掃海隊群について

群司令・先任伍長挨拶

掃海隊群司令

 

海将補  福田 達也(ふくだ たつや)

 掃海隊群は、令和2年10月1日、部隊の解隊及び新編により、その編成が変わりました。
 掃海管制艇「ゆげしま」及び「ながしま」の除籍に伴い、第101掃海隊が解隊されました。また、掃海業務支援隊は、水陸両用戦に関する戦術支援や開発、エアクッション艇要員の養成等の任務が付与され、水陸両用戦・機雷戦戦術支援隊に新編されました。
これに伴い、掃海隊群は、水陸両用戦及び作戦輸送を任務とする第1輸送隊、機雷戦を任務とする第1、第2、第3掃海隊、そして、水陸両用戦及び機雷戦の戦術支援等を任務とする水陸両用戦・機雷戦戦術支援隊によって編成されることとなりました。また、掃海隊群司令部は、令和2年9月10日、これまでの横須賀・船越基地の合同庁舎から同基地に新設された海上作戦センターの3階に移転し、新たなスタートを切りました。
 「令和」という新たな時代が幕を開けた今、掃海隊群は、部隊の改編、そして、司令部の海上作戦センターへの移転という大きな節目を迎え、新たな時代のニーズに適合した部隊へと、更なる進化を遂げる途上にあります。「令和の時代に相応しい掃海隊群」を創り上げるため、引き続き、次の二点に重点を置いて職務に邁進する所存です。
 その第一は「精強・即応」です。これは、海上自衛隊創設以来、連綿と受け継がれてきた海上防衛に任ずる海上自衛隊という組織の本質であります。我が国を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増し、周辺国による軍事活動の活発化がより顕著となっており、海上自衛隊創設以来、最も過酷な状況にあるといっても過言ではありません。このような情勢の下、あらゆる事態に実効的かつ機動的に対応するために、我々掃海隊群には、これまで以上の精強性と即応性が求められています。精強な部隊としての練度を維持し、その即応性を向上させるためには、不断の努力が不可欠であることを肝に銘じ、その努力を決して怠らないという気概をもって部隊の錬成に努めてまいります。
 その第二は「意識改革・創意工夫」です。厳しい安全保障環境の中、自衛隊に求められる役割は大きく変化し、我々の任務や活動の内容も変容しつつあります。このような状況の下、あらゆる事態に柔軟かつ適正に対応していくためには、既成概念にとらわれない「意識改革」が必要です。また、防衛予算や人的資源が非常に厳しい現下の情勢において、我々に与えられた任務を確実に遂行するためには、限られた資源の中で我々の持てる能力を最大限に高めていく「創意工夫」が必要です。常に問題意識を持ち、既成概念にとらわれない「意識改革」により、そして、これまで以上に「創意工夫」を凝らすことにより、「令和の時代に相応しい掃海隊群」を創り上げていきます。
 今後も国民の皆様の負託に応えることができるよう職務に邁進する所存でありますので、御理解と御協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

        令和2年10月  

                              掃海隊群司令
                              海将補  福 田 達 也

略  歴

  平成19年 3月 あまぎり艦長
  平成20年 3月 統合幕僚監部計画課
  平成22年 7月 海上幕僚監部防衛課
  平成23年 8月 海上幕僚監部防衛課防衛班長兼幹部学校
  平成24年 7月 第8護衛隊司令
  平成25年 9月 海上幕僚監部教育課長
  平成27年 8月 大湊地方総監部幕僚長
  平成28年 7月 第4護衛隊群司令
  平成29年 2月    兼自衛艦隊司令部(第151連合任務部隊司令官)
  平成30年 12月 統合幕僚監部防衛計画部副部長
  令和 2年 3月 現  職

掃海隊群幕僚長

 

1等海佐  吉田 圭司(よしだ けいじ)

略  歴

  平成17年 3月 掃海艦はちじょう艦長
  平成18年 9月 第46掃海隊司令
  平成20年 3月 統幕防衛課
  平成23年 4月 阪神基地隊副長
  平成24年 12月 掃海隊群司令部 作戦主任幕僚
  平成26年 3月 第51掃海隊司令
  平成27年 8月 余市防備隊司令
  平成28年 12月 大湊地方総監部 防衛部長
  平成30年 9月 掃海業務支援隊司令
  令和2年 8月 現  職

