防衛大臣臨時記者会見

日時
令和8年7月21日(火)16:13~16:22(現地時間)
場所
ウェリントン兵舎
備考
ファンボロー・エアショー視察、日伊防衛相会談、日英伊加及び日英伊防衛相会合後の小泉防衛大臣臨時会見

動画版

1 発表事項

7月19日から本日21日にかけて、就任後、初めてイギリスを訪問しました。今回の訪問では、ファンボロー・エアショーへの参加やイギリス軍部隊の視察に加え、日本・イタリア、日本・イギリス・イタリア、そして日本・イギリス・イタリア・カナダ、4か国での防衛相会談を実施しました。先ほど発表したGCAPへのカナダのオブザーバー参加を改めて歓迎したいと思います。まず、昨日のファンボロ-・エアショーでは、私が基調講演を実施し、各国政府・企業関係者に日本政府の方針や日本の防衛産業・技術基盤の強みを発信しました。また、GCAPや日本企業のブースを視察して関係者を激励しました。多くの日本企業がファンボロー・エアショーに出展していることを大変嬉しく思います。また、本展示会に防衛装備庁が初めて出展しました。今後も官民一体となって、国際装備展示会を通じた情報発信等を通じて、諸外国との防衛装備・技術協力をより一層推進していく考えです。また、昨日はポーツマス海軍基地を訪問し、海軍関係者によるエスコートの下、停泊中の空母「クイーン・エリザベス」を視察し、戦闘機を発進させるためのスキージャンプの先端まで案内していただいたほか、無人の水上艇「プロジェクト・ビーハイブ」といいますが、この説明や、ハイブリッド・ネイビー等のブリーフィングを受けました。同海軍基地は、2021年に私の地元である横須賀に寄港し、今回視察した空母「クイーン・エリザベス」、そして昨年、横須賀や東京に寄港した空母「プリンス・オブ・ウェールズ」の母港であります。今回の意見交換では、欧州・大西洋とインド太平洋の安全保障は一体不可分であるとの認識の下、日英間で引き続き、緊密に連携していくことで一致しました。また、本日は、イタリアのクロセット国防大臣との日伊防衛相会談を実施しました。会談では、GCAPの成功に向けて緊密に協力していくことを確認するとともに、部隊間交流や装備・技術協力を含む日・伊防衛協力を更に推進していくことで一致しました。さらに、新たな政権が発足してすぐのイギリスのストリーティング国防大臣、イタリアのクロセット国防大臣、カナダのマクギンティ国防大臣との日・英・伊・カナダ防衛相会合を実施し、GCAPへのカナダのオブザーバー参加を発表しました。ストリーティング大臣のDAY1、カナダのオブザーバー参加のDAY1と、素晴らしい1日になりました。今回のカナダの参加を通じて、日・英・イタリア・カナダ、4か国の戦略的優先事項の更なる整合の促進や、将来の戦闘航空能力に関する相互理解の深化を期待をしています。また、現在、我が国周辺で中国・ロシアが共同航行を実施しており、その最中に中国艦艇が我が国EEZ内で射撃訓練を実施しましたが、このことについても各国と共有したところです。その後の日・英・イタリア防衛相会合では、3か国政府で設立した国際機関であるGIGOと、対応する民側の組織であるジョイント・ベンチャー、エッジウィングの間で、今年4月及び7月に契約が締結され、GCAPの重要なマイルストーンを達成したことを歓迎しました。また、カナダのオブザーバー参加を歓迎するとともに、GCAPが、第三国との協力も視野に入れながら、より良いプログラムとして発展していくよう、日・英・伊で緊密に連携していくことを確認しました。今回のファンボロー・エアショーへの出席を含む今回のイギリス訪問については、インド太平洋と欧州・大西洋の安全保障は一体不可分との認識の下、イギリス及びイタリアとの間で、GCAPをはじめとする防衛協力を一層推進していくことを確認するとともに、欧州の同志国との安全保障協力をより一層進めるという点で大きな意義がありました。この後はフランスに移動し、パリにおいてヴォトラン国防大臣と会談を行い、さらにベルギーに移動し、ルッテNATO事務総長と会談を予定しています。引き続き、各国の防衛大臣との率直な意見交換を通じて、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化に向け、同志国等との防衛協力を一層発展させ、意義のある出張となるように努めてまいります。以上です。  

