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舞鶴地方総監ご挨拶

皆様、こんにちは。

 この度、第52代舞鶴地方総監の職を拝命しました伊藤海将です。日本海の護りを担う舞鶴地方隊において勤務できることを大変嬉しく感じるとともに、その重責に身の引き締まる思いです。

 皆様方におかれましては、常日頃から海上自衛隊の活動に関心をお持ち頂くとともに、ご理解並びにご協力を賜り心より感謝申し上げます。

 
 さて、来年令和3年に帝国海軍舞鶴鎮守府開庁120周年を迎えるこの地にあって、海上自衛隊舞鶴地方隊は、令和4年には創設70周年を祝す長い歴史を有しています。その戦後の歴史において我が国は幸いにして他国と戦火を交えることただの一度もなく今日に至っています。

 この平和と安定は何の努力もなしに得られたものではありません。諸先輩方が即応態勢の維持と精強な部隊練成のために営々となされた不断の努力の賜物として築き上げられた抑止力ゆえと言っても過言ではありません。

 我々舞鶴地方隊の主たる任務は、日本海正面の防衛警備に任ずる他、この抑止力の大きな部分を担う精強かつ即応性の高い海上における第一線部隊を支えるとともに、抑止力の礎とも言える国民の自衛隊に対する理解を得、そしてその支持を増進することにあります。

 その任務遂行のため、私は次の2点を勤務方針として掲げています。

 その第一は「伝統の継承」です。
 「伝統の継承」はややもすれば「伝統墨守」、つまり情勢の変化を顧みることなく、今あるものは変えないというネガティブな思考にとらえられがちです。しかしながら、私の言うところの「伝統の継承」は、悪しきもの、或いは、変えるべきものは変え、一方で変えてはならいもの、今しばらく様子を見るべきものは変えないというものです。その判断の軸足は、あくまで「より良い組織」、「より素晴らしい舞鶴地方隊」を後進に繋ぐというところにあります。

 その二点目は「変化への挑戦」です。
 戦後、我が国は幸運なことに他国と戦火を交えることはありませんでした。ただし、これからもそうであるという保証はどこにもありません。私が幹部自衛官に任官したのはまさに東西冷戦が終焉を迎えた平成元年1989年でした。その当時、四半世紀後に自らが多国籍部隊の司令官になろうとは、想像だにしていませんでした。
 足元を見つめれば、少子高齢化といった生易しいものではなく、人口減少という極めて大きなチャレンジに直面している我が国が、10年後、20年後にあっても今の自衛隊を維持することは容易なことではありません。現在若手の隊員がシニアとなる今世紀中葉に、彼らは2020年の今とはまったく事なる安全保障環境下に身を置いていることでしょう。変化を待つことなく、先取りする。それが私の言うところの「変化への挑戦」です。

 私が一点目で述べた「伝統」のうち、連綿と継承すべきものの最たるものとして、地元舞鶴を始めとする警備区内の国民、つまり地域の皆さんとの良好な関係が挙げられます。最近の新型コロナウィルス対応を含め各種災害等には、関係地方自治体と密接に連携しつつ、迅速、的確な対応に努め、国民・地域の皆さんの安心・安全の確保に全力を尽くしていきたいと思います。

 私は、歴代総監を始め、各級指揮官並びに歴代隊員諸官がこれまで築いてこられた海上自衛隊舞鶴地方隊の輝かしい伝統を継承し、さらに発展させるとともに、より素晴らしい組織としてこの舞鶴地方隊を後進に引き継ぐべく変化に挑戦し続けていく所存です。


                         令和2年8月25日
                            海上自衛隊舞鶴地方総監