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本日は、第13回拡大ASEAN国防相会議(ADMMプラス)に出席するとともに、日豪防衛相会談を行いました。まず、ADMMプラスでは、地域及び国際社会が直面する安全保障課題について、各国の国防大臣と率直な意見交換を行いました。私からは、国際法に基づく自由で開かれた秩序を守り、全ての国が自らの意思で将来を選択できる地域こそが目指すべき姿であること、そのためには、危機に直面しても対話を続けることが必要であると訴えました。その上で、我が国は本年春の防衛装備移転三原則の見直しや、本年末までに行う戦略三文書の改定を通じ、厳しい安全保障環境の中で地域に積極的に貢献する能力を強化していく決意を述べました。また、こうした取組は、各国に対しての説明を行いながら、透明性を持った形で行っていく旨を伝えたところです。私からも各国にですね、もしも説明が必要だったらいつでも連絡をいただきたいということを申し上げました。そして、マールズ副首相兼国防大臣とは今回で8回目の会談となりました。会談では、厳しさを増す地域の安全保障環境について認識を共有するとともに、日豪の特別な戦略的パートナーシップの下、防衛協力を更に具体化していくことを確認しました。また、8月の日豪防衛相会談において議論したオーストラリアの「もがみ」型護衛艦の着実な進展を確認するとともに、日本の極超音速誘導弾のオーストラリアの試験場の活用について、本年9月に現地調査団をオーストラリアへ派遣するなど、防衛装備・技術協力が引き続き、進展していることを歓迎しました。更に、日豪が同志国連携の中核として多層的な協力関係を築いていく重要性を改めて確認するとともに、インド太平洋の平和と安定のために引き続き、貢献していくことで一致しました。また、日豪に加え、日豪韓、また、日豪印という新たな形で対話を実施することができたことも、将来に向けた大きな成果でありました。なお、先ほどインドのシン大臣が自らのXでその様子については発信をしてくれていることも、先ほど私とマールズ大臣の会合ではお互いに歓迎をしたところであります。この2日間、日ASEAN防衛担当相会合、ADMMプラス、この会議への出席に加え、アメリカ、韓国、インド、フィリピン、ベトナム、シンガポール、オーストラリアの計7か国とのバイ会談、そして、日米豪比会談という多くの重要な会談の機会を持つことができました。例えば、アメリカとの間では、これまでの日米間の調整がようやく実を結び、F-35に不可欠な空対空ミサイルAMRAAMについて、日本国内における最終組立・検査施設の設置という画期的な合意をすることができました。また、インドとの間では、機雷対処能力の強化や海軍種の造船設計における共同開発の可能性を含め、海洋安全保障や空自の戦闘機の初のインド訪問の実現など、8月の訪印において一致した方向性に沿って、日印防衛協力が着実に進展していることを確認する共同プレスステートメントを発出することができ、本年内の「2+2」や防衛相会談に向けた意義深い意見交換ができました。厳しい安全保障環境に直面しているからこそ、対話を重ね、信頼を築き、それを具体的な協力と行動につなげることが重要です。地域の平和と安定の要であるASEAN諸国、そして同盟国・同志国のカウンターパートとの率直な意見交換により、防衛協力を具体的に前進させるための検討を加速させることができました。今回の成果を一つ一つ着実に行動に移してまいります。また、本日は北朝鮮から弾道ミサイルが発射されました。既に発表したとおり、総理の指示を受け、私からも直ちに必要な指示を出し、防衛省・自衛隊として万全の態勢をとっています。ちょうどADMMプラスの会議の最中でしたので、私の指示の下、その場でパパロアメリカインド太平洋軍司令官や韓国のカン長官をはじめとする、アメリカ代表団、そして韓国代表団と直ちに必要な情報交換を行うとともに、改めて緊密に連携していくことを直接タイムリーに確認することができました。加えまして、一昨日、ミサイル駆逐艦を含む中国海軍艦艇3隻が中国海警船1隻とともに鹿児島県沖の大隅海峡を通過しました。防衛省がこのような事例を確認し、公表したのは今回が初めてです。今回のADMMプラスでのスピーチにおいても、地域の厳しい安全保障環境を示す一例として、この事案に言及したところです。防衛省としては、引き続き、警戒監視に万全を期すとともに、このような動向について高い関心を持って注視してまいります。冒頭は以上です。
記者:
先ほど冒頭でも言及がありましたが、今回の外遊では多くのASEAN諸国との会談が行われました。年内に予定される安保三文書の改定について、各国にどのような説明を行い、理解を得られたとお考えでしょうか。また、防衛装備移転などに関する各国の期待についてお伺いします。
大臣:
我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中で、新しい戦い方への対応や持続的な対応能力の確保を含め、我が国の防衛力を抜本的に強化していく必要性について各国に丁寧に説明しています。今回、ADMMプラスのサイドで7つの二国間会談、1つの多国間会談を持つ機会を得て、各国との意見交換を通じて、地域の平和と安定のため、日本がより大きな役割を果たしていくことへの理解と期待を改めて感じたところです。その一例を挙げますと、自衛隊との間で訓練をしたくても、日本側に制度上の過度な制約があるという誤解を持っていた国もありましたが、今回、こうした誤解を解いて、共同訓練の実施など各国との関係を強化することができました。