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 戦略研究会

 「第3期海洋基本計画閣議決定」

(トピックス058 2018/05/15)

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   2018年5月15日の閣議で、海洋基本計画が決定された。2008年に海洋基本法に基づき同計画が策定されてから5年毎の見直しが行われており、今回は第3期の基本計画となる。
   今回の見直しでは海洋基本法施行後10年を総括した上で、最近の情勢を反映し、安全保障を重視したものへシフトしたものと報道されている1
   「我が国の領海や排他的経済水域を含め我が国周辺海域を取り巻く情勢は一層厳しさを増し、我が国の海洋権益はこれまでになく深刻な脅威・リスクにさらされている状況にある」とその厳しさを概括している。
   具体的には、外国公船による領海侵入、外国軍艦による領海内の航行等の活動の活発化、弾道ミサイル発射を始めとする北朝鮮の挑発行動、大量破壊兵器・弾道ミサイル関連物資の輸送活動等及び、我が国にとって重要なシーレーンの安定的な利用に対する脅威・リスクが生じていると評価している2
   それらの脅威を踏まえた上で、海洋政策の具体的方策の第一として「開かれ安定した海洋へ。守り抜く国と国民」とのキャッチフレーズの下、総合的な海洋の安全保障の重要性について述べられている。その中でも、防衛省・自衛隊に関しては防衛力整備の着実な実施、「特に、南西諸島を含む島嶼部への部隊配備等により、島嶼部における防衛態勢・体制の充実・強化」や、米国、米軍や海上保安庁を始めとする内外の連携強化が示されている3
   その他にも海洋国家日本としての指針が様々に示されており、我々海洋を主な勤務場所とする海上自衛官としてはこれを熟読、理解した上で日々の業務に勤しむ必要があろう。

(幹部学校防衛戦略教育研究部 戦略研究室 石原敬浩)

(本トピックスに示された見解は、幹部学校における研究の一環として発表する執筆者個人のものであり、防衛省、海上自衛隊の見解を表すものではありません。)

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1 「資源開発から安保重視へ転換 海洋基本計画を閣議決定」、『日経新聞電子版』2018年5月15日
2 内閣府『海洋基本計画』平成30年5月、3頁
3 同上、28-30頁