派遣部隊及びEUなどの海賊対処部隊は、相互連携の強化や海賊対処にかかる戦術技量の向上を図ることを目的として、アデン湾において様々な訓練を実施している。こうした訓練は、自衛隊と各国・地域機関などの海賊対処部隊の連携を強化し、海上における公共の安全と秩序の維持に資するものであり、大変重要な意義がある。
海自は、アラビア半島周辺海域において米海軍が主催する多国間掃海訓練に12(平成24)年の初回から毎回参加している。同訓練は、17(平成29)年5月からは、「国際海上訓練7」と改称され、訓練項目も拡大された。このような訓練への参加は、海自の戦術技量の向上や参加国間の信頼関係の強化に資するものであると同時に、海洋安全保障の維持にも寄与するものであり、グローバルな安全保障環境の改善に資する側面もある。
海自は、多国間共同訓練などを通じ、戦術技量の向上を図るとともに、参加国との相互理解の増進や信頼関係の強化を図っている。インド東方海域において日米印共同訓練「マラバール2017」を実施したほか、南シナ海においては日米、日豪、日米豪加による共同巡航訓練を実施している。
こうした共同訓練を通じた参加国との連携の強化は、海洋安全保障の維持に寄与するものであり、大きな意義がある。