動画版
〇 今日は冒頭3件ございます。まず1点目です。令和8年度の安全保障技術研究推進制度、いわゆる防衛省ファンディングの採択結果についてお知らせいたします。防衛省では、先進的な民生技術の積極的な活用を図るため、平成27年度に先進的な民生技術に係る基礎研究について、外部の研究機関等に委託又は補助金を交付する、いわゆる防衛省ファンディングを創設しました。以降、大学・企業等に対する公募を毎年度実施してきたところですが、今回の公募から、従来の研究テーマに加えて、外傷医療やPTSD対策等への寄与が期待される医療・医工学を研究テーマに追加しております。令和8年度の公募では、制度創設以降最多となった昨年度の340件を大きく上回る560件の応募をいただきました。特に、大学等からは、過去最多の応募件数となった前年度の2倍を超える291件の応募をいただきました。制度趣旨を理解し、数多くの応募をいただいたことに心より感謝申し上げます。いただいた御応募については、外部有識者により構成する委員会の厳正な審査を経て、47件を採択いたしました。採択の内訳は、大学等が30件、公的研究機関が11件、企業等が6件です。本制度を活用いただいている皆様の研究の成果が、防衛分野での将来の研究開発に資することに加え、防衛分野以外での我が国の科学技術・イノベーションにも広く寄与することを期待いたします。なお、詳細については、防衛装備庁ホームページで公表いたします。
〇 そして2点目ですが、昨日、中国軍の偵察型無人機(BZK-005)1機及び情報収集機(Y-9)1機が東シナ海から飛来し、沖縄本島と宮古島の間を通過して太平洋に至った後、再び沖縄本島と宮古島の間を通過したことを確認し、公表しました。中国軍の無人機による沖縄本島と宮古島との間の通過についての確認・公表は、昨年6月以来であり、今年度においては初となります。また、同日、中国軍の偵察/攻撃型無人機(TB-001)1機が東シナ海から飛来し、与那国島と台湾の間を通過して太平洋に至り、奄美大島沖まで飛行した後、沖縄本島と宮古島の間を通過したことを確認し、公表しました。つい先日、10月14日にも、推定中国無人機1機が与那国島と台湾との間を通過し、太平洋に至ったことを確認・公表しています。昨日の活動を含め、近年は我が国周辺において無人機の活動が活発化しています。例えば、2024年度の中国軍無人機の活動公表回数は23回と、前年度の8回から約3倍となっているほか、2025年度は16回公表しており、高い水準で推移しています。防衛省では、戦略三文書の改定に向けた検討を進めているところですが、今回の無人機の事象は、正に新たな戦い方への対応、無人機への対応の必要性を示すものであり、国民の皆様にも、こういった安全保障環境の変化を丁寧にお伝えをして、御理解いただけるようにしたいと考えています。
〇 そして最後3点目です。昨日、訪日中のマレーシアのカレド国防大臣と防衛相会談を実施しました。会談では、マラッカ海峡を含むシーレーンの要衝に位置するマレーシアが、地域の平和と安定のために果たしている役割に敬意を表するとともに、共に海洋国家である両国の海軍種間の協力が進展していることを踏まえ、海洋安全保障分野における協力を一層深化させるための包括的な計画を作成していく方向性で一致しました。また、防衛装備・技術協力についても、両国の共通利益となる協力の実現に向け、議論を加速していくことで一致しました。我が国の包括的・戦略的パートナーであるマレーシアは、インド太平洋地域の平和と安定にとって重要なパートナーです。カレド国防大臣とは、今後とも様々な機会を捉えて、緊密に意思疎通を図り、両国の防衛協力を更に推進していきたいと考えています。冒頭3件、以上です。
記者:
大臣は、先週の予算委員会で、防衛予算によるインフラ整備について、現在の取組に加えて、何ができるか検討したいとおっしゃいました。年末に向けた防衛三文書の改定において、具体的にどのようなインフラ整備が防衛予算の対象となりますでしょうか。
大臣:
改定の中身については、今後もありますから、予断を持ってお答えすることは控えますが、空港、港湾、そして、道路に限らずですね、総合的な防衛体制の強化に資する公共インフラ整備を検討していきたいと考えています。
記者:
