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第III部 国民の生命・財産と領土・領海・領空を守り抜くための取組

2 訓練を通じた海洋における公共の安全と秩序の維持への貢献

1 アデン湾における自衛隊と各国などの海賊対処部隊の訓練

派遣部隊及びEUなどの海賊対処部隊は、相互連携の強化や海賊対処にかかる戦術技量の向上を図ることを目的として、アデン湾において様々な訓練を実施している。こうした訓練は、自衛隊と各国・地域機関などの海賊対処部隊の連携を強化し、海上における公共の安全と秩序の維持に資するものであり、大変重要な意義がある。

2 米国主催国際海上訓練などへの参加

海自は、アラビア半島周辺海域において米海軍が主催する多国間掃海訓練に12(平成24)年の初回から毎回参加している。同訓練は、17(平成29)年5月からは、「国際海上訓練7」と改称され、訓練項目も拡大された。このような訓練への参加は、海自の戦術技量の向上や参加国間の信頼関係の強化に資するものであると同時に、海洋安全保障の維持にも寄与するものであり、グローバルな安全保障環境の改善に資する側面もある。

3 共同訓練などを通じた海洋安全保障分野における協力関係の強化

海自は、多国間共同訓練などを通じ、戦術技量の向上を図るとともに、参加国との相互理解の増進や信頼関係の強化を図っている。インド東方海域において日米印共同訓練「マラバール2017」を実施したほか、南シナ海においては日米、日豪、日米豪加による共同巡航訓練を実施している。

こうした共同訓練を通じた参加国との連携の強化は、海洋安全保障の維持に寄与するものであり、大きな意義がある。

参照1節2項(多国間安全保障枠組み・対話における取組)
資料46(多国間共同訓練の参加など(最近3年間))

7 17(平成29)年5月に開催され、指揮所演習を実施した。