改めまして、第30代防衛大臣に就任した小泉進次郎です。
このたびの内閣改造で、防衛大臣を引き続き務めることとなりました。どうぞ皆さんよろしくお願いします。
まずは、この約1年間、それぞれの持ち場で私を支えてくれた防衛省・自衛隊の皆さん、そして、今この放送を聞いている全防衛省・自衛隊職員の、また隊員の皆さん、本当にありがとうございました。大和次官、そして内倉統幕長におかれましてはそれぞれ事務官・制服組自衛官のトップとして私を常に補佐していただき、おかげで1年間職責を全うすることができました。本当にありがとうございました。
特に、1年間私の秘書官として誰よりも私のそばで全力疾走してくれた林さん、今日は会場にはいないかな。本当にありがとう。この1年間、これまでとは違う仕事の進め方や様々な新たな取組みなど、激務によくついてきてくれたと感謝の気持ちでいっぱいです。本当に献身的に支えてくれてありがとう。その林さんの引き継ぎを受けて秘書官についたのが亀井さんです。皆さん、これから亀井さんのことをよろしくお願いします。もしも、彼に至らぬことがありましたらそれは私の責任ですので、どうか亀井さんに対して林さんと同様の御理解・御協力のほどどうかよろしくお願い申し上げます。
先日、日本・ベルギー防衛相会談を紹介したSNS動画を拝見しました。そこには、国際政策課渉外室の皆さんが、会談の成功に向けて細やかな準備を重ね、当日もそれぞれの持ち場で忙しく動き回る職員の皆さんの姿が映し出されていました。
私はその動画を見て、改めて、渉外室の皆さんだけではなく、日々、それぞれの持ち場で、重要な役割を果たしてくれている全ての職員・隊員の皆さんへの感謝が込み上げてきました。防衛大臣として、皆さんへの感謝の気持ちを決して忘れず、ともに職務に全力であたってまいります。
さて、私は昨年10月に防衛大臣に就任した直後の訓示で防衛大臣としての3つの重大な使命について申し上げました。国民の命と平和な暮らしを守り抜くこと、我が国の領土・領海・領空を断固として守り抜くこと、そして、これらの任務にあたる隊員一人一人とその御家族を守り抜くこと、この3つです。
我が国の防衛を支えているのは、隊員の皆さんだけではありません。隊員の皆さんが任務に専念できるのは、日々を支え、帰りを待ってくれ、時には離れた場所からでも応援してくれる御家族の存在があるからです。私は、部隊視察などの際には、できる限り隊員の御家族とお話しする機会を設けるようにしてきました。御家族の思いに接するたびに、国防という崇高な使命を担う隊員と、その歩みを支える御家族は、国の宝であり、誇りであるとの思いを強くしています。以前より地元の横須賀で多くの隊員やその御家族と関わる中で抱えてきたこの思いは、この1年間で深い確信へと変わりました。
こうした思いから、この1年間、人事教育局を中心に、隊員の皆さんや御家族を支えるための様々な取組を前に進めてきました。そして、令和9年度概算要求で、退職自衛隊員や御家族への支援をより充実させるため、その取組を一元的に担う「退職自衛隊員・家族支援庁」の設置を盛り込みました。これだけのスピードでここまで政策を進めてこられると誰が想像したでしょうか。人事教育局の皆さんの自衛官とその御家族への想いが、この迅速な政策実現の勢いを生み出してくれました。
しかし、これがゴールではありません。むしろ、ようやくスタートラインに立ったという思いです。とりわけ、自衛隊創設以来約70年間、一度も行われてこなかった自衛官独自の俸給表の見直しをはじめ、隊員の皆さんと御家族が誇りを持ち、安心して人生設計できる環境づくりは、これからが本番です。
上田人事教育局長、前例にとらわれず、積極果敢に局内、省内でリーダーシップを発揮し、現場の課題を着実に、迅速に解決してください。
同盟国・同志国との連携強化も防衛政策局、装備庁の皆さんのおかげでこの1年で着実に成果を挙げることができました。
