ゴラン高原派遣輸送隊
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シリア・アラブ共和国情勢悪化が、ゴラン高原地域にも深刻な影響を及ぼし、国連兵力引き離し監視隊(以下「UNDOF」という。)の活動にも支障が生じているため、政府は、ゴラン高原派遣輸送隊等が現下の状況において行いうる活動の内容等を総合的に検討した結果、ゴラン高原派遣輸送隊等の安全を確保しつつ活動を行うことが困難であると判断しました。 これを受け、平成24年12月21日(金)、安全保障会議が開かれるとともに、内閣官房長官記者会見において、UNDOFに派遣中の輸送部隊及び司令部要員を速やかに撤収させることを表明、防衛大臣より部隊等に対して「ゴラン高原国際平和協力業務の終結に関する自衛隊行動命令」が発出され、速やかに部隊を帰国させることになりました。
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ゴラン高原派遣輸送隊及びUNDOF司令部要員派遣の概要と成果
活動の概要 派遣期間 平成8年1月~平成25年1月(約17年) 派遣人員 延べ約1,500人 派遣輸送隊は、UNDOFの活動に必要な日常生活物資などを、イスラエル、シリア、レバノンの港湾、空港、市場などから各宿営地までの輸送、及び道路の補修や、標高2,800メートルを超える山岳地帯での除雪作業などの後方支援業務を行いました。
司令部要員は、おおむね1年ごとに交代し、派遣開始当初は2名であったUNDOFの司令部要員は、09(同21)年には3名に増員され、輸送などの後方支援分野に関する企画・調整、UNDOFの活動に関する広報や予算関連の業務を行いました。
宿営地では、06(平成18)年3月からカナダ隊に代わって任務についたインド部隊などと同一宿営地に居住し、隊員の給食業務などを共同で行いました。
派遣輸送隊に対する物資輸送には、空自の輸送機(C-130H)や多用途支援機(U-4)を半年に1度の割合で派遣しました。
※UNDOF(United Nations Disengagement Observer Force):国連兵力引き離し監視隊
司令部要員の業務:輸送や整備等に関する企画・調整、UNDOFの活動に関する広報等 輸送部隊の業務:UNDOFの活動に必要な食料品等の日常生活物資等の輸送、道路等の補修等
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活動の成果 走行距離 述べ約340.7万km(地球を約85周) 人員輸送 延べ約79,000人 物資輸送 延べ約34,710トン その他 道路整備、宿営地整備、除雪、緊急回収 -
ゴラン高原派遣輸送隊隊旗返還式
平成25年1月20日 防衛省にてゴラン高原派遣輸送隊の隊旗返還式が行われました。
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