中谷防衛大臣:
この度、ヘグセス長官を防衛省にお迎えをできて大変光栄です。本日、桜花爛漫の栄誉礼をもって長官をお迎えをした際に、儀仗広場において満開の桜が咲き誇っていました。今後の日米同盟の華やかな未来を祝っているというような感じでありました。先ほどまで、約85分にわたりまして、極めて率直で実りのある、とても良い会談を行うことができました。一層厳しく複雑な安全保障環境に関する認識を共有した上で、長官と共に、それぞれの防衛力の強化、そして日米同盟の抑止力・対処力強化の取組について、切迫感を持って進めていくという決意を確認をいたしました。会談におきましては、まず、先日の自衛隊の統合作戦司令部、これの創設を含めて、日米の指揮・統制枠組みの向上の進展を歓迎をいたしました。これは平時から緊急事態までの日米の共同活動の協力を一層効果的に行われるように、また引き続き加速をしてまいりたいと思います。そして南西地域における日米の共同プレゼンスの拡大、これは同盟における最優先課題の一つでありまして、我が国自身の努力として、南西地域の防衛態勢の強化、これを進めながら、地元の皆さまの御理解を得つつ、日米でより高度かつ実践的な共同訓練・演習の充実などに努めてまいります。共同開発、共同生産、そして共同維持整備、これを通じて、日米の防衛産業基盤が支え合って補完をし合っていくということは、防衛力の抜本的強化に向けた死活的な課題でありますが、特にミサイルの安定供給は双方にとって重要であり、日米防衛産業の協力・取得・維持整備定期協議(DICAS)の枠組みの下に、空対空ミサイルAMRAAMの共同生産の早期開始に向けて取組を加速するということで一致をいたしました。また、私から、SM-6、対空ミサイルについても共同生産の可能性を追求したところであります。また、力又は威圧による一方的な現状変更の試みを決して許さず、「自由で開かれたインド太平洋」を実現するために、オーストラリア、韓国、フィリピンを始めとする地域のパートナーを含めた多国間協力を進展をさせていくことで一致をしました。さらに、普天間飛行場の返還を含め、日米首脳間で一致をしました、沖縄統合計画及びその他既存の二国間の取決めに従った日米の在日米軍再編、これを着実に実施することの重要性、また、同盟の維持・強化のために地元の自治体の理解と協力を得るということの重要性について、長官としっかり確認をいたしました。そして、在日米軍による事件・事故の再発防止のための協力を進めていくということでも一致をいたしました。長官と私の共通点は、同じ陸軍種の普通科部隊出身でありまして、私は普通科部隊の小銃小隊長、また、レンジャー教官として自衛隊の中で、隊員とともに居住をし、訓練をし、また隊員の心を知っている者として、そして、長官は、イラクや、アフガニスタンなどで実際に小隊長の経験を有して、戦士、そしてその志をお持ちのですね、この長官と共に国防という重大な使命を共に背負って、共に汗を流しながら、同盟強化の道を進んでいくということを確認いたしまして、これからもお互いに日米同盟、そして世界平和、そして地域の安定のために共に議論をし、協議をしていくということを非常に楽しみにしております。そういう意味におきまして、今回の日米防衛相会談におきまして、お互いにこの防衛大臣としての信念、そして心の持ち方、並びに今のこの国際情勢について共同の認識、これを共有できたということで、非常に大きな成果がありまして、非常に大成功であったというふうに思います。
ヘグセス長官:
大臣ありがとうございます。本当に実のある会議だったと私も思っております。この私たちの関係なのですけれども、この場で会う前に電話会談を設けまして、私たちは非常に早い段階で友情関係を築くことができました。これはひとえに私たちの軍の経験、ということから、旧友のような思いで私たちは一緒に新兵を経験してきているところでありますけれども、同じ言葉は話せないかもしれないですけれども、軍の言葉という意味では非常に共通するものがあると思います。昨日は、日米合同慰霊式典に御一緒させてもらい、光栄でした。本日の会議を通し、並外れた力を持つ米国と日本の同盟を再確認することができ、議論の後、私が明確に理解したこと、それは日米同盟がインド太平洋の平和と安定を維持するということです。また、トランプ大統領も言っておりますけれども、力を通した平和を確立するということ、これは今、アメリカで「アメリカ・ファースト」と言っておりますけれども、これはアメリカ単独ということではありません。米軍の戦士たちは、日々、自衛隊と肩を並べあらゆる領域を通して作戦や訓練を共に行いながら、抑止に取り組んでいるところです。中国共産党の威圧的な行動に日米は結束して立ち向かいます。