動画版
冒頭、今日は1件あります。明後日、7月の12日、日曜日から15日の水曜日まで、ベトナムのファン・ヴァン・ザン副首相兼国防大臣が訪日されます。12日の日曜日には、空港でお出迎えをさせていただき、13日の月曜日には、防衛省において、日・ベトナム防衛相会談を実施する予定です。今回のザン副首相の訪日は、ベトナムの国防大臣としては5年ぶりの訪日となります。ザン副首相とは5月末のシャングリラ会合でのトー・ラム共産党書記長兼国家主席への表敬の際にもお会いをさせていただきましたが、改めて日本でお迎えできることを大変うれしく思います。ベトナムは、我が国にとって、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」を実現する上で、重要なパートナーです。防衛相会談では、先般のトー・ラム党書記長への表敬も踏まえ、地域情勢の意見交換や、防衛装備・技術協力をはじめ、日・ベトナム防衛協力の一層の強化に向けた率直で具体的な議論を行う予定です。また、今回の訪日を機に、ザン副首相と強固な信頼関係を築いていきたいと考えています。冒頭は以上です。
記者:
フィリピンのテオドロ国防相は7日、海上自衛隊の中古護衛艦5隻を取得する方向で日本側とも合意したと発言したとする一部報道があります。以前から、「あぶくま」型護衛艦の輸出に向けて協議を進めていたかと思いますが、この事実関係とフィリピンとの協議の最新状況について伺います。
大臣:
「あぶくま」型護衛艦については、5月31日の日本・フィリピン防衛相会談において、除籍後速やかに移転をする方向で議論を進めることで大筋合意したところは発表していますが、移転する時期や隻数については、引き続き、ワーキンググループにおいて議論を進めているところですので、詳細をお答えする段階にはないと、御理解いただきたいと思います。私自身もテオドロ国防大臣と密に意思疎通をしながら、ワーキンググループの下で、フィリピン海軍への教育訓練・維持整備、移転後の装備品の適切な管理の在り方を含む詳細について、議論を加速していきたいと考えています。
記者:
中国の動向について伺います。中国は今週6日月曜日に、弾道ミサイルを発射したと発表しています。防衛省として今回発射されたミサイルはどのようなミサイルで、どこから発射され、どこに落下したと把握・分析されているのか教えてください。また、今回発射されたミサイルは、事前に中国側から通告があったミサイルと同じ案件、同じものだと認識されているのかを教えてください。今回発射されたミサイルが、仮に通告があったものと同じだとすれば、政府が通告を発表したのは、発射の通告があってから2時間後で、結果的にミサイルの発射が行われた後です。国民への発表が事後的となっていた可能性はないでしょうか。教えてください。
大臣:
いくつか質問が複数ありましたので、整理させていただきます。最初に中国から発射されたミサイルの分析についてお答えします。御指摘の中国によるミサイル発射の詳細については、引き続き分析中ですが、7月6日、中国は、潜水艦1隻から太平洋の公海上に向け、訓練用模擬弾頭を搭載した潜水艦発射型戦略ミサイル1発を発射したこと、またこれを発表していることは承知をしております。次に事前通告に対する政府の認識でありますが、御指摘の事前通告に対する認識については、6日の午前11時半、在北京日本大使館が、中国国防部から、弾道ミサイルを発射するとの説明を受けました。そして、中国から発射されたミサイルが事前に通告された内容と同一のものかという点について、確定的にお答えすることは困難であります。さらに、御指摘の事前通告に対する政府の対応について、まず前提として申し上げたいのは、既に政府から公表しているとおり、発射があったのは6日ですが、その前日、7月の5日に海上保安庁が、中国水路当局から和歌山県の潮岬の南などにおいて、宇宙ゴミ落下に伴う区域の設定を行う旨の情報を受け、設定区域の一部には、潮岬の南の我が国の排他的経済水域が含まれていました。海上保安庁から航行警報を出したのが、この発射の前日の7月の5日ということになります。(※1)また、中国航空当局からの航空宇宙飛行活動に関する通報を受けました。