メンタルヘルスに関するFAQ

7 借金等

連帯保証人って?

Q:連帯保証人について説明してほしい。
A:連帯保証人は、貸した側は借りた本人と連帯保証人のどちらにでも全額請求できる。即ち、支払の能力のある人に請求できるということである。
相続もされるので家族に「連帯保証人」になっていることを知らせておく必要がある。
連帯保証人は、余程の事情がない限り、また余程の覚悟をもった上で保証人になることが大切である。基本的には、避けるように指導されることが望ましい。
Q:連帯保証人は相続すると始めて知ったが、相続したくない場合は相続放棄すればよいのか。
Q:連帯保証人は相続するという話であったが、相続人が小さな子供であっても相続するのか。
A:遺産相続放棄は、正の遺産と負の遺産の両方を放棄するものであり、連帯保証人は負の遺産として放棄できる。
相続放棄すればよいのだが、負の遺産だけを放棄することは出来ない。資産と負債をよく見極めて判断する必要がある。
法定相続人に年齢は関係ない。

借金している隊員の見きわめ方は?

Q:借財の早期発見のためにどうしたらよいか。
A:本人の今までの状態の変化(遊び、飲酒、パチンコ、車等の過度な問題行動)や、ビクビクした様子がないか、また他の同僚から情報を入手するかして、本人に声をかけ、やんわりと聴き出すことをされたらよいと思う。
Q:高学歴の隊員が多くなったことが原因かどうかは分からないが、上司に相談しなかったり、多重債務があってもバレないように工夫しているので、以前のように気づくことが大変難しくなっている。何か良い方法はないか。
A:自発的な相談の重要性を伝えると共に、強がりや嘘はいずれ破綻するし、最悪の状態に陥ることを機会あるごとに言い聞かせることが大事である。
また、その隊員の言動や挙措容儀の変化を見逃さないように気配りし、「何か変だな、おかしいな」と感じたら声かけをすることが肝要である。結果的に違っていても、それはそれでよいと思う。意外と直感や勘は当たるものである。

あまり構えずに、まずは話を聴くことが大切!
上司、同僚による相談受けは、とても有効です!
相談に来たときが一番相談したい気持ちの時なので、極力その時に話を聴いてあげましょう。

隊員の借金の対処方法は?

Q:借財のある隊員に対し、先ずは困っている本人の気持ちをよく聴いた上で、本人としてはどのように処置したいのかを話合い、事後弁護士に相談するように勧めているが、これでよいか。
A:それでよいと思う。借財を重ねた隊員は、単に整理方法だけの問題ではなく、家族や上司等に対する対応も気にしているので、本人の不安な気持ちを受け止めた上で、安心感を与えつつ弁護士相談を勧めることが大切である。
金銭トラブルは、いずれ法的な処理が必要となるので、できるだけ早く弁護士に相談した方がよい。
Q:隊員が300万円の借財を抱えて相談を受けた。弁護士に相談したところ、幾つかの処理方法をアドバイスされたが、本人の処理したい方法と弁護士処理案が異なるため、どうしたらよいか困っている。
A:弁護士は、隊員の収入と借金額を勘案して処理方法をアドバイスされた。本人は、借財の処理だけでなく、他の要素(例えば、周囲への影響、恥、昇任等)もいろいろ絡むと考えているので、よく本人と話合い、今のみを考えるのではなく、将来を見据えた考えを伝えて理解させる必要がある。
Q:借財する隊員は、繰返し借財すると言われているが、何か直す方法はあるか。
A:借財する人は、繰返し借財する可能性が高いと弁護士も言っている。
借財をする人は、簡単に借りられることを体験しており、安易に借りてしまう。
また、貸金業者も勧誘を迫るので断り切れない。
親等が安易に借金を肩代わりすると返済の苦しみを味わうことが無く、簡単に借財してしまう。
借財の原因を把握して、その解決を図っていくことと、本人にタコができるほどやかましく言って聞かせることも必要である。
Q:借財している隊員がギャンブル(パチンコ)依存になっているが、どう対応したらよいか。
A:ギャンブル依存は、本人にとってパチンコ店が心地よい居場所になっている可能性があり、そのために金が入用となり、借財を重ねていることが考えられる。
職場や家庭に「居場所」が無いのは何故なのかをじっくり相談ずることが必要である。その原因の排除とパチンコに勝る趣味を見つけ出すことが大切である。
徐々に回数を減らすことも必要である。
Q:パチンコによく行く部下に対し、パチンコに行く機会をもっと少なくしたらと指導すると「そんなに行っておりません。」と返答するのみで、改善が見られない。どう対応したらよいか。
A:パチンコ依存症になると、これを治すには相当の努力が必要とされる。今のうちに回数を少なくさせる等の処置が必要である。大事なことは、「何故パチンコに行くのか。」よく聴いてやることである。職場にも家庭にも「居場所」が無いのかもしれない。そのために、パチンコ店が居場所になっている場合もある。

家族等の借金の対処方法は?

Q:部下隊員の妻が借金癖があり、以前にも多額の借財を抱えて自己破産をした。
その後、妻は再度ヤミ金から借金してその連帯保証人に隊員がなってしまっている。期間的に再度の自己破産は無理であり、どうしたらよいか困っている。
A:隊員とその妻と上司で一度しっかり話し合うことが大事である。特に、妻に問題があるので、夫である隊員が「今どのような状態にあり、今後どうなるか。」という厳しい状況を伝えることが必要である。夫である隊員が妻には何も言えない性格、又は理由があるのかもしれない。妻には「何故借金するのか。その借金は何に使用しているのか」しっかり訊く必要がある。最終的には、弁護士等に相談し、よい知恵を出してもらい、それに向けて努力、解決させるしかない。上司としては、大変であるがサポートしてやって欲しいし、途中における確認を忘れないことが大事である。
Q:借金した息子の連帯保証人になっている隊員から相談を受けている。息子の支払いが難しくなり、本人は連帯保証人としての責任を負うことは承知しているが、妻にその話をできないでいる。どうしたらよいか。
A:借金の連帯保証人も返済請求される可能性が極めて大きく、請求を受ければ断ることはできないので、妻に全てを話すことが今一番大切であると思う。そのための後押しを上司(承知済み)とさぽーとダイヤルで協力し合って早めに実行に移した方がよく、弁護士に相談することをお勧めする。本人にその旨を伝えて納得させて欲しい。