先任伍長

海曹長  小原 健太郎(こはら けんたろう)

 掃海隊群は、令和2年10月1日をもちまして、部隊の改編及び新編が実施されましたので、その紹介も併せまして、ご挨拶申し上げます。
 掃海隊群は、機雷戦を主任務とする第1掃海隊(横須賀)、第2掃海隊(佐世保)及び第3掃海隊(呉)の3個掃海隊並びに水陸両用戦を主任務とする第1輸送隊(呉)で構成されており、所属艦艇は、掃海母艦2隻、掃海艦艇7隻、輸送艦3隻及びエアクッション艇6隻の合計18隻で構成されております。
 同日、掃海管制艇2隻の除籍に伴い、第101掃海隊(呉)が解隊されました。また、掃海業務支援隊としての20年間の幕が下ろされ、主として水陸両用戦にかかる各種支援、FFMにかかる教育訓練等の機能が付加された、水陸両用戦・機雷戦戦術支援隊(横須賀)及び、呉水陸両用戦・機雷戦戦術支援分遣隊(呉)が新編されました。
 従来、掃海隊群は、第二次世界大戦後から近年に至るまで、主として機雷戦を担任した部隊でありましたが、我が国を取り巻く国際情勢の変化に対応するため、平成25年8月に水陸両用戦を担任することとなった以降、平成28年7月に護衛艦隊から第1輸送隊及び第1エアクッション艇隊が掃海隊群に編入され、水陸両用戦にかかる能力が集約化されてきました。
 現在では、水陸両用戦としての能力を構築し、陸上自衛隊水陸機動団をはじめ、航空自衛隊及び米海軍・米海兵隊との協同/共同での訓練を計画・実施又は参加することにより、水陸両用戦にかかる緊密な連携を図っております。
 掃海隊群各部隊の隊員の士気は非常に高く、各掃海隊は、第二次世界大戦後から脈々と受け継がれてきた掃海技術を進化させ、困難な任務であっても『創意工夫』により、任務を完遂する強い意志を持ち合わせています。また、第1輸送隊は、水陸両用戦の根幹となる統合運用の重要性を自覚し、平素から『意識改革』を推進し、同作戦を完遂するための戦術を自ら作り上げたという誇りと自信を持っております。各部隊の隊員は、このような自負を持ち、任務完遂のため、昼夜を問わず日々の訓練に臨んでいます。
 最後に掃海隊群先任伍長として、先輩方から受け継がれた良き伝統及び技術を次なる世代へ継承していくとともに、刻々と変化する世界情勢に合わせた新たな装備への対応、各部隊における練度維持・向上が、私に与えられた責務と自覚し、『精強・即応』、『意識改革・創意工夫』という言葉を心に刻み、国民の皆様の信頼を裏切ることのない部隊を維持できるよう貢献していきますので、今後もご支援、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

                              掃海隊群先任伍長
                              海曹長  小原 健太郎

・年齢 51歳
・出身 京都府舞鶴市
・学歴 京都共栄学園高等学校卒(普通科)
・期別 舞鶴教育隊第13期曹候補学生(S63.3.28)
・趣味 料理、旧車、アニメ鑑賞

略  歴

  平成元年 2月 第19掃海隊 『ゆりしま』
  平成 3年 12月 第16掃海隊 『えたじま』
  平成 6年 12月 第23掃海隊 『くめじま』
  平成 9年 3月 第3掃海隊 『くめじま』
  平成12年 3月 第42掃海隊 『くめじま』
  平成12年 8月 第3掃海隊 『ゆげしま』
  平成16年 2月 第1術科学校教育3部 掃海機雷科教官
  平成19年 3月 第101掃海隊 『おぎしま』
  平成22年 2月 第101掃海隊 『いえしま』
  平成25年 8月 呉掃海業務支援分遣隊 訓練科 先任海曹
  平成29年 8月 第101掃海隊 『ゆげしま』先任伍長
  平成30年 12月 現  職