2 質疑応答

記者:
GCAPをめぐってですね、本会合を実施できた意義について教えてください。また、先ほどと重ねてにはなりますけれども、カナダのオブザーバー参加の決定の意義と、今後GCAPをどのように進めていくお考えでしょうか。さらにですね、カナダ以外にも、このプロジェクトに関心を示す国もありますけれども、今後のオブザーバー参加国であったり、開発・製造に関与できる国の拡大の可能性についても教えてください。

大臣:
先ほど、イギリスのストリーティング大臣、イタリアのクロセット大臣と会談を行いました。私は大臣就任以来、イギリス、イタリアの国防大臣とそれぞれ頻繁に会談をしてきましたが、三大臣での会合については、昨年の11月以来であって、対面での三大臣会合については初めてとなります。3か国の大臣が顔と顔を合わせて、GCAPの進捗を確認し、今後の開発の加速に向けて率直に議論できたことは大変意義深かったと考えています。また、カナダのオブザーバー参加によって、GCAPは第三国との協力について次の段階に至りました。インド太平洋と欧州・大西洋をつなぐGCAPの意義を、カナダが更に高めてくれることを強く期待しています。また、カナダ以外の国との協力についても、GCAPがより良いプログラムとなるように、引き続き、イギリス、イタリアと連携して取り組んでまいります。

記者:
防衛省は、先日、大臣言及ありましたように、中国軍とロシア軍の艦艇がともに日本周辺海域を航行し、中国海軍の艦艇が日本のEEZ内で射撃訓練を実施したと発表しました。大臣としての受け止めと対応方針を伺います。また、国際社会にどのように訴えかけいくか、改めての対応方針を伺います。

大臣:
7月19日午前2時ごろ、海上自衛隊は、沖ノ鳥島の南西約330キロの海域において、中国海軍ミサイル駆逐艦2隻、そして補給艦1隻、またロシア海軍のフリゲート、計4隻ですね、計4隻を確認しました。その後、沖ノ鳥島の南西約180キロの我が国のEEZ内の海域において、中国海軍ミサイル駆逐艦が、機関銃による射撃訓練を実施したことを確認しました。これは、周辺の船舶の航行に危険を及ぼしうるものであることから、中国に対し外交ルートを通じて申し入れを行いました。中露両国は、先月には爆撃機の共同飛行を実施したほか、今月上旬には両国海軍が共同演習を実施するなど、軍事面での連携を強化しています。今回の共同航行についても、両国の軍事面での連携強化に向けた動きの一環であると認識しているところです。防衛省としては、中国及びロシア海軍艦艇の我が国周辺海域における動向について、引き続き、注視するとともに、我が国周辺海空域における警戒監視活動等に万全を期してまいります。同時に、国際社会に対しては、今回の私の出張のような機会も最大限活用しつつ、今後もあらゆる機会を捉えて、事実や我が国の考えを説明、発信していく考えです。なお、今日の日本、イタリア、イギリス、カナダの共同記者会見の場においても、私の発言の後にイタリアのクロセット大臣からも非常に力強い、我が国の周辺の状況に対する、同じような認識を持っていること、そして同じように懸念していることがあること、こういったことについても、非常にタイムリーに力強い発信をいただきました。これこそ正に同志国連携のあるべき姿が示せたというふうに思いますので、これからフランス、そしてNATOと、またスケジュールもありますけども、引き続き、タイムリーに各国との連携を深めていきたいと思います。

以上