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第II部 わが国の安全保障・防衛政策

第2節 令和元年度の防衛力整備

令和元(2019)年度は、新防衛大綱および新中期防の初年度であり、防衛省・自衛隊は真に実効的な防衛力として、多次元統合防衛力の構築に向け、防衛力整備を着実に実施することとしている。

具体的には、領域横断作戦を実現するため、宇宙・サイバー・電磁波といった新たな領域における能力を獲得・強化している。また、新たな領域における能力と一体となって、各種事態に効果的に対処するため、海空領域における能力、スタンド・オフ防衛能力、総合ミサイル防空能力、機動・展開能力を強化している。さらに、後方分野も含めた防衛力の持続性・強靭性を強化するのに加えて、少子高齢化なども踏まえた人的基盤の強化、軍事技術の進展を踏まえた技術基盤の強化などに優先的に取り組むとともに、安全保障環境の変化を踏まえ、日米同盟・諸外国との安全保障協力を強化している。

また、この際、従来とは抜本的に異なる速度で、資源を柔軟かつ重点的に配分することにより、防衛力を強化することとしている。さらに、あらゆる分野での陸海空自衛隊の統合を一層推進し、縦割りに陥ることなく、組織及び装備を最適化することとしている。

加えて、格段に厳しさを増す財政事情などを勘案し、一層の効率化・合理化を徹底することとしている。

参照図表II-4-2-1(令和元年度防衛力整備の主要事業)

図表II-4-2-1 令和元年度防衛力整備の主要事業