また、米国は台湾海峡を含むインド太平洋において盤石で万全の態勢にある信頼を置ける抑止力を維持します。西太平洋で有事に直面した場合においては、日本は前線に立つことになります。そのような状況になった場合、日米で互いを支え合う状況になります。ですので、今日、中谷大臣と日本を取り巻く非常に厳しい安全保障環境について一緒に議論をし、それに対し何ができるかを話しました。強固な日米同盟が取り組むべき課題として、本日、抑止力の強化、敵を不安にさせる、つまりジレンマを与えるような状況を作ること、そして、力による平和の達成が挙げられています。すなわち、日本での適切な部隊態勢や一時的若しくは常設的に適した能力を前方展開する必要があるということです。これは、例として南西諸島を含む第一列島線でのアクセスを拡大し、重要エリアで共に演練することが含まれます。
これらを踏まえた上で、本日国防総省として発表したい内容があります。それは、在日米軍の統合軍司令部への移行、これに伴うフェーズ1を開始したということを発表させていただきます。この機能強化により、米国と日本の統合作戦司令部、JJOCと呼ばれていますが、その間での作戦調整が向上します。そういったことが可能になることで、昨日(ママ)発足されたJJOCというもの、これに対して私も歓迎いたします。喫緊の問題に対して迅速に対応できる、調整できる環境が整うことになります。同時に、この機能強化は日米共同能力の即応にも繋がります。私たちが有事や危機により迅速に対応し、米軍作戦支援を調整することで日本の防衛のみならず在日米軍の防衛にも寄与します。近々、東京、在日米軍司令部の人員増を図り、必要な活動を実行することで日米の絆と作戦協力を増進させていきます。加えてこれは在日米軍を戦う司令部として再編することを示し、人員増のほか、司令官が必要とする権限も付与し、新たなミッションを実現していきます。日米は、平和を求めています。私が小隊長の際によく部隊に言っていたこと、それは平和を求めているのであれば、戦争の準備をする必要があるということです。ですので、緊密に協力をしていきながら、戦闘力、殺傷力、即応力を共に高めていけることを大きく期待しています。ありがとうございました。
質問に入る前に、まず別件ではありますけれども、国防総省としてリトアニアで行方不明になっている兵員たちの早期回復、そして、その発見を私たちは今進めているところです。この状況を常にモニタリングしているところですけれども、これは何を示すかというと、戦闘、訓練関係なく、軍という仕事ならば、無傷ということは何もないということです。常に危険に直面して、兵員たちは準備しているわけであります。以上を持ちまして、家族たちへの想いがあるということをお伝えして、終了させていただきます。
記者:
中谷防衛大臣とヘグセス国防長官の双方に質問いたします。まず、中谷防衛大臣に、今回の会談で日本の防衛費や同盟強靱化予算について議題に挙がったのか伺います。そして、ヘグセス長官は地域の安全保障環境が厳しさを増している中で、日本の防衛費をいつまでにどの程度引き上げるべきだとお考えでしょうか。そして、その数値について、本日の会談で中谷大臣に直接お伝えになりましたでしょうか。また、在日米軍の強化一時停止を検討するとの報道もありましたが、指揮・統制についてどのようなお話をしたのかと、望ましい在り方についてもお聞かせください。
中谷防衛大臣:
本日の会談におきましては、日米間での戦略的な課題、また実務的な内容について議論をされ、多くの点で認識の一致がありました。この防衛関係費について申し上げますと、我が国を取り巻く安全保障環境の厳しさ、これについて議論する中で、私とヘグセス長官の間で、日米同盟の抑止力及び対処力の強化の必要については認識の一致がありました。こうしたやり取りの中で、私から、我が国自身の取組として、防衛力の抜本的強化の取組について説明をいたしました。この防衛力の抜本的強化につきましては、大切なのは防衛力の中身であります。そして、我が国自身の判断と責任において進めていくということが重要であるということを申し上げました。今、非常に厳しく複雑な安全保障環境の中で、我が国としては、特に主体的に、そして抑止力・対処力を強化するための取組みというものを不断に検討しながら、引き続き国家安全保障戦略等に基づいて、防衛力の抜本的強化を着実に進めてまいりました。こうした内容を説明いたしました。米側からも、これについては理解を得られました。特定の数字については、本日の会談において出ておりません。また、お尋ねの同盟強靱化予算についてですが、今般の会談において、同盟強靱化予算に関するやり取りというものは、全くありませんでした。その上で、防衛省としましては、引き続き日米同盟の抑止力・対処力の強化を進めるための協力を進めていくべく、ヘグセス長官を含むトランプ政権の関係者とも緊密に意思疎通を進めてまいりたいと考えております。