日米同盟について、私は、ヘグセス長官、グラス大使らと緊密に連携して信頼関係の構築、認識のすり合わせ、同盟関係強化に努めてきましたが、日米の訓練や共同のオペレーションの実態を知る立場にある私としては、防衛省・自衛隊挙げての現場の努力こそ日米同盟の底力として国民の皆さんに知って欲しいことです。防衛大臣にならなければここまで深く、切れ目なく連携している実態に触れることはなかったはずです。皆さんとともに、日米同盟を更なる高みに引き上げ、抑止力・対処力の強化を実現する決意です。
また、各地域を担当する部局の皆さん、この1年の海外出張と弾丸日程を支えてくれて感謝の念にたえません。日帰りのインドネシア、機中泊3泊のオーストラリア・インド出張。1泊4日のトルコでのNATO会合。マレーシアでのADMMプラス、ホノルルディフェンスフォーラム、ダボス会議、ミュンヘン安保会議、そして、シャングリラダイアローグやファンボローエアショー。どれも日本の立場と政策を国際社会に発信する上で重要なものでした。的確にメッセージを発信できたのは、入念な準備と日頃の担当者間の同盟国・同志国カウンターパートとの関係構築のおかげです。今やどの国も、一国だけで自国の平和と安全を守り抜くことは困難な時代に、これからも同盟国・同志国等との連携を、一層強化していく必要があります。来月のADMMプラス、オーストラリア、インド、イギリスとの2プラス2、各国の国防大臣の来日などに加え、日本・オーストラリア・インドネシア、こういった新たな枠組みなど、より創造的でダイナミックな発想で新たな同志国連携の可能性を切り拓いてくれることを防衛政策局には期待しています。
また、総理から指示書でありましたGCAPについてもカナダのオブザーバー参加や紆余曲折ありながらも契約の前進を見ることができ、オーストラリアのもがみ、フィリピン、インドネシアへのあぶくまとあさぎり、オーストラリアの試験場の活用など、防衛装備・技術協力や、インドの射場の活用などについても次々と同志国との案件を積み重ねてきました。
さらに、防衛産業の強化についても、防衛装備庁の皆さんと、スタートアップ支援、ファストパス調達、SBIRなど、矢継ぎ早に政策を進化させ続けてきました。そういった弛まぬ努力が、経済界や金融界の防衛産業に対する前向きな姿勢への転換を後押ししたことは間違いありません。
最後に、我が国を取り巻く安全保障環境は、戦後最も厳しく、複雑なものとなっています。こうした中で行う三文書の改定は、我が国と地域の未来を左右するものです。そして、年内の改定まで残された期間はあと僅かです。いついかなる形で力による一方的な現状変更が生起するか予測できない中、絶対に新たな戦争は起こさせないために、防衛省・自衛隊の総力を結集させる必要があります。
我々の先輩方は、それぞれの時代の困難に真正面から向き合い、その責任を果たしてきました。今、そのバトンは我々に託されています。
我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、このバトンを受け継いだ我々が、次の時代の防衛省・自衛隊を形づくっていかなければなりません。求められている変革の強度と速度は前例のないものになるでしょう。この年内は戦略三文書があり、そして、来年は重要な法案を提出することになる見込みです。安全保障環境も楽観視できる要素は皆無と言っていいでしょう。
つまり、この2年目は1年目の延長ではなく、非連続の2年目です。新たなスタートです。
早速昨日から、大臣室では2年目の大臣室の体制強化を話し合い、三文書の改定で打ち込むべき内容の議論も深めました。その議論の中には、もはや平時と有事の境界が曖昧な時代になったにも関わらず、平時に最適化され過ぎた面もあると痛感することも率直に言ってありました。
大和事務次官、内倉統合幕僚長、課題はお二人がよくわかっていると思います。内幕一体となって全組織的なチームワークを強化してください。全省的に政策のスピードを上げてください。
2年目も皆さんと共に国防という国家存立に関わる崇高な使命を果たすために全身全霊を尽くすことをお誓いします。今日からまたお世話になりますが、皆さんどうぞよろしくお願い申し上げます。
ありがとうございました。
令和8年9月18日
防衛大臣 小泉 進次郎