掃海部隊の紹介

 掃海隊群新ロゴマークについて

  「令和」という新しい時代が幕を開けた今、掃海隊群は、新たな時代のニーズに適合した部隊へと更なる進化を遂げる時期に来ています。「令和の時代に相応しい掃海隊群」を創り上げるための「旗印」として、この度、掃海隊群のエンブレムを新しくしました。
  新エンブレムは、これまでのエンブレムのデザインである「機雷」を鷲掴みにする「竜」を受け継ぎつつも、三つの頭を持つ「竜」をモチーフに新たな時代を翔ける掃海隊群を表現しています。
  三つの頭を持つ竜には、二つの意味が込められています。その第1は、陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊の「3」自衛隊による「統合」を表現しています。その第2は、掃海隊群が担任する「機雷戦」と「水陸両用戦」という2つの「戦い(任務)」に加えて、それ以外の事態にも果敢に挑む我々の気概、すなわち「挑戦」という三つ目の「戦い(任務)」を表しています。
  また、エンブレムに記された「守護」の文字は、掃海隊群が担当する「機雷戦」による我が国の海上交通の保護、そして、「水陸両用戦」による味方部隊の安全な任務遂行を意味します。
  我々は、このエンブレムに込められた意味を胸に刻み、陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊による「統合」を推進する原動力となるとともに、「機雷戦」と「水陸両用戦」に加え、あらゆる任務に果敢に「挑戦」し得る「精強性」と「即応性」を有する部隊を錬成し、もって国民の皆様の御負託に応える所存でありますので、今後とも御支援と御協力を賜りますようお願い申し上げます。

 掃海隊群の誕生

昭和29年7月に自衛隊が発足、同年10月に防衛庁長官直轄部隊として第1掃海隊群が新編され、更に昭和36年には自衛艦隊の下に第2掃海隊隊群が新編、昭和44年には第1掃海隊群も自衛艦隊の下に編入されました。これ以降、第1掃海隊群は主に業務掃海と諸訓練を、第2掃海隊群は主に戦術その他の研究開発を担当しました。
掃海隊群は平成12年3月に第1掃海隊群と第2掃海隊群が1つに集約されて誕生した部隊です。

 掃海隊群改編

平成28年7月1日付で掃海隊群(司令部・横須賀)は新たな部隊改編を実施しました。
その一つは、大型輸送艦3隻で編成する第1輸送隊(呉)を隷下に編入するとともに、司令部要員の増員を得て、海上自衛隊で唯一の「水陸両用戦部隊」となったことであり、これにより従来にも増して、陸上自衛隊水陸両用部隊や航空自衛隊、更には米海軍・海兵隊とともに様々な訓練に参加するようになりました。
一方で機雷戦部隊も第1及び第3掃海隊において、掃海母艦と掃海艦艇を組み合わせた隊編成とする改編を実施し、機雷戦部隊の運用効率向上を図っています。

 掃海隊群の保有艦艇 (令和3年3月16日現在)

 

■掃海母艦:「うらが」型×2隻
■掃海艦:「あわじ」型×3隻
■掃海艇:「すがしま」型×1隻
■掃海艇:「ひらしま」型×3隻
■掃海艇:「えのしま」型×1隻
■輸送艦:「おおすみ」型×3隻
■エアクッション艇:「1号」型×6隻

任務・訓練等

戦後の日本の沿岸海域には米国が敷設した約10,700個の機雷と日本海軍が防御用として敷設した約55,000個の機雷が残存していました。これらの機雷による船舶の沈没などの被害から海上交通の安全を確保することが、わが国復興上の急務とされ航路啓開業務が行われました。
昭和25年には連合軍の要請により朝鮮戦争で敷設された機雷の除去に派遣され、平成3年には湾岸戦争後のペルシャ湾掃海作業のため、自衛隊初の国際貢献として海外に派遣されるなどの活動をしてまいりました。
また、大型掃海母艦の特性を活かし災害時の物資補給や掃海艇等の機動性を用いて捜索救援に従事しております。
平成20年3月、海上自衛隊体制移行に伴い、掃海隊群司令が地方隊掃海隊及び地方隊水中処分隊の水中処分班に対しても練度管理統括者として部隊を育成、向上させる役割を担い、年に約3回の機雷戦訓練と年に1回の実機雷処分訓練を実施しております。

 

また、水陸両用戦訓練として平成27年6月から10月の間、DawnBliz15に、平成28年10月から11月の間、28FTX/KeenSword17に参加したほか、 令和元年6月から8月の間、豪州における米軍との実働訓練(タリスマン・セイバー19)にも参加しています。