これを踏まえ国土交通省からNOTAMをそれぞれ発出しました。これらが7月の5日、このミサイル発射の前日のことであります。(※2)したがって、政府として、付近を飛行する航空機や航行する船舶に被害が及ばないように万全を期しておりました。その上で、先程申し上げたとおり、中国国防部から、弾道ミサイル発射に関する説明を受けたところ、政府内部で十分に通報内容を精査し、総合的に判断した上で、政府から、必要な発表を実施しました。いずれにせよ、今般のミサイル発射に関し、我が国の領域や排他的経済水域の上空を通過したことは確認されておらず、また、我が国関連の航空機や船舶に被害があったとの情報には接しておりません。防衛省としては、中国の軍事活動が活発化している中での今般のミサイル発射には、我が国及び地域の安全保障の観点から懸念を有しており、引き続き、必要な情報の収集・分析に努めるとともに、警戒監視に全力を挙げてまいりますし、今回トルコにおきましても、NATO諸国、そしてIP4、この各国とも、この行動があった直後にですね、緊密な意思疎通をすることができたことも地域の安定のためにも良かったことだと思っています。
記者:
2024年5月に米軍嘉手納基地内で発生したジェット燃料漏出事故についてお伺いいたします。環境団体が米情報公開法で入手した在日米軍の漏出リポートの中で、漏出事故が最重度レベルの重大事故と認定され、総漏出量が約2,720リットルに当たる、720ガロンであることが分かりました。当時、日本側には漏出日時と約50ガロンが基地外に流出したことなど、限定的な情報しか提供されておりません。この点について大臣の受け止めをお聞かせください。また、今後同様の漏出事故が起きた際に、より具体的な情報共有を米側に求める考えがあるのか教えてください。
大臣:
お尋ねの文書は、アメリカ側から提供を受けておらず、それ以上の詳細は、防衛省として承知しておりません。その上で、本件については、当時、アメリカ側から、令和6年5月25日の12時45分頃、嘉手納飛行場において、機体整備後の試験中であったアメリカ空軍E-3早期警戒管制機1機から、約190リットル、これは約50ガロンということですが、航空燃料が雨水排水路に流出したとの通報を受けたのち、アメリカ空軍に事実関係の確認を行い、関係自治体である、沖縄県、沖縄市、嘉手納町、北谷町に対し、情報提供を行ったものです。いずれにせよ、アメリカ側に対しては、引き続き、安全管理及び再発防止の徹底、適切な情報提供を求めるとともに、在日米軍の施設の管理が万全なものとなるよう、関係省庁と連携して取り組んでまいります。
記者:
在沖米軍のミサイル配備についてお伺いいたします。米軍は、今年6月に地対艦ミサイルシステム、ネメシスやマディスの配備を発表いたしました。米側は、ネメシスに置き換わる予定だった高機動ロケットシステム、ハイマースも継続して運用する方針です。ハイマースの継続運用の意義について防衛省の見解をお聞かせください。また、配備される兵器が増えることで沖縄の基地負担軽減に逆行しているとの見方もできますが、この件について見解を教えてください。
大臣:
ハイマースの運用継続については、アメリカ政府からは、地域における日米同盟の抑止力・対処力の強化のため、在日アメリカ軍の態勢についての必要な検討を踏まえた結果であるとの説明がありました。我が国を取り巻く安全保障環境を踏まえれば、これは、在日アメリカ軍の態勢を強化するものであるとともに、日本の防衛に対するアメリカの確固たるコミットメントを示すものであり、我が国自身の防衛力の抜本的強化と相まって、日米同盟の抑止力・対処力を向上させるものと認識しています。防衛省としては、引き続き、アメリカ側に対し、周辺住民に与える影響を最小限に留めるよう最大限努力するようにしっかりと申し入れていくとともに、お示しできる情報については可能な限り速やかに情報提供を行うなど、基地周辺住民の御負担が少しでも軽減されるように努めてまいります。
記者:
陸上自衛隊のオスプレイ全17機が配備されている佐賀県佐賀市の佐賀駐屯地は、7月9日で開設から1年を迎えました。駐屯地開設の意義や、この1年を通じたオスプレイの運用に関する所感を教えてください。防衛省は想定されるオスプレイの年間の離着陸最大回数などを公表していますが、実際の運用回数とその理由もあわせてお聞かせください。また、佐賀駐屯地は開設以降も順次、敷地内で工事が進められているところです。駐屯地西側用地の取得・拡張や、佐賀市が求めている特定防衛施設関連市町村の指定も含め、今後のスケジュールや抱負をお聞かせください。
大臣:
昨年、陸上自衛隊佐賀駐屯地を開設し、木更津駐屯地に暫定配備していたオスプレイ全17機を佐賀駐屯地へ移駐しました。これにより、近くにある相浦駐屯地などの水陸機動団の部隊と連携して、より効率的に運用できる体制を整えることができました。改めて、駐屯地の開設にあたり、地元自治体をはじめ多くの関係者の皆様に御理解と御協力をいただいたこと、また、自衛隊員やその御家族を温かく迎えていただいたことに対し、心から感謝申し上げます。昨年7月の陸自オスプレイの佐賀駐屯地移駐以降、先月6月までの佐賀空港における陸自オスプレイの離着陸回数は約3,300回と承知をしており、佐賀駐屯地周辺における基本操縦訓練等や佐賀駐屯地以外の飛行場・演習場等への飛行訓練に加え、例えば、本年1月の「南海レスキュー」における防災訓練や、本年6月の「レゾリュート・ドラゴン26」における災害対処訓練などに参加しました。また、特定防衛施設関連市町村の指定につきましては、法律に基づき、防衛施設の設置や運用が周辺地域の生活にどの程度影響するかを踏まえ、個々の状況に応じて判断するものであり、周辺地域への影響を確認しながら、適切に対応してまいります。南西地域を含む島嶼部の防衛能力の強化は、喫緊の課題であり、国民の皆様の命と平和な暮らしを守り抜くため、引き続き、しっかりと取り組んでまいります。
記者:
関連ですけども、今日、沖縄の地元紙の報道でもありましたように、オスプレイの恒常的・日常的な沖縄県での訓練が今月から始まるという報道がありました。その辺について、大臣のお考えをお聞かせください。
大臣:
陸上自衛隊V-22オスプレイの佐賀駐屯地移駐後、佐賀駐屯地周辺における基本操縦訓練等や九州に所在する佐賀駐屯地以外の飛行場演習場等への飛行を実施してきました。このような取組を通じて、飛行の習熟度を着実に高めてきたところです。そして今般、飛行の習熟度を更に高め、災害対応の場面などでその能力を十分に活用するため、今月以降、沖縄県を含めた空域での飛行訓練を計画しています。訓練の実施に当たっては、安全確保に最大限配慮するとともに、地域の皆様に与える影響を最小限に留めるよう努めてまいります。
記者:
いくつかの報道によれば、7月下旬に米軍が米軍キャンプシュワブ沖で、パラシュート降下訓練を行うとのことです。事実関係についてお伺いします。
大臣:
今般、アメリカ側から今月21日にキャンプシュワブ提供水域を使用して訓練を実施する旨通知がありました。当該水域の使用は日米合意に基づき、事前に必要な通知がアメリカ側からされることとなっており、アメリカ側からの通知はこれに基づくものであります。これ以上の詳細は、アメリカ軍の運用保全上お答えすることは差し控えます。
記者:
先程の中国のミサイルの件で、事前の発表の件ですけれども、大臣、NOTAM等が前日に出ていたとおっしゃられますけれども、宇宙ゴミの可能性と言われるのと、弾道ミサイルが発射される可能性と言われるのはやはり国民としては受け入れ方が多分異なるんじゃないかと思います。そういう意味で、今回、弾道ミサイルの可能性があることを発射より前に政府として発表することはできなかったのでしょうか。難しかったのでしょうか。
大臣:
まず、先程申し上げたとおり、中国の国防部から弾道ミサイル発射に関する説明を受けたところ、政府内部で十分にその通報内容を精査をして、総合的に判断した上で、政府から必要な発表を実施したところです。いずれにしても、今般のミサイル発射に関し、我が国の領域や排他的経済水域の上空を通過したことは確認されておらず、また、我が国関連の航空機や船舶に被害があったとの情報には接しておりません。防衛省としては、中国の軍事活動が活発化している中での今般のミサイル発射には、我が国及び地域の安全保障の観点から懸念を持っています。引き続き、必要な情報の収集分析に努めるとともに、警戒監視に全力を挙げてまいります。
以上