冒頭大臣からもあった防衛省ファンディングについてお伺いします。冒頭ありましたが、今回、大学からの応募が急増しました。この要因をどのようにお考えでしょうか。大学側のデュアルユース研究への姿勢に何か変化が生じているというふうにお考えでしょうか。また、個別の大学になって恐縮ですが、名古屋大学が今回初めて応募し、採択されました。名古屋大学は、防衛関係の研究に対して慎重な姿勢で知られていましたが、今回応募があり、採択になったことの受け止めをお願いします。あと、名古屋大学の提案についての評価もお伺いします。
大臣:
今回、まず大学なども慎重だったけど変わったかということについては、やはり大学・学術界の防衛分野に対する姿勢は明らかに変わってきたと思っています。もはや防衛分野と民生分野を明確に分けることはできない時代に、国民の命を守るためにも、大学・学術界との連携は不可欠ですから、この変化を歓迎したいと思います。これは学術界だけではなくてですね、最近では金融界も防衛分野への姿勢を変化させてきている中で、今回の大学・学術界の前向きな動きも心強いと感じています。今後も多くの大学等から応募いただけるように、引き続き、学術界を含む各界との御理解を賜るべく、関係省庁と連携をして進めていきたいと思います。また、今回、採択には至らなくともですね、応募いただいた全ての関係者の皆さんにも感謝したいと思います。先ほど私は、前年度の2倍を超える291件の応募と、過去最多の応募件数と言いましたが、これ2年前と比べれば約7倍ですから、この変化は明らかだと思います。また、先ほど具体的に名古屋大学のことについてもお尋ねがありましたので、お答えをすれば、名古屋大学の採択課題について申し上げると、例えば、高度な次世代半導体デバイスの創成による超高速通信の実現などにつながることが考えられ、そのような先進的な基礎研究であることが、外部有識者による科学的・技術的な観点から評価され、採択に至ったということです。
記者:
大臣は、昨日の参院予算委員会で、防衛省・自衛隊のAI活用の基本方針について見直しの必要性に言及されました。見直しをする場合、スケジュール感と、現行方針の課題や検討すべき主な論点、また、三文書への反映の在り方について、大臣の見解をお伺いします。
大臣:
昨日の予算委員会でも申し上げましたけれど、2年前にですね、令和6年に防衛省は防衛省AI活用推進基本方針、これを策定しました。ただ、その後のAIをめぐる変化はすさまじいものがありまして、現在ではAIを活用した高度なデータ処理・分析を背景とした戦い方が顕在化しています。特に意思決定のスピードが飛躍的に高まることで、戦闘全体のテンポ、いわゆるバトルリズムについても、これまでとは全く異なる速さとなってきています。こういったことから、2年前に策定をした防衛省のこの基本方針を見直すという、こういった必要性について言及をしたところです。今後ですね、これは基本方針の見直しについて、三文書の改定に関する議論も踏まえた上で行っていきたいと思っています。
記者:
話題変わりまして、米軍岩国基地をめぐる問題についてお伺いします。米空母艦載機部隊配備特別交付金についてですね、2027年度以降、防衛省が交付対象をですね、和木町を対象から外す方針であるということを、弊紙取材で分かっております。この決定、こうした方針の理由を教えてください。また、これを受けてですね、地元では困惑の声が上がっていますのでですね、防衛省として地元に正式に伝達するスケジュール等、もしくは伝達先等ありましたらお伺いします。そして最後にですね、基地負担をめぐる考え方についてですね、改めてお伺いしたいと思います。
大臣:
まず、現時点において決定していることはありません。その上で、防衛省としては、和木町等も含めた防衛施設の関係自治体の方々と日頃からやり取りを行っており、引き続き、丁寧に対応していきたいと思っています。なお、やり取りの詳細についてはですね、相手方との関係もありますから、お答えは差し控えたいと思います。いずれにしても、基地の地域の皆さんの御理解、これというのは不可欠ですから、私も地元が横須賀ですから、そこはよく分かっているつもりです。丁寧に地元との対話をしっかりしたいと思います。
記者:
日米共同統合演習「キーン・ソード」は、昨日から九州や南西諸島を中心に実施されております。与那国町や石垣島などの先島諸島には、米軍の最新型ミサイルシステム、ネメシスや陸自の地対空・地対艦ミサイル部隊が多く展開されるなど、過去最大規模の演習となっています。日米が南西諸島で過去最大規模の演習を実施する必要性や意義について教えてください。
大臣:
