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第27回「隊長のつれづれなるままに」(令和4年3月下旬第13回)

 
 沁沁(しみじみ)、静々(しずしず)、唯々(ただただ)、屡々(しばしば)・・・。「つれづれなるままに」の連載を始めて気になっていることがあります。それは、自分では書くことのできない漢字を沢山使用していることに罪悪感に近い感情が芽生えていることです。投稿記事を書く際には、パソコンを使用して文章を作成しています。原稿用紙に万年筆。この組み合わせは、せっかく呉に居るのだから出来たらいいのにと夢を見ますが、何しろ字が下手で漢字も書けない才能があるので困ったものです。そのお陰で音楽の道に進んだのかもしれませんが、やはり憧れは残るものです。「たられば」と「無い物ねだり」は御法度として人生を歩んでいるので、パソコンのある時代に生まれたことに感謝して生きて行こうと言い聞かせています。
 子供の頃は、字を書くと筆圧がとても強く、鉛筆の芯が折れて折れて仕方がありませんでした。ノートは、新しいページをめくっても凸凹な状態だったことを覚えています。今でもシャープペンシルの芯は泣き所です。日頃は、ボールペンで文字を書くことにしていますが、ひらがなで書くことが多く、見返すと何が書いてあるのかが分からないくらいグニュグニュしているだけの線に見えます。線というと音楽では、メロディー・ラインやベース・ラインというワードが思いつきます。日本語にすると、メロディー・ラインは旋律、ベース・ラインは進行とでも言うのでしょうか?音のフォルムや音楽の流れを良くしたいときによく使っている言葉です。
 横須賀、東京、呉、佐世保、東京、大湊、東京、佐世保、呉といろいろな音楽隊とともに音楽づくりをしてきました。地域により、このラインの感覚に多少なりとも違いがあります。もちろん音の響きや立ち上がりに違いがありますが、その土地ならではの培われたものが影響していると感じています。それが所謂(いわゆる)味なのかもしれませんが。音楽隊員は、どの音楽隊でも出身地が区々(まちまち)で、帰省シーズンの後になるといろいろな故郷のお土産が味わえます。そうした様々な出身地の隊員で構成されている音楽隊ですが、矢張りその地方隊音楽隊の音がします。平成27年に行われた観艦式では、横須賀市内を海上自衛隊の全音楽隊がそれぞれパレードし、6音楽隊の行進曲「軍艦」の違いが楽しめたようです。
 新年度を迎えようとしていますが、令和4年度がどのような年になるのかが楽しみですね。