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<VOICE>NATOとのサイバーに関する連携強化

NATOサイバー防衛協力センター(エストニア、タリン)
防衛研究所 主任研究官 河野 桂子(こうの けいこ)

私は平成31年3月からエストニアにあるNATOサイバー防衛協力センター(CCDCOE)において法務部門の研究員として勤務しています。本センターは毎年、多国間サイバー防衛演習(Locked Shields)や国際会議(CyCon)を開催するほか、各種の教育訓練を行っています。またサイバーセキュリティに関する様々な論点について研究を行い、その研究成果をホームページなどを通じて発信しています。

私は本年Locked Shieldsの本部要員として、演習に参加する合計23のチームに対して与える国際法の課題の作成と回答の採点に携わったほか、法務部門においてサイバー防衛に関する法的な研究を行っています。

サイバー攻撃を受けた場合に、国際法、戦略、技術、運用の観点からいかに対応するかという問題は、NATOにおいても益々注目を集めており、この分野の研究、教育訓練、演習を行う本センターへの期待は年々高まっています。

本センターの一員となることでNATOにおける最新の研究動向に接しつつ、私自身も本センターの研究成果に貢献することによって得られる知見を、この分野における防衛省・自衛隊の取組に活用したいと考えています。

NATOサイバー防衛協力センター(CCDCOE)で勤務する筆者(右から2人目)

NATOサイバー防衛協力センター(CCDCOE)で勤務する筆者
(右から2人目)