防衛大臣記者会見

日時
令和8年7月17日(金)09:27~09:33
場所
参議院別館3階防衛省政府控室
備考
小泉防衛大臣閣議後会見

動画版

1 発表事項

冒頭1件あります。7月12日から15日まで、ベトナムのザン副首相兼国防大臣が5年ぶりに訪日されました。今回の訪日では、防衛大臣会談だけでなく、国会議事堂の敷地内の散策や昼食会などを通じて、毎日直接お話しする機会がありました。ザン大臣と個人的な信頼関係を一層深める機会となりました。また、防衛相会談や昼食会を通し、地域情勢の意見交換や防衛協力を更に発展させるための具体的な議論を行うことができました。両国の間では、ハイレベル交流や防衛大学校への留学などを通じた人的交流をはじめ、部隊の相互訪問、艦艇の寄港や親善訓練、能力構築支援など、陸・海・空軍種における様々な協力が活発に行われています。こうした協力の進展を歓迎するとともに、PKO分野やサイバー分野などを含む二国間・多国間での協力を更に推進し、地域の平和と安定に共に貢献していくことを確認しました。さらに、防衛装備・技術協力について、私とザン大臣のリーダーシップの下、高速揚陸艇の共同開発・共同生産の実現に向けた議論を開始することで一致しました。また、防衛産業協力の促進を図るなど、取組を一層強化していくことを確認しました。ベトナムは、インド太平洋地域の平和と安定を実現するための重要なパートナーです。厳しさを増す国際情勢の中で、両国が包括的・戦略的パートナーシップを更に発展させ、安全保障分野での協力を具体化することが重要です。今後も、防衛面での一層の連携強化に取り組んでまいります。冒頭は以上です。

2 質疑応答

記者:
日米合意で騒音を出す運用が認められていない米軍嘉手納基地の旧海軍駐機場で、米軍機がエンジンを止めずに給油するホットピットを実施するなど、使用が常態化しております。5月には嘉手納町長と議長が上京し小泉大臣に使用中止を求め、大臣はその後の記者会見で、早期解決を事務方に指示していると明かしました。その後、また米軍機の使用が増加していることの受け止めと、防衛省として今後の対応をお聞かせください。

大臣:
旧海軍駐機場の使用に係る問題については、本年5月に當山 嘉手納町長、そして石嶺嘉手納町議会議長と面会し、御要請を承りました。防衛大臣として、この要請をしっかりと受け止め、スピード感をもってアメリカ側との協議を進め、早期解決を図るよう、私から事務方に指示を行ったところです。現在、アメリカ側と協議中であり、その状況についてはお答えを差し控えますが、旧海軍駐機場の使用については、いずれにせよ、SACO最終報告の軽減イニシアティブの趣旨にかなう運用がなされ、周辺住民の方々に与える影響が最小限にとどまることが重要であることに変わりはありません。引き続き、旧海軍駐機場の使用に係る問題の早期解決に向けて、協議を加速化してまいります。

記者:
日・ベトナム防衛相会談について伺います。高速揚陸艇の共同開発・共同生産の実現に向けた議論を開始するとのことですが、高速揚陸艇とは具体的にどのような装備品なのか、既存の装備の後継に当たるのか、それとも完全新規の装備品となるのかを伺います。また、ベトナムは中国との関係も深い国ですが、防衛装備品の共同開発を進める意義と、技術流出などの懸念について、大臣はどのようにお考えでしょうか。

大臣:
まず、高速揚陸艇とは何かというお尋ねからですけれども、高速揚陸艇とは、一般的には人員や物資を沖合の輸送艦から海岸に迅速に輸送するための上陸用の船です。通常の揚陸艇より早く移動できるため、上陸作戦や災害時の輸送などで機動力を発揮します。今般の日・ベトナム防衛相会談では、この高速揚陸艇の共同開発・共同生産の実現に向けた議論を開始することで一致しましたが、お尋ねの具体的な細部につきましては、事務方で具体的な議論を進めていきたいと思っています。その上で申し上げれば、我が国を取り巻く安全保障環境の変化が加速度的に生じている中で、 防衛装備移転を通じて、同盟国・同志国、ひいては地域全体の抑止力・対処力を向上させることが必要です。こうした観点から、ベトナムを含め、インド太平洋地域の同盟国・同志国との連携強化といった観点から、意義のある防衛装備移転を進めていく必要があると考えています。そして、御指摘の装備移転に伴う技術流出のリスクについて申し上げれば、政府としては、移転に参画する日本企業の技術情報が適切に保護されるように、移転先国の政府との間で緊密に意思疎通を行い、必要な措置をしっかりと講じた上で、厳格審査や適正管理の確保に関する措置などを確実に行っていくことにより、我が国の優れた技術を守るとともに、防衛装備移転を通じた同盟国・同志国の抑止力・対処力の強化を実現していきたいと思います。

以上