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第IV部 防衛力を構成する中心的な要素など

2 育児・介護などと両立して活躍できるための改革

男女ともにワークライフバランスを実現しつつ活躍するためには、育児・介護などと仕事を両立するための制度や、不規則な勤務態勢にある自衛隊の特性に合った保育の場を確保することなどが必要である。

(1)育児・介護をしながら活躍できるための環境整備

防衛省・自衛隊においては、育児休業などを取得する職員のための代替要員の確保など、職員が育児・介護などと仕事を両立するための様々な制度を整備しているほか、特に男性職員の家庭生活への参画を推進するため、男性職員の育児休業などの取得促進に取り組んでおり、令和2(2020)年度までに男性職員の育児休業取得率13%を目指している。

また、育児休業からの円滑な復帰を支援するためのメールマガジンの発信や、管理職員や人事担当部局がきめ細かく職員の育児にかかる状況を把握するための「育児シート」などの活用を促進するなど、職業生活と家庭生活を両立しやすい環境整備を進めている。

入間基地託児施設を利用する空自隊員

入間基地託児施設を利用する空自隊員

防衛省・自衛隊では、中途退職した自衛官を再度採用できる制度があるが、この制度について、17(平成29)年1月、育児・介護により中途退職した者も採用できるよう見直しを行い、18(平成30)年1月、本制度に基づく採用を開始した。

(2)保育の場の確保

不規則な勤務態勢である自衛隊の特性に合った保育の場を確保することは、子育てをする隊員が任務に専念するために重要である。防衛省・自衛隊においては、07(平成19)年4月以降、陸自の三宿、熊本及び真駒内の各駐屯地と朝霞駐屯地宿舎地区、海自の横須賀地区、空自の入間基地、防衛省本省の所在する市ヶ谷地区、防衛医科大学校にそれぞれ庁内託児施設を整備してきた。

また、災害派遣などにおける緊急登庁時において、他に預け先がなく帯同して登庁せざるを得ない隊員の子どもを自衛隊の駐屯地などで一時的に預かる緊急登庁支援の施策を推進している。