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呉音楽隊長　１等海尉　真道友樹(しんどうともき)

　毎日、たくさんの蝉の声に包まれて生活しています。その土地その土地で生活音の違いに気が付かされていますが、ここ呉の生活音は私の波長と同調するらしく、大変居心地がいいものです。何十万（想像）もの蝉の声も、今を一生懸命生きているのだと思うと、心から応援したくなり、自分も音楽で多くの方々に心地よい時間をプレゼントできたらと思う今日この頃です。
　先日、ファミリーコンサートを終え、久しぶりの呉音楽隊のサウンドと呉信用金庫ホールの響きの良さに感銘を受けました。「名門オーケストラは、いつもいいホールで練習をしているからいい音楽ができるんだよ」と聞いたことがありましたが、長年、桜松館と呉市文化ホールの響きの中で、音楽を育んできた呉音楽隊のサウンドがいいのも納得がいくものです。
　そういえば、呉の蝉の声がいいのも、灰ヶ峰、休山、鉢巻山などがホールと同じ反響板の役目をしているからかもしれませんね。呉音楽隊のあるこの土地は、天然のコンサートホールだと気が付きました。（令和３年８月第２回）