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第22回「隊長のつれづれなるままに」(令和3年12月 第9回)

 
 先日、久しぶりにホ―ルでの演奏会を実施してきました。開催までの主催者の苦労は想像を超えたものとお察しします。また、会場にお越しいただいた方々にも感謝申し上げます。

 この季節になると鍋物が心と体を温めてくれます。土鍋に向かうときは、いつも鬼の形相で頂くことがありますが、同じ鍋をみんなで味わうことは良いものだと嬉しく感じています。
子供のころは肉(特に骨付きの手羽元)が食べたくて五本箸で食べることもあり、よく怒られたものです。食意地の張ったあのころとは違い、いまは白菜とか春菊の甘みとクセのある香りが身体に染み渡る年齢になりました。多種多様な食材を一つの鍋でクツクツ煮込むと、なぜあんなにも美味しくなるのでしょう?
 さて、演奏会のためには本番一週間前から合奏(みんなで練習すること。)を実施します。
最初の訓練(合奏)では、一人一人がしっかりと練習してきているので、個性豊かな音楽がぶつかり合って驚きのサウンドになります。これを本番までに、感動を呼ぶ音楽へと変貌させる必要があります。肉も生では危険ですし、春菊も生では草の味わいが強く頂けませんが、なぜか火を通すと美味しく頂くことができます。私たちも、個性がぶつかり合う演奏を本番までに素晴らしいサウンドにするためには、やはり音楽に対する情熱が必要となってきます。統制が取れていてバランスの良い音楽を聴くことがありますが、私の性には合いません。やはり食意地が張っている性質(たち)なので、音楽も味わい深く、深い感動を呼べる演奏を求めてしまいます。また、指揮者が指揮をするとき、指揮棒を使って指揮をすることが多くみられますが、私の場合は何故か指揮棒を使うと上手くいかないこと(ただ単に・・・)が多々あります。自分が求める音を導き出すためには、指揮棒がないほうが自分の心にフィットした音になるような気がして、指揮棒を使わずに演奏することが大部分です。ただし、行進曲「軍艦」だけは指揮棒を使ったほうがいい音がします。不思議なものですが・・・。
 食事をするときも指揮をするときも、上品とはかけ離れたタイプの私ですが、箸にも棒にも掛からぬ演奏にならないように精進(肉が・・・ないTnT)したいものです。
(令和3年12月第9回)