちに演奏されており、加藤登紀子、三宅由佳莉らにより CD録音もされている。
     このほか、ピアノ連弾曲集「ぐるぐるピアノ」シリーズ(音楽之友社)、高校の音楽の教科書の執筆など多分野で知られる。
     指揮活動として、東京佼成ウインドオーケストラなどを指揮。アジア諸国の吹奏楽の発展に尽力。
     東京藝術大学音楽学部作曲科および同大学院修了。同校の非常勤講師を20年以上務める。静岡県音楽コンクール・ピアノ部門優勝。日本音楽コンクール作曲部門入賞。 浜松ゆかりの芸術科顕彰など。現在、洗足学園音楽大学教授として同大学のグリーン・タイウインド・アンサンブルのバンド・ディレクターを務める。 同吹奏楽団は、10月のBSジャパン「エンター・ザ・ミュージック」出演予定。出身地静岡県の「浜松市歌」、福島県の「伊達市歌」等を作曲。





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