ヘグセス長官:
大臣が言ったこと全てに私も同調いたします。今、喫緊として、私たちが直面している戦略的な課題、そして、非常に厳しい脅威について、本日、話をすることができました。私たち相互で思っていることは、やはりその能力というもの、そして、私たちの抑止力というものを再構成しないといけないということです。それに何が含まれるかというと、米国にとっては戦闘員の戦う精神というものをまた構築すること、軍自体を再構築し、それによって確たる抑止というものを確立するということです。これは、トランプ大統領も挙げていることです。ですので、今日、日本の防衛費に関して数字という話は出ておりません。ただ、中身として抑止という意味でどういった能力が必要なのかというところに、私たちは注視しているところです。日本は同盟国として模範的な国であります。ただ、言えることは、全て全員がもっとしないといけないという責任はあると思います。これは協力において、また私たちの演習等についてもですが、これを強化することによって抑止というものが確立できる。抑止と平和、これはトランプ大統領、私、そして日本も同様に国民の皆さんたちも同様に思っていることだと感じています。
記者:
中国指導部は2027年までに台湾を併合するということを語っています。ヘグセス長官に質問したいのが、抑止という観点から、これを阻止するということは、いかに重要なのかということをお伺いしたいのと、中谷大臣に対しては、仮に中国が台湾に対する侵略を行った場合に米国や同志国とともに、台湾のために戦う準備があるのかということをお伺いしたいと思います。
ヘグセス長官:
それは非常に適した質問だと思います。常に私たちが言っていることは抑止を再構築するということです。残念ながらここ4年間、この政権が立ち上がる前、この抑止というものがあまり機能しておりませんでした。というのも、トランプ政権であったならば、ウクライナというような状況もありませんでしたし、10月7日、イスラエルの攻撃というものもなかったと思います。また、アフガニスタンの撤退の時に13人の兵員が亡くなったということ、これがトランプ政権であれば到底あり得なかったことだと思います。残念ながら、その時期、過去4年間の中ではアメリカが弱腰で紛争に対して対応する力を持っていないというようなイメージが世界中に湧いてしまったと思います。しかしながら、この地域ではそのようなことを目の当たりにすることはなかったのかもしれないですけれども、世界各国の地域でこのような紛争があって、それに対する抑止が欠けていたというのが今までの現状です。ですので、今の私たちの責任というものは日本や同志国とともに抑止をいかにしていくかということ、そして力による平和というものを米国がリードする形で確立していくというところに返り咲く必要があると思います。台湾への侵略というものはあってはならないことだと思います。だからこそ、トランプ大統領はあらゆる手段を活用し、これは経済も含めてですけれども、こういった侵略等がない、それを確保することに努めております。国防省としての責任は、同盟や同志国とこれをいかにリアルな抑止にしていくかということ、これを実現することが私たちの責任であります。それを全うすることによって中国の侵略がない、平和が維持されていくというような環境が作られていくかと思っております。
中谷防衛大臣:
台湾海峡の平和と安定は、日本の安全保障はもとより、国際社会全体の安定にとっても重要なものであります。この台湾をめぐる問題、これはまず対話により平和的に解決をされるということを期待するというのが、我が国の従来からの一貫した立場であります。2月の日米首脳会談、また本日の防衛相会談におきましても、台湾海峡の平和と安定が重要であるという認識を共有いたしました。防衛省・自衛隊といたしましては、平素より、あらゆる事態への対応を想定しまして、各種の訓練等を実施をしているところでありまして、この点につきましては、日米共同訓練も実施をいたしておりますけれども、今後とも不断に検討を行い、我が国の領土・領海・領空、これを守り抜くために、引き続き万全の態勢を整えてまいります。実際に発生した個々の具体的な状況については、この状況に即してですね、判断をするということになりますが、いずれにしましても、我が国の憲法、国際法、そして国内法令に従いまして、具体的な対応を実施してまいります。
※ヘグセス米国防長官の発言及び英語での質問については、通訳者の発言そのまま。
以上