米海兵隊岩国飛行場所属機2機の空中接触による墜落事故に関する追加説明

令和元年11月29日
防衛省・外務省

 平成30年12月6日に高知県沖で発生した米海兵隊岩国飛行場所属のF/A-18D戦闘攻撃機と同飛行場所属のKC-130J空中給油機の空中接触・墜落事故については、先般、関係自治体に当該事故の調査結果の概要等について御説明したところですが、日本側から米側に照会していた調査結果を踏まえた是正措置の詳細や、平成28年4月に沖縄本島沖で発生した類似の事故に関して、今般、より具体的に内容を確認できたことから、改めて、以下のとおり、お知らせします。

1 米側における是正措置等

(1)搭乗員の練度管理

  •  高知県沖の事故においては、事故機の搭乗員が所要の資格を満たさずに夜間の空中給油を実施したこと、沖縄本島沖の事故においては、事故機の搭乗員の夜間の空中給油に関する練度が不足していたことを踏まえ、部隊において各搭乗員の練度や資格を再度調査し、資格を満たしていない者や練度が不足する者が訓練に参加しないこと、また、所要の練度を達成するように、飛行の履歴管理の徹底を改めて図り、上官は、訓練及び即応性を維持するため各搭乗員の練度をより一層把握することとしている。

(2)訓練スケジュールの管理

  •  高知県沖の事故及び沖縄本島沖の事故のいずれにおいても、空中給油が飛行計画に事前に適切に組み入れられていなかったことを踏まえ、飛行部隊が適切に訓練や任務飛行を実施できるよう、綿密な飛行計画の策定を改めて徹底し、上官が飛行計画を把握するよう措置された。特に、夜間の訓練においても、適切に監督ができる佐官級の隊員の関与を徹底している。
  •  飛行前のブリーフィングを確実に実施し、運用上のリスク管理、適切な装備の使用、気象条件や訓練への参加資格の要件の確認等が確実に行われるようにしている。

(3)飛行要領の徹底

  •  高知県沖の事故及び沖縄本島沖の事故のいずれにおいても、暗視ゴーグルを使用した夜間の空中給油における事故であったことを踏まえ、改めて暗視ゴーグルを使用した夜間の空中給油の指針を見直すとともに、全ての搭乗員に対して適正な使用方法を教育している。

(4)部隊の規律維持

  •  高知県沖の事故調査で明らかにされたコックピット内における不適切な行為について、同様の規律違反の行為に関して調査を実施し、必要な行政処分や懲戒処分を実施するとともに、コックピット内への持ち込み禁止物の確認の徹底や操縦中の動作徹底を改めて搭乗員に教育している。
  •  薬剤の不適切な使用に関して、搭乗前に服用すべきでない薬剤に関する教育を改めて徹底し、部隊内の医療部門とも連携し、服用指導の強化、睡眠障害や疲労状態にある隊員に対する訓練への参加の可否について助言を得ている。
  •  上官は、振る舞いのおかしい隊員を適切に把握するよう現行の取組みを強化している。
  •  部隊においては、飛行隊長等の複数の幹部の解任とともに、新たな飛行隊長等により部隊内の規律を高度に保つよう留意しながら、隊員との密接なコミュニケーションによりプロ意識の徹底を図っている。
  •  全ての部隊は、日本に駐留し、日本を防衛する米海兵隊員としての誇りを持って任務に当たるという命令の下で運用されており、この命令は、日本に駐留する全ての米海兵隊員に対して実施される週間教育ブリーフィングの中心となっている。特に、この命令は、新たに日本に配属される隊員の一週間にわたる教育の核として非常に強調されている。

(5)事故調査の確実な実施

  •  本件事故の可能性のある要因として、平成28年4月に発生した沖縄本島沖での事故調査が規定どおりに行われなかったことが挙げられており、部隊においては、将来の安全性を向上させるため、より幅広い事故やインシデントに対する調査や対策を講ずることとしている。

2 沖縄本島沖で発生した類似の事故について