防衛大臣記者会見

日時
令和6年4月9日(火)08:40~08:45
場所
衆議院分館1階
備考
木原防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

なし。

2 質疑応答

Q:陸自大宮駐屯地の32普通科連隊が「大東亜戦争」との言葉を使ってXに投稿した件についてお伺いします。この「大東亜戦争」という呼称に問題があったとお考えでしょうか。もし問題があったと考えるならばその理由をお聞かせください。また、既に当該Xから「大東亜戦争」の文言が削除されているようですが、削除した理由についてもお聞かせください。

A:御指摘の件は報告を受けましたので承知しております。今般、投稿については、部隊によれば、硫黄島における戦没者を日米合同で慰霊する行事を紹介するに当たり、硫黄島が激戦の地であった状況を表現するため、当時の呼称を用いたものであり、その他の意図については何らなかったとの報告を部隊から受けております。その上で、従前より政府として答弁してきているとおり、「大東亜戦争」という用語は、現在、一般に政府として公文書において使用しなくなっているということです。いずれにしても、現在、一般に政府として公文書において使用していないということを踏まえると、投稿については既に修正したということであります。SNSを含めて、対外情報発信というのは重要でありますから適切に対応することが必要であるというふうに考えております。

Q:深夜、未明にですね、アメリカ、英国、オーストラリアの各防衛相が声明で、3か国の安全保障枠組みAUKUSの第2の柱である人工知能などの共同開発で、日本との協力を検討していると発表がありました。実際、今後協力していくかどうかも含め大臣の受け止めをお聞かせください。

A:今般、AUKUSがいわゆる先進能力分野における日本との協力について関心を示したと承知しております。AUKUSは、オーストラリア海軍による原子力潜水艦の取得を米英両国が支援することを含め、米英豪間の安全保障及び防衛能力に関する協力を幅広く深化させるものと考えています。AUKUSにおける取組が促進をされて、米英豪間の安全保障・防衛協力が強化されるということは、インド太平洋地域の平和と安定にとって重要であり、我が国として、AUKUSの取組を一貫して支持しています。その上で、先進能力分野に係るAUKUSのいわゆるピラー2に関する協力については、今後AUKUS側において検討されることになると承知しておりますが、防衛省・自衛隊としては、AUKUSのこうした重要性も認識しつつ、防衛力の強化に資する取組を今後も進めていく、そういった考えです。

Q:米軍施設内にPCB廃棄物が残されている問題について伺います。過去に米国防総省は、PCB廃棄物の長期保管のリスクについて指摘されていましたが、防衛省としては、長期保管のリスクはどのように認識し、その上で、現在処分方法が定まらない廃棄物についてどう対応していく方針なのか教えてください。

A:PCB廃棄物の長期保管のリスクという御質問ですが、防衛省が実施する、返還地を含む在日米軍施設・区域における工事に伴い発生した高濃度PCB廃棄物は、環境省において適切な処理方法が確立されるまでの間、関係法令に基づき、防衛省が適切に保管しております。この保管に関する御懸念について申し上げれば、現在、キャンプ・シュワブ内で保管している、蛍光灯用安定器約280kgは、関係法令に基づき、保管庫において密封した容器に保管するなど、飛散や流出を防止する措置を講じており、周辺環境に影響を与えるものではないと、そういう認識をしているところであります。

以上