装備移転の関係も、今までの制約、こういったことがあった中で、今回それが撤廃をされて、今、各国との連携が急速に進んでいるようにですね、恐らくその関係もあるのか、自衛隊との訓練においても様々な制約があるというふうに思い込んでいた、そういった国があることを確認したんですね。それを一つ一つ、これはできるのか、あれはできるのかと。こういったことの確認を会談の中でもやりまして、それだったらもっとお互いに自衛隊と各軍種間の交流・訓練、こういったことができるなと。これを具体的な形で確認をしたことも非常に今回の会談で印象的な機会でもありましたし、改めて日本の現時点での政策をしっかりと対外的にも説明をしていく必要性、このことを感じたところでもあります。防衛装備・技術協力についても、同盟国・同志国の抑止力・対処力を高めることは、我が国のみならず地域全体の平和と安定に資するものと考えていますし、今回アメリカともAMRAAMの最終組立・検査施設、こういったことが具体的に成果を上げたこと、オーストラリアやインド、そしてフィリピン、こういった会談を重ねた国とも、それぞれとの防衛装備協力・技術移転、こういったことについても前向きな話を継続できたことも今回の収穫だと思っています。そして、各国からも様々な関心や期待が示されていますので、今後ともそれぞれのニーズを丁寧に踏まえながら、具体的な協力を着実に前に進めていきたいと考えています。
記者:
大臣、去年のこの会合のスピーチで、中国を念頭に力による一方的な現状変更の試みに深刻な懸念を示すとともに、地域全体に強靱で安定的な秩序をもたらすために防衛協力を包括的に連結させていく考えを訴えられました。この1年間のASEAN地域との連携・協力の進展について、その手応えの評価、あわせて今回の外遊の成果とあわせてお聞かせください。
大臣:
この1年間、昨年のマレーシアでのADMMプラスへの出席を皮切りに、インドネシア、フィリピン、シンガポールへの訪問や、インドネシア、ベトナム、マレーシアの国防大臣を日本でお迎えしたほか、国際会議の場を含め、あらゆる機会を活用してASEAN各国との対面での対話を重ねてきました。こうした会談で構築した信頼関係の下、各国との間の防衛協力は、より実践的な段階へと着実に進展しています。例えば、フィリピンとの関係では、共同訓練へのRAAやACSAの適用など、部隊同士の実際の連携強化に向けた取組、そして「あぶくま」型護衛艦の移転を含む包括的な防衛協力の実現に向けた議論が進んでいます。また、インドネシアとの間でも、本年5月の防衛協力取り決めへの署名を契機に防衛協力が進化し、先般のインドネシアへの国際緊急援助隊派遣においても、自衛隊とインドネシア軍が現場で連携して山林火災に対応したことも一例です。今回のフィリピン訪問においても、多くのカウンターパートとの間での信頼関係の下、率直で具体的な議論を行い、我が国の更なる貢献への期待が表明されたところです。厳しい安全保障環境の中で、地域の平和と安定を確保するため、より実践的な防衛協力をスピード感を持って進めていきたいと思います。
記者:
今回のADMMプラスでは、中国の国防相が欠席したほか、米国のインド太平洋地域への関与の継続についても懸念が指摘されています。この2日間、様々な国の大臣との会談があったと思いますが、こうした中でASEANをはじめとするインド太平洋地域の国々が日本にどのような役割を期待しているとお考えでしょうか。お願いします。
大臣:
中国の董軍国防部長とは、去年、正にこのADMMプラス、マレーシアでお会いをしていましたから、今回ももしも出席をされたら直接お会いをして率直な議論をしたいと考えていましたから、今回その機会がなかったことは残念に思っています。ただ、今日のスピーチの中でも、日本の三文書の改定、こういったことについても説明が欲しいと、こういったことがあれば、今回の参加国、中国も含め全ての国に私が説明をすると、こういう話もしました。そしてアメリカについてもですね、ヘグセス長官が昨日セブを訪れて、アメリカとASEANの間のアメリカASEAN大臣級会合に出席をされて、アメリカASEAN関係樹立50周年を来年に控える中で、更なる防衛協力の枠組みも提案されたと承知しています。アメリカが地域への関与を具体的な形で示しているものだと受け止めていますし、私とヘグセス長官との様々なやりとりの中でも、今アメリカが中間選挙の前でですね、この直前でも24時間も滞在していない、この強行スケジュールでもヘグセス長官が自ら来る。こういったことについても、やはり各国は引き続きのアメリカのこの地域への関与というのを感じていると思いますし、各国とのバイ会談を通じても、そのような思いというのも私も感じています。そして、今回、日ASEAN大臣級会合やADMMプラス、各国との個別会談を通じて、私自身が強く感じたことは、このASEANの地域全体から日本に対して寄せられている強い信頼と期待、これは増しているというふうに感じました。特に昨日の日ASEANの会合の中で、日本からの提案というものが非常に強く歓迎をされて、域外国だからこそ貢献できること、そしてなかなかASEANの中からでは出ないような提案だったり、そういったものについても期待をされている役割を見事に果たしてくれたというような、こういった評価というのは私にも寄せられています。これからもASEANの一体性、そしてASEANの主体性というか、こういったものをしっかりと我々としても尊重しながら信頼をされて、そして息の長い取組ができる誠実なパートナーが日本であると、こういうふうに更に思っていただけるような機会になったのではないかなというふうに思います。しっかりとこの成果を次の具体的な協力にも更につなげていきたいと思います。
※下線部:大臣発言中、「パパロアメリカインド太平洋軍司令官」を「パパロアメリカ太平洋軍司令官」に修正
以上