防衛大臣記者会見

日時
令和4年11月22日(火)09:32~09:37
場所
参議院分館1階エントランス
備考
浜田防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 なし

2 質疑応答

Q:昨日、松野官房長官が、先日北朝鮮が発射した弾道ミサイルは「火星17」と推定されると発表しました。北朝鮮は「火星17の発射に成功した」と発表していますが、防衛省の見解についてお伺い致します。またですね、ICBM級の弾道ミサイルの発射、今月に入り2度目だと思われますが、北朝鮮が長射程の弾道ミサイルの開発を進めていることについて、改めて大臣のご見解と今後の対応についてお聞かせ下さい。

A:まず北朝鮮が、新型大陸間弾道ミサイル「火星17」型の試験発射を18日、金曜日に行い、戦略兵器としての性能を明確に検証した旨発表していることについては承知をしておりますが、北朝鮮の発表の一つ一つにコメントすることは致しません。その上で、昨日、官房長官が会見で述べられたとおり、現時点までに得られた情報を総合的に勘案すると、18日発射された1発のICBM級弾道ミサイルは、今年2月及び3月に北朝鮮が発射した新型ICBM級弾道ミサイル「火星17」型と同型のものと推定をしております。今回の発射の詳細については現在分析中であり、これ以上、新たにお知らせすべき事項はございませんが、新型ICBM級弾道ミサイル「火星17」型については、弾頭重量等によっては15,000kmを超える射程となり得るとみられ、その場合、米国全土が射程に含まれることとなります。北朝鮮は、これまでも弾道ミサイルの長射程化を追求しており、ICBM級弾道ミサイルについても、発射を繰り返し強行し、兵器としてのICBMの実現を追求しているとみられます。北朝鮮のこうした行動は、わが国、地域及び国際社会の平和と安全を脅かすもので、断じて容認できるものではありません。防衛省・自衛隊としては、北朝鮮の軍事動向について、米国・韓国等とも緊密に連携しつつ、引き続き、情報収集・分析及び警戒監視に全力を挙げてまいります。

Q:関連してなんですけれども、先日のICBMに関してですね、北朝鮮の労働新聞は、名実ともにICBM保有国になったというふうに論評していますが、防衛省としてはICBMの技術が完成したいうふうにお考えか、最新の分析と大臣の見解をお願いします。

A:北朝鮮は、これまでもICBM級弾道ミサイルの発射を繰り返し強行し、兵器としてのICBMの実現を追求しているとみられます。今回の発射の詳細については現在分析中であり、北朝鮮が兵器としてのICBMの実現に必要な各種技術を確立したか等についても、引き続き慎重な分析が必要であると考えております。いずれにいたしましても、北朝鮮のミサイル技術の著しい向上を見過ごすことはできず、ミサイル開発動向を含む北朝鮮の軍事動向について、米国・韓国とともに緊密に連携しつつ、引き続き、情報収集・分析及び警戒監視に全力を挙げてまいりたいと考えております。

Q:米軍無人機が鹿屋で運用開始しましたけれども、安全の徹底と1年の運用期間を厳守というのを地元自治体から求められていると思いますが、大臣の所感をお願いします。また、18日にですね、無人機部隊の隊員の車と高校生のミニバイクの接触事故があって、高校生が怪我をしましたけれども、交通事故など再発防止に向けた米軍への要請などを防衛省として行うのかも含め、今後の予定をお聞かせください。

A:昨日21日、月曜日から鹿屋航空基地に一時展開する米軍無人機MQ-9が運用を開始しました。わが国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、今般の一時展開は日米同盟の情報収集能力を向上させる観点から大きな意義を有するものであります。これまでも繰り返しご説明しているとおり、今般の一時展開の期間については、運用開始から1年間であり、展開の延長や、他の基地への展開などは計画されておりません。また、18日に発生した交通事故につきましては、速やかに鹿児島県及び鹿屋市に情報提供するとともに、現地の米軍司令官に対し、安全運転の徹底を申し入れたところであります。防衛省としては、米軍機の運用に際し、安全面の確保が大前提と考えており、米側に対して、地元への配慮と安全確保について、引き続き求めてまいりたいと考えております。

以上