今、御指摘のとおり、昨日から日米共同統合演習「キーン・ソード27」を実施しています。今、これだけ厳しい安全保障環境の中で、これだけの規模と内容で日米で演習ができること自体が、日米同盟の強固さを表しており、アメリカの日本防衛への揺るぎないコミットメントだと考えています。この演習を通じて、日米の相互運用性を更に高め、抑止力・対処力の強化につなげていきたいと思います。
記者:
続けて、この「キーン・ソード」に関連してですね、先ほど冒頭発言で、沖縄周辺の近海で、中国の無人機だったり、情報収集機が近海を航行したというお話がありましたけれども、普通に考えたら「キーン・ソード」に対する対抗措置というふうに取れるかと思うんですけども、その辺、大臣のお考えはどのように。
大臣:
これは今、普通に考えたらって言いますけども、様々な相手の意図というのは、これは、推し量るのは、普通の相手ではなかった場合は、その感覚すらも我々は疑った上でですね、冷静な分析、評価、これが必要だと思います。ですので、まず現時点ではですね、こういったことが行われた、無人機の飛来があったと、こういうことの事実を公表した上で、我々はいかなる事態にも対応できるための防衛力の整備をすることが必要ですから、こういった現状について御理解をいただくために公表しています。意図などについては、よく分析を行いたいと思います。
記者:
陸上自衛隊現地情報隊の情報収集について伺います。10月16日の参院予算委員会で、辻元委員が個人BSD報告書と書かれた文書を入手したとし、大臣に確認を求めました。まず、大臣は辻元委員から文書を受け取られましたでしょうか。また、辻元委員から渡された文書と同様の様式の文書を防衛省・自衛隊で管理しているかどうか確認されましたでしょうか。あわせて教えてください。
大臣:
10月16日、委員会がありましたけれども、その場で辻元議員から御指摘の文書をいただきましたが、防衛省・自衛隊が公表したものではありませんし、出どころや真正性を確認できないことから、当該文書についてお答えすることは控えます。また、現地情報隊の情報収集の詳細について、これも情報収集能力を明らかにするおそれがあるため、お答えを差し控えます。その上で、今般の現地情報隊をめぐる報道を受けて、現地情報隊の活動について事実関係の確認を行いましたが、現時点で不適切な活動を行ったことは確認されておりません。
記者:
すみません。お尋ねしているのは不適切かどうかではなくて、同様の様式の文書があるかどうかを確認しているかということなのですが。
大臣:
ですから、辻元議員が私に渡したものがですね、出どころも真正性も分かりません。ですので、ここについて確認も何もお答えすることではないと思います。
記者:
オスプレイについて伺います。古謝玄太沖縄県知事が、米軍オスプレイの県内配備について容認する姿勢を示しました。安全性に懸念があるオスプレイの県内配備に一貫して反対してきた歴代沖縄県政の立場を大きく変更することになりました。この古謝氏の発言、姿勢を大臣はどのように受け止めていますか。また、古謝知事の発言を受けて、防衛省として今後、沖縄県内で日米双方のオスプレイの訓練を拡大していくお考えはありますでしょうか。大臣の見解をお願いします。
大臣:
オスプレイは熊本の地震でも初めて佐賀空港から熊本の支援で活躍したように、沖縄での災害時にもその能力を発揮することが可能です。離島の防衛も含めて、県民の皆様の命を守るためにも、必要な自衛隊や在日アメリカ軍の活動を、県民の皆様に御理解いただけるように、これからも丁寧に説明をしていきたいと思っています。
記者:
大臣は古謝さんの容認姿勢をどう受け止めますか。
大臣:
これは現実的に、我々は今の課題に対して対応しなければいけないと思っている中で、古謝さんもそうですし、今までの知事もそうではありますけれども、地元の自治体の長との連携、そして御理解を求めていく丁寧な対応というのは、これは誰だろうと必要であると考えています。その中で、今回、古謝知事になられて、このような自衛隊の活動、そして在日米軍の活動、これは県民の皆さんの命を守るためにも不可欠なことでありますし、現に以前の会見でも申し上げましたけれど、自衛隊は沖縄で不発弾の処理、そしてまた、急患輸送、こういった形で県民の皆さんの命を守る活動も展開しています。このオスプレイも震災や災害時、対応できるアセットでありますから、このことについても、前向きに御理解を引き続き、得られるように、古謝知事とも、しっかりと丁寧な対話と、そして説明をしていきたいと思っています。
以上