第1海洋観測隊

■第1海洋観測隊司令挨拶

 海洋業務・対潜支援群ホームページを御覧頂き、ありがとうございます。第1海洋観測隊は、神奈川県横須賀市を母港とする「わかさ」「にちなん」「しょうなん」の3隻で編成されており、我が国周辺海域の海洋環境データの収集にあたっています。
 万一有事となった際、四方を海で囲まれた我が国は、海上において敵を阻止しなければなりません。そして、特に大きな脅威となるのは、水中に潜む潜水艦です。この潜水艦を探す時、水中ではレーダー波(電波)が伝わりませんので、代わりに音波(SONAR)を使用することになりますが、音波は水温、地形、水深、塩分、潮流等の海洋環境に大きく影響を受けます。そこで、我々がこれらの海洋環境データを収集しているのです。海洋の作戦環境を把握して作戦部隊を支えることが我々の任務であり、海洋観測を主任務とする唯一の艦艇部隊としてのプライドを持って職務を遂行しています。
 さて、第1海洋観測隊のロゴマークについて簡単にご説明したいと思います。まず、「シャチ」ですが、「シャチ」は家族の絆がとても強いことで知られています。そのため、我々が強い結束のもと、一致団結して任務を遂行できるようにとの思いが込められています。次に、「救命浮環」ですが、これには、国民の生命と財産を守るといった意味があります。最後に、「3色の電波?」は所属する3艦の海洋観測艦を表しており、それぞれの艦がそれぞれの色で輝くようにといった意味が込められています。
 広大な海洋の環境データを収集するため、海洋観測艦の航海は長期にわたることが多く、時には嵐に遭遇することもあります。今後とも、国防に関わる海洋観測業務を行い国民の皆様の命と財産をお守りできるよう日々精進してまいりますので、隊員のご家族や国民の皆様にはこれまでと変わらぬご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
 

 第1海洋観測隊司令 1等海佐 青木 操