平成十一年六月三日
衆議院安全保障委員会
政府は、適切な審査を経た上で自衛官の再就職を促進することが我が国防衛力の健全な人的基盤の確保に資する等との基本的認識に立ち、次の事項について、検討の上善処すべきである。
一. 自衛官への再任用制度については、当該再任用の実施状況を踏まえ、自衛隊の精強性に支障が生じない範囲で充実に努めること。
二. 再就職の承認についての具体的基準を定めるに当たっては、公務の公正性確保に遺漏なきを期すとともに、若年での定年退職を余儀なくされる自衛官の再就職の必要性、任務の特性等を十分に踏まえること。
三. 調達実施本部等による一連の不祥事を踏まえ、退職自衛隊員の民間企業等への再就職の審査に当たっては、公務の公正性を確保し、国民から疑惑をもたれることのないよう厳格な審査を実施すること。
四. 退職自衛官が誇りをもってその専門的知識・能力・経験等を社会全体で活用できるよう、国、地方公共団体等における退職自衛官の任用を一層進めるとともに、退職自衛官の民間部門における雇用の意義に関する啓蒙活動に努める等自衛官の再就職支援のための施策の一層の充実を図ること。