令和4年度 全自衛隊美術展入賞作品

絵画の部

総評(大谷 喜男氏のコメント)

私は、油絵を始めて55年になります。当初、水彩画と違って、画材用オイルを使って描くことが肌に合わないと思った違和感は今でもよく覚えています。好きなことは、問題点を見つけて改善策を考えながら続けられます。

出品された作品から、描きたいテーマを独自の感性でしっかり描かれ、訴える力を感じました。若干応募者が少なくなりましたが、観念的ではなく、生命力を感じる作品に出会えました。

受賞には漏れましたが、隊員の部から見事な芝桜を描かれた「羊蹄山と芝桜」、身近な風景に心温まる「手賀沼郷愁」、優しく美しい「再生」、元隊員等・家族の部から「宇克蘭」に注目し、今後に期待します。

内閣総理大臣賞

「くう」
陸上自衛隊北部方面隊北部方面航空隊
第1対戦車ヘリコプター隊
吉田 萌々子

【講評】

壁、人物に存在感がある。その壁に顔と手を付けた男性の表現力が素晴らしい。蛾の位置も良く、作者の内なる思いを一層強く引き立たせている。

文部科学大臣賞

「ずっとむかしから」
陸上自衛隊東部方面隊東部方面システム通信群
第105基地システム通信大隊
第316基地通信中隊十条派遣隊
中塚 麻裕

【講評】

観察力、描写力とも素晴らしく、作者の世界観が見事に表現されている。

今後の大作に期待したい。

防衛大臣賞

「仮面」
海上自衛隊第2航空群
第2整備補給隊
中沢 寛至

【講評】

コロナ禍を象徴するマスクの女の子と、手に持つ狐の仮面を画面いっぱいに描いている。

ウイルスに負けない生命力と作者の強い意志がうかがえます。さわやかな色調です。