防衛大臣記者会見

日時
令和6年4月19日(金)08:53~09:02
場所
国会議事堂本館内閣議室前
備考
木原防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

○ 今日は2点ございます。1点目は、国際連合南スーダン共和国ミッションへの司令部要員の派遣期間の延長についてでございます。現在、自衛官4名を司令部要員として派遣しているUNMISS、国際連合南スーダン共和国ミッションにつきましては、本日19日、先ほどの閣議において、自衛官2名の追加派遣、国連安保理決議に準じた派遣期間の延長が決定をされました。今般、人事・評価・訓練を担当する副参謀長として陸上自衛官の1佐を追加派遣する予定ですが、これは国連PKOへの司令部派遣要員として過去最高位であり、自衛隊の国際人材の育成等の観点からも非常に意義深いものと考えております。また、UNMISSは、現在我が国が要員を派遣する唯一の国連PKOであり、防衛省・自衛隊として、引き続き、自衛官の派遣を通じ、国連による平和のための努力の継続・強化に貢献をしてまいります。

○ 2点目ですが、2023年度の緊急発進回数について申し上げます。2023年度の航空自衛隊による緊急発進回数は、669回でした。このうち中国機に対する緊急発進回数は、479回であり、ロシア機に対する緊急発進回数は、174回でした。2023年度は、中露両国の爆撃機による我が国周辺における長距離にわたる共同飛行を2回確認したほか、中国無人機の与那国島と台湾との間の通過や日本海での飛行を初確認するなど、我が国周辺空域における中国機及びロシア機の活発な活動は継続しています。防衛省・自衛隊としては、引き続き警戒監視に万全を期し、厳正に対領空侵犯措置を行ってまいります。

2 質疑応答

Q:オーストラリア政府は17日、国家防衛戦略を公表し、日本と協力を進める分野として、統合エアー・ミサイル防衛、反撃能力、海中戦争などを挙げました。日本として今後、これらの分野でオーストラリアと具体的に進展させたい政策メニューがあるかお聞かせください。

A:オーストラリアの国防省は17日にですね、これは豪州初となります国家防衛戦略を発表したと承知しております。防衛省としてはこれを歓迎しております。日豪間では、安全保障環境認識や日豪防衛協力の方向性について軌を一にしております。我が国は国家防衛戦略において、豪州との間で日米防衛協力に次ぐ緊密な協力関係を構築することとしています。豪州の国家防衛戦略では、日本を地域の平和と繁栄を実現するための不可欠なパートナーと位置付け、日豪、更には、日米豪防衛協力に重きを置いております。豪州の国家防衛戦略において記載された日本との協力分野がいくつか政策メニューがございますが、これらの日豪間の協力において、いずれも重要なものと認識しておりまして、すでに日豪間で様々な議論を行ってきております。今後、こうした議論を通じて、協力内容の具体化を進め、両国の戦略に基づき日豪防衛協力を一層強固にすべく努めてまいります。ですから、どれがということではなくて、いずれも重要というのが答えということになります。

Q:本日、米軍が嘉手納基地内でパラシュート降下訓練を計画しており、実行されれば5か月連続となります。SACO最終報告の趣旨と照らして、5か月連続については、例外というふうに言えるのでしょうか。また、毎月恒例となっているような現在の状況、いつまで続くのでしょうか。

A:米側からですね、本日19日、嘉手納飛行場でパラシュート降下訓練を実施する予定であるとの説明を受けております。パラシュート降下訓練につきましては、SACO最終報告やこれまでの日米間の共通認識から、伊江島補助飛行場で実施することが基本であり、嘉手納の使用というのは、あくまでも、例外的な場合に限られます。この点については、日米間において繰り返し確認しておりまして、今回の訓練に当たっても確認をしているところです。その上で、米側からの今回の訓練については、伊江島の滑走路は、大型固定翼機の安全な離発着が困難な状況というものが継続しており、嘉手納を使用せざるを得ないが、嘉手納で定期的に行われる訓練ではなく、小規模であって、部隊の即応性を維持向上するために緊要性があるものとの説明を受けており、防衛省としても、例外的な場合に該当すると認識をしております。一方で、嘉手納における基地負担の実情というのを踏まえれば、伊江島の滑走路が早期に使用再開されるよう取り組んでいくことが大変重要でありまして、米側に対しこの点を強く働きかけているところです。この点についてですが、米側からは、滑走路の改修工事計画に関する検討状況について、逐次、説明や情報提供を受けています。また、米側においては、飛行場の安定的な利用のため、現在ですね、滑走路下の地質を調査しているところであり、この調査結果を踏まえて、早期に工事計画を完成して、それを日本側に示したいとの説明を受けております。現在、その細部について確認を進めているところでありまして、日米間での所要の調整が終わり次第、適切にお示しをしたいと考えています。防衛省としては、伊江島補助飛行場の滑走路が早期に使用再開されるよう、引き続き、米側と緊密に連携して、可能な限り支援や協力をするなど、しっかりと取り組んでまいります。

Q:いつまでこの状況が続くのかというところについては。

A:まず修復工事をする前に滑走路というのは、滑走路下の部分をですね、地質調査をしなければいけないですね。伊江島という特性上、土質がその後雨等によってですね、あそこは不整地滑走路ですから、雨等の被害で地質がどうなっているかというのは、作った当初とは変わっている可能性がありますので、そこをまず調査が終わってから、状況によって工期というのが決まってくるのだと思いますね。地質調査が終わってからいつ修復を始めて、いつ終わるというのが決まってくるというのが一般的な滑走路の修復の期間設定だというふうに思っております。地質調査の結果を聞きたいと思っております。

Q:防衛政策とは離れるんですけれども、靖国神社の方で21日からの春季例大祭が開催されます。この期間に合わせてですね、大臣参拝される御予定があるかどうか、あと参拝しない場合、真榊を奉納される予定があるかそこだけ教えてください。

A:21日から23日は春季例大祭であります。国の内外を問わずですね、国のために貴い命を犠牲にされた皆様方に対しては、哀悼の誠を捧げ、尊崇の念を表すということは、当然のことだというふうに考えております。参拝については、私個人として適切に判断をしたいと考えております。真榊の奉納についても参拝と同様であります。私個人として適切に判断をいたします。

以上