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第40回「隊長のつれづれなるままに」(令和5年4月第26回)

 

 4月というと、4月1日のエープリルフールを意識してしまう自分がいます。4月1日(万愚節)の午前中は人をかついでもよいとされ、昔の私は、朝起きてから「出勤したら何を言おうか」ソワソワしていました。流石に今は慎んでいます。噓から出たまこと。嘘も方便。私は嘘を言ったことがない。も嘘。など、嘘は自分の人生において、いろいろな作用が起こる要素になっているようです。嘘から出たまことの「まこと」は「誠」ではないかと辞書を引いてみたら、真の事・真の言からきた「まこと」のようでした。以前(令和3年9月第4回)言霊についてふれたことがありましたが、私自身も口から出た言葉が意外にも、自分の人生に大きな影響を及ぼしてきたことを思い出しました。真の心を見詰めるためには、慎むことも必要なときがあるのかな・・・・。
 趣味のカメラは現在、デジタルのミラーレスカメラを使っていますが、一昔前までは、フィルムの一眼レフカメラを使っていました。フィルムには、ポジフィルムとネガフィルムがあり、主にネガフィルムを使っていましたが、ポジフィルムを使っていた時もありました。プリントしてアルバムに残すことが目的だったので、最終的にはポジではなくネガフィルムを使うようになっていました。ところで、言葉の使い方やこころのもちように「ポジティブになろう」とか「ネガティブは避けよう」とかが話題になったことがありましたが、写真を経験している私にとっては、ポジフィルム、ネガフィルムのどちらでもカラープリントができるように、どちらの発想でも豊かな人生は送れると思っています。フィルムでは、ポジはストレートに見た目通りの色(カラー)ですが、ネガは明暗が逆で色相は補色となっているので、ネガフィルムからカラープリントするには何かしらの工夫が必要と感じますが、ネガティブな言葉からは改善点を見つけるチャンスがあり、ポジティブな言葉には結果を出すためのビタミン剤のようなものを感じています。
 音楽の中での対照的なものに、メジャー(長調)とマイナー(短調)があります。よく、明るい感じの曲は長調で、暗い感じの曲は短調が多いと言われていますが、明るい長調の音楽でも、明るい響きのする和音や暗い響きのする和音、はたまた何だか不思議な感じがする和音など、曲の断面だけを聴いてみると様々なハーモニー(響き・和音)が混在していることに気が付きます。音楽そのものが、酸いも甘いも知る人生のように・・・。また、音楽の終わり方(類:文章中の句読点)にも種類があり、これを終止といいます。カッコよく満足して終わるときなどの和音のつなぎ方を全終止といい、まだ続きがあるような感じの和音のつなぎ方を半終止といいます。讃美歌などの最後に聞く「アーメン」は、変終止(アーメン終止)といい、この響きを聴くと教会にいるような気分になります。満足して終わると思わせておきながら終わらない終止を、偽終止といい、音楽の世界にも偽り=嘘が存在します。 4月は年度の始まり。今年度もどのようなドラマが起こるのかが楽しみです。