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<解説>治安出動・海上警備行動などの発令手続の迅速化

わが国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増していることを考慮すれば、純然たる平時でも有事でもない事態(いわゆるグレーゾーン事態)が生じやすく、これによりさらに重大な事態に至りかねないリスクを有しています。政府として、こうした武力攻撃に至らない侵害に迅速に対処し、いかなる不法行為に対しても切れ目のない十分な対応を確保するため、特に次の3つの場合について、治安出動や海上警備行動などの発令手続を迅速化するための閣議決定を15(平成27)年5月に行いました。

  • わが国の領海及び内水で国際法上の無害通航に該当しない航行を行う外国軍艦への対処
  • 離島などに対する武装集団による不法上陸などへの対処
  • 公海上でわが国の民間船舶に対し侵害行為を行う外国船舶を自衛隊の船舶などが認知した場合における対処

具体的には、治安出動などの発令に関して特に緊急な判断が必要、かつ速やかな臨時閣議の開催が困難なときには、内閣総理大臣の主宰により、電話などにより各国務大臣の了解を得て閣議決定を行うこととされています。

○ 以下の3類型について、「大規模テロ等の恐れがある場合の政府の対処について」(平成13年11月2日閣議決定)を参考にしつつ、治安出動・海上警備行動などの発令手続を迅速化するため閣議決定

治安出動・海上警備行動などの発令手続を迅速化するため閣議決定