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MSDF 3rd Service School

第3術科学校の任務

 概要でもお話していますが、第3術科学校は「航空機整備要員」と「航空基地要員」の教育を主要任務としています。
 このページでは第3術科学校で実施されている教育の一部を紹介します。

・航空機整備

 航空機を整備する隊員であってもエンジンを整備する隊員であれば「航空発動機整備員」、武器を整備する隊員であれば「航空武器整備員」と細かく分けられています。
 第3術科学校では、各隊員に専門の教育を実施し、飛行機に触ったことが無い隊員でも飛行機の整備ができるよう教育を実施しています。
 ではどのような教育を実施しているのか説明していきたいと思います。

 
航空発動機整備
 【Aviation Machinist's Mate】
 航空発動機整備は、ガスタービン・エンジンのみならず、動力伝達系統、油圧系統、空調系統など航空機に内蔵されている主要な動力装置に関する整備について教育をしています。
 ちなみに航空発動機整備員の略語である「AD」は、AVIATION MACHINIST‘S MATAの略でMが2つ(ダブル)あることからDを用いています。
 
航空電機計器整備
 【Aviation Electrician's Mate】
 今や航空機にとって電力は燃料と同じくらい重要なエネルギーとなっています。
 電機計器整備はその発電から給電、配電に関連する整備に加え操縦席にある高度計や速度計などの計器、自動操縦装置などの整備について教育を行っている部門です。
 
航空機体整備
 【Aviation Structural Mechanic】
 機体整備員は軽量かつ強固な構造と操縦に欠かすことのできない油圧機器の整備をしており、多岐に渡る知識技能が必要です。
 油漏れの処置や構造修理、航空力学の専門的な知識技能まで、幅広く教育しています。
 「きつくて、汚くて、危険だけど・・・」一番カッコいいのが機体屋です。
 
航空電子整備
 【Aviation Electronics Technician】
 航空機に搭載されている電子機器(通信、航法、対潜、レーダー機器)や管制塔などの地上施設で使用される無線機やレーダーなどの電子機器の整備を担当する航空電子整備員の教育を行っています。
 
航空武器整備
 【Aviation Ordnance Man】
 航空機の武器系統及び航空機に搭載する弾薬(ミサイル、魚雷、機雷、爆弾等)並びに航空機搭載乗員用の救命装備品(落下傘、救命胴衣、救命浮舟等)の整備を担当する航空武器整備員の教育を行っています。
 
総合整備
 【Advanced Aviation Maintenance Officers】
 中級の幹部自衛官(1等海尉程度)を対象に、専門術科である航空機等(航空機及び航空機を構成する機器)の整備、調達、補給等に関する知識を理解させるとともに、中級幹部として必要な資質、特に指揮管理を養成します。
 
航空機整備
 【Aircraft Maintenance Officers Course】
 航空機整備に携わる幹部を対象に航空機整備業にに関する必要な知識を身に着けます。
 
技術管理
 【Aircraft Tecnical Management】
 日本の自動車や家電等が世界から良い製品と評価されるのは、しっかりとした品質及び信頼性を有しているからに他なりません。
 特に海上自衛隊での使用する航空機については多種多様な運用要求にこたえるため、より高い品質管理、信頼性管理が必要となっています。
 このような情勢の下、ここでは航空機の監督検査、整備情報解析、調達などに関する教育を行っています。

・基地要員

 航空機を運用するには、当然ながら航空基地も運用する必要があります。
 第3術科学校では、航空基地のみならず、海上自衛隊各基地の管理・運用に必要な人員の教育も行っています。
 ここでは、基地の管理・運用に必要な教育をどのように実施しているか説明していきたいと思います。

 
施設
 【Maritime Facilities Engineer】
 施設科では、国有財産である土地、建物を新規取得、新設、維持管理するための各種教育を行っています。土木、建築、電気設備及び機械設備の工事等にかかる計画、設計・積算、施工管理のスペシャリストとして必要な各種法令、施設基準、設計、積算、製図、施工等に関する専門知識及び技能を修得します。 また、入校期間中に公的資格(土木施工管理技士、建築施工管理技士、電気工事士、ボイラー技士等)取得を推奨しています。
 修業後は、航空基地、艦艇基地、各総監部等で勤務するほか、海外活動拠点であるジブチでも業務に従事しています。
 
地上救難
 【Aviation Boatswain Mate】
 地上救難員は、航空基地及び艦艇において、緊急事態にある航空機から搭乗員等を救出、航空機火災の消火を担当しています。また、主要装備品である化学消防車を扱うため、総員が大型自動車免許を保有しています。このため、航空基地にあるトラックやバスによる輸送や車両整備も担当するなど幅広く活躍する職種となっています。
 地上救難科では、それらの任務を達成できるように、技術や体力作り、大型自動車免許の取得など各種教育を担当し、部隊に送り出しています。
 
写真
 【Photographer’Mate】
 写真科では、海上自衛隊における写真・映像業務を実施する隊員の教育を行っています。修業後は、全国で勤務し、部隊の記録や広報等に関連する業務を行います。また、海賊対処行動、遠洋練習航海等にも派遣され、広報・記録を作成しています。
 
陸警
 【Shor Guardman】
 陸警科では、基地の警備を行う上で必要な戦闘訓練をはじめ、核武器、生物武器、化学武器に対する対処、射撃、銃の整備等に関する知識と技能を習得させるための教育を行っています。

・その他

 これらの他にも、自衛官として必要な知識・技能(体育、警備等)を身に着けるため、各種教育を実施しています。
 変わった所では教官になるための教育なども実施しています。
 
教育技術
 【Instructor Training】
 教育技術科では、教官業務に従事する隊員に、教育をする上に必要な知識及び技能を学ばせる事を目的として、「話し方」、「教官としての心構え」、「授業計画の立て方」などの教育を行っています。
 
体育
 【Phsical Training】
 体育科では、学生に対し、徒手体操・水泳・各種トレーニング法・球技(サッカー・フットサル・ラグビー・ハンドボール)・格技(柔道・剣道)運動能力測定・体育管理の教務を行っています。
 教官は、各種目の専門知識及び技能を有するプロ集団であり、現役選手としても各種大会で活躍中です。