防衛大臣記者会見

日時
令和8年4月28日(火)08:54~09:05
場所
参議院別館3階防衛省政府控室
備考
小泉防衛大臣閣議後会見

動画版

1 発表事項

冒頭、ゴールデンウィーク中の海外訪問についてお話させていただきます。来週5月の3日(日)から7日(木)までの間、インドネシアとフィリピンを訪問し、シャフリィ国防大臣、テオドロ国防大臣とそれぞれ防衛相会談を実施する予定です。シャフリィ大臣とは、昨年11月の拡大ASEAN国防相会議の日・インドネシア防衛相会談以来、緊密に連携してきており、先日、4月16日にも成田空港で会談をしたところです。こうして間を置かず、今度は私がインドネシアを訪問できることを大変嬉しく思います。今回の訪問では、近年の日・インドネシア防衛協力・交流の進展を踏まえ、今後の協力の幅を一層拡大するため、防衛協力取決めの署名を行う予定です。また、防衛装備・技術協力も含め、今後の具体的な協力について、これまでの会談も踏まえ、シャフリィ大臣と濃密な議論をしたいと考えています。フィリピンのテオドロ大臣とは、昨年11月の拡大ASEAN国防相会議の日米豪比防衛相会談や日・フィリピンVTC防衛相会談を経て、今回、対面での防衛相会談を実施できることを大変楽しみにしています。フィリピンとの間では、昨年9月の円滑化協定(RAA)発効や本年1月の物品役務相互提供協定(ACSA)署名をはじめとして、連携が着実に進展しています。今回の会談では、日フィリピン間の一層の連携強化や防衛装備・技術協力など、今後の具体的協力について、テオドロ大臣と深い議論をしたいと考えています。また、現在フィリピンでは、アメリカ・フィリピン主催の大規模の多国間共同訓練である「バリカタン26」が開始されています。この演習にはアメリカの地上配備型トマホーク、フィリピンのブラモス・ミサイル、そして日本の地対艦ミサイルが参加しており、同盟国・同志国の対処力が大きく飛躍したことを示しています。また、全体の参加部隊は、全体がまず、約1万9,000人規模なのですが、日本としては円滑化協定(RAA)の発効後、初めての参加となり、去年の約140人と比べたときに、今回は約10倍の約1,400人が参加します。これは我が国と同盟国・同志国との連携が深化している象徴です。今回、フィリピン国内で初めてとなる地対艦ミサイルの実射を含む実動訓練を実施いたします。この機会に、本訓練を視察し、日・フィリピンとの間における連携強化に向けた新たな第一歩について、成果を確認する予定です。インドネシアとフィリピンは、ともに我が国のシーレーンの要衝に位置する戦略的に重要な国であり、また、同じ海洋国家として、防衛面での協力強化が不可欠なパートナーです。今回の訪問を通じて、インドネシアとフィリピン、それぞれとの防衛協力関係を更に発展させていきたいと考えています。冒頭は以上です。

2 質疑応答

記者:
昨日、年内に予定する安保関連三文書改定に向けた有識者会議の初会合が官邸で開かれました。防衛費の増額のほか、新しい戦い方への対応などが主要な論点になりますが、大臣の立場からどのような議論を期待されますでしょうか。また、与党内で見直し論が浮上する非核三原則の扱いも焦点になりますが、この点に関しての大臣のお考えがあれば教えてください。

大臣:
昨日、私も出席をさせていただきました有識者会議ですが、我が国を取り巻く厳しい安全保障環境を乗り切るためには、我が国が持てる力、すなわち外交力、防衛力、経済力、技術力、情報力、人材力の総合的な国力を強くし、あらゆる政策手段を組み合わせて対応していくことが重要であり、この会議は、こうした観点からの検討を行うものです。防衛省としても、防衛力の変革につながる、活発な御議論をいただけることを期待をしています。また、三文書の改定については、防衛省・自衛隊で完結できるものではありません。ですので、あらゆる選択肢を排除せず、幅広い観点から御意見をいただくことは、防衛省としても歓迎したいと考えています。また、非核三原則についてのお尋ねですが、政府としては、非核三原則を政策上の方針として堅持しています。その上で、「持ち込ませず」については、2010年当時の岡田外務大臣による答弁を引き継いでいく考えに変わりはありません。

記者:
外遊についてお伺いいたします。小泉大臣、フィリピン、インドネシアに出張予定ということで、同じ時期に高市総理はですね、ベトナム、オーストラリアに外遊される予定です。冒頭言及ありましたとおり、フィリピンでは現在、自衛隊も参加する「バリカタン」が行われています。日本周辺のこうした安全保障環境の変化を踏まえてですね、高市総理と小泉大臣、閣僚が東南アジア、西太平洋の国々をですね、訪問して連携を深める狙いについて改めて教えてください。

