防衛大臣臨時記者会見

日時
令和5年9月24日(日)17:00~17:09
場所
ANAインターコンチネンタル石垣リゾート
備考
陸上自衛隊宮古島駐屯地並びに石垣駐屯地及び宮古島市長及び石垣市長表敬後の木原防衛大臣臨時会見

1 発表事項

 本日、陸上自衛隊の宮古島の駐屯地とですね石垣島駐屯地を視察いたしました。私としても、就任したばかりですけれども、防衛大臣として就任後できるだけ早い時期に宮古島及び石垣島を訪問したいという、そういう思いがございまして、今日が実現いたしました。正に国防の最前線である部隊をしっかりと視察できたというふうに思っております。今回、両駐屯地を視察し、 その実情を把握することができ、その中で、24時間365日、一瞬の隙もなく、常に緊張を強いられながらも、国を守るという崇高な任務にあたり、そして、取り組む現場の隊員の姿を直接確認をできたということは、私にとって大変有意義であったなというふうに今、感じております。また、本年4月 の陸自ヘリの事故が発生した現場の近くをですね、訪問し 献花をさせていただく中で防衛大臣として、殉職された全ての隊員の御遺志をしっかりと引継ぎ、そして地域と世界の平和と安定に貢献するために、全力を尽くすという、そういう思いをですね新たにしたところであります。さらに、この機会にですね、宮古島市の座喜味市長及び石垣市の中山市長と、それぞれ懇談をする機会をいただきました。それぞれの市に駐屯地が開設されたのは最近でありますけども、宮古島においては、空自のレーダーサイトはもう50年という歴史がありますけども、そういったものと合わせて、市民の皆様方には自衛隊の部隊をですね、暖かくこれまで受け入れていただいているという事に対し、それぞれの市長にですね感謝申し上げたところであります。様々な今後の課題について丁寧に説明していきたいというふうに、そういうことをですね、両市町にはお伝えをいたしました。今後ともですね、ここは正に現場の最前線ですから、機会あるごとにこういった現場に赴きですね、その実情をしっかりと把握し、隊員の声に耳を傾けていきたいというふうに思っております。

2 質疑応答

Q:先島地域での有事の避難シェルターの設置に向けて、内閣官房で予算計上の方針が固まっていますが、防衛大臣として、住民の避難シェルターの設置の必要性についてどのようにお考えでしょうか。また、シェルター設置の方向性は、先島地域に設置している自衛隊の施設が有事に攻撃対象になることへの裏返しとも取れますが、そのリスクについて御見解をお願いいたします。

A:シェルターに関する御質問でございますけれども、弾道ミサイルなどによる武力攻撃災害から住民の生命及び身体を保護するために必要な機能を備えた避難施設の整備、そして普及というものはですね、武力攻撃事態から被害を防止するのみならず、その武力攻撃の抑止という観点からも重要であるというふうに考えてます。シェルターの整備については、これは一義的には内閣官房をですね、中心に緊急一時避難施設の指定推進など様々な取組を行っているというふうに承知しておりますけれども、防衛省としても、こうした政府全体の取組とあいまって、様々な種類の避難施設の確保を行ってまいる所存であります。また、南西諸島における防衛体制の強化は、力による一方的な現状変更を許容しないという我が国の意思表示であろうと思っておりまして、島嶼部を含む南西地域への攻撃に対する抑止力・対処力をこれを高めるんだという、そういう認識を持っておりまして、我が国への攻撃の可能性を低下させると、そういうことに結びつくものだというそういう理解であります。我が国国民の安心安全につながるものというふうに私どもは考えているところです。

Q:今回の来県で玉城デニー知事との対話は設定されませんでした。理由等について御見解をお願いいたします。

A:おっしゃるようにですね、昨日はですね、九州、沖縄の司令部である健軍駐屯地にある西部方面総監部を視察をいたしました。そして今日は、実際の現場であるですね、宮古島駐屯地、石垣駐屯地を視察して、隊員に直接訓示をしたということになります。正にこの私はですね、南西地域の防衛体制の強化が喫緊の課題である中で、まずは、その現場を自らの目で確認したいと、そういう必要があるなというふうに思っておりましたので、今日、今回こういう機会で我が国の防衛の最前線である宮古島と石垣島を訪問することとしたということであります。他方で、沖縄県には、現在も多くの米軍施設・区域が集中しておりまして、基地負担の軽減に取り組んでいくことも、これもまた政府の重要課題だと思っております。今回はそういった中で、土日の限られた日程の中で、沖縄本島を訪問することはできませんでしたけれども、今後、また機会を見て沖縄本島を訪問し、県知事を含む地元の皆様と意見交換ができればと、そういった機会を必ず作りたいというふうに思っております。

Q:冒頭の発言とも少し被るかもしれませんが、実際に最前線の現場を視察されて、南西諸島防衛の強化、具体的に今後どういうふうに取り組んでいかれますでしょうか。お願いいたします。

A:常々言っておりますが、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境という中で、このやっぱり南西諸島の防衛体制の強化は喫緊の課題であります。防衛省としては、これまで南西地域の陸自部隊のですね、空白を埋めるために、これまで与那国、そして奄美、そして宮古、石垣というふうに部隊配備を行ってきましたが、今後はですね、いろいろありますが、例えば宮古島駐屯地でいえば、電子戦部隊の配置であったり、あるいはそれ以外でもこの15旅団を師団化すると、そういった改編なども計画をしております。その上で、自衛隊施設の運用、あるいは部隊活動の円滑な実施には、地域の御協力が必要不可欠だと思っておりますから、関係自治体にこれからも丁寧に説明しながら、そういったことを着実に進めていきたいと思っております。

下線部:大臣発言中、石垣島駐屯地(誤)を石垣駐屯地(正)に修正

以上