大臣:
我が国が戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する中、我が国の安全保障を確保するため、同盟国・同志国間のネットワークを重層的に構築するとともに、それを拡大し、抑止力を強化していくことが重要です。このため、1か国でも多くの国々との連携を強化することが大切であり、冒頭で申し上げたとおり、今回の訪問を機に、インドネシアとフィリピンそれぞれとの防衛協力関係を更に発展させていきたいと考えています。引き続き、防衛省としては、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け、地域のパートナーをはじめとする同志国等との間で、防衛協力・交流の取組を推進し、それにより、地域の平和と安定に貢献していきたいと考えています。

記者:
2016年4月28日に沖縄県内で発生した、米軍属による女性暴行殺害事件から今日で10年が経過したことについて伺います。この事件から10年が経過したことについての大臣の受け止めを教えてください。また、この10年の間にも、米軍や米軍属による性暴力事件が沖縄県内で相次いでいることへの大臣の受け止めもお願いします。

大臣:
2016年4月に沖縄県で発生した御指摘の事件は、本当にあってはならない、極めて残忍で凶悪な事件であり、許されません。改めて、御遺族の皆様には、衷心より哀悼の意を表します。御指摘の事件以降も沖縄県において、アメリカ軍人等による性犯罪が発生していることを極めて深刻に受け止めています。こうしたアメリカ軍人等による事件は、地域の皆様に不安を与える、あってはならないものです。本年1月の日米防衛相会談においても、ヘグセス長官との間で、在日アメリカ軍による事件・事故の再発防止のための協力を進めることで一致しております。重要なことは、アメリカ側による実効性のある措置が着実に実行され、再発防止につながることです。防衛省としても、アメリカ側に対し、様々な機会を捉え、アメリカ軍人等の綱紀粛正と再発防止の徹底を強く求めていくとともに、再発防止策が着実に実行されるようしっかりと働きかけてまいりたいと考えています。

記者:
米軍普天間飛行場の返還条件について質問いたします。同飛行場の返還条件をめぐり、米国防総省が2027会計年度予算教書の関連資料の中で、長い滑走路を日本政府が選定するまで返還されないとの見解を改めて示していたことが分かりました。政府は、これまで普天間の返還条件について、緊急時の民間施設の使用について必要な法的枠組みが整っており、日米間の齟齬はないと回答してきていると承知していますが、米側が改めて、最新の予算に関する資料の中で、日本政府による長い滑走路の選定を求めていることについて、受け止めをお聞かせください。

大臣:
まず始めに申し上げたいことは、今般の報道も含めて、先日からの普天間飛行場の移設・返還に関する報道において、あたかも何か新しい論点が生じたり、新たな条件が付されたりしたかのように取り上げられていますが、全くそのようなことはなく、これまでと何も変わりはありません。また、これまで、アメリカは二国間の合意に沿って、条件に基づく米軍再編を継続するとの見解を示しており、日米間の認識に全く齟齬はありません。今後とも、アメリカとの間で、必要な協議や調整を行っていくことは当然ですが、辺野古への移設完了後も、普天間飛行場が返還されないなどという状況は全く想定していません。

記者:
山林火災についてお伺いします。岩手県大槌町で続いている山林火災に関して、自衛隊なども災害派遣の観点から協力されていると思います。山林火災、こういった状況、色々なところで増えてくると思いますが、今後、防衛省・自衛隊をどのように、山林火災への対応を考えていきたいと思っているのでしょうか。

大臣:
ありがとうございます。今、自衛隊、現地の消防や全国の消防、そして地域の自治体の皆さん、関係者と協力をして連日の早朝からの消火活動に当たっています。昨日の時点で、延べ500回を超えて、私の今の最新の耳に入っている状況だと、もう700回を超えている消火活動ではないかなというふうに思っています。具体的に申し上げると、散水の累計が734回、そして今も真っ只中ですね、今日の状況でも活動している状況です。それに今、これは大槌町の皆さんのご不安というのは、我々が想像する以上に、日々、火の手が迫る中で一刻も早く鎮静化・鎮火につながるような活動が求められていると思いますので、我々としても緊張感をもちながら対応していきたいと思います。また、最近この林野火災増えてます。これにあわせまして、先日の補正予算についても林野火災などで自衛隊が出動した際に活用するような資機材、これも追加で補正予算の中で計上して認められている。そういった状況でもありますので、全国的にこれからあらゆる事態を想定しながら対応を常に考えているのが自衛隊ですが、引き続き、緊張感をもって対応していきたいと思います。

以上