防衛副大臣臨時記者会見

日時
令和4年11月2日(水)17:55~17:59
場所
防衛省A棟1階エントランス
備考
北朝鮮による弾道ミサイル発射事案後の井野防衛副大臣臨時会見

1 発表事項

 北朝鮮は本日16時台、北朝鮮東岸付近から、少なくとも1発の弾道ミサイルの可能性があるものを東方向に向けて発射しました。詳細については現在分析中ですが、最高高度約50km以下の極めて低い高度で短距離を飛翔し、落下したのはわが国の排他的経済水域外と推定されます。午前中の発射を受け、国家安全保障会議の4大臣会合において、北朝鮮による更なる弾道ミサイルの発射などに備え、国民の安全と安心の確保に万全を期すことを改めて確認していたところであり、今般の発射に際しても、防衛省としては、あらゆる事態に備え、情報収集・警戒監視に全力を挙げるとともに、速やかに関係幹部会議を開催して情報の集約を行うなど、対応に万全を期していたところであります。また、今般の発射についても、防衛省から、政府内及び関係機関に対し、速やかに情報共有を行いました。現在までのところ、航空機や船舶からの被害報告などの情報は確認されておりません。これまでのかつてない高い頻度でのミサイル発射にとどまらず、北朝鮮は今回、未明に極めて挑発的な談話を発表して以降、本日だけで十数発に及ぶミサイルを発射し、日本海上に向けて100発以上の砲撃を実施したとされるなど、急速に挑発をエスカレートさせています。一連の北朝鮮の行動は、わが国の地域及び国際社会の平和と安全を脅かすものです。断じて容認できるものではありません。総理には、本件について直ちに報告を行い、引き続き、情報収集・分析に全力を挙げ、国民に対して、迅速・的確な情報提供を行うこと、航空機、船舶などの安全確認を徹底すること、現下の情勢を踏まえ、不測の事態に備え、万全の態勢をとること、の3点について指示がありました。また、これを受け、防衛大臣からは、引き続き、米国等と緊密に連携しつつ、情報収集・分析に全力を挙げること、現下の情勢を踏まえ、不測の事態の発生に備え、引き続き警戒監視に万全を期すこと、についての指示が出されました。その後、私のもとで関係幹部会議を開催するなど対応に万全を期しています。防衛省としては、引き続き関連情報の収集と分析に努めるとともに、警戒監視に万全を期してまいります。米国、韓国を始めとして、関係国と緊密に連携しながら、国民の生命、平和な暮らしを断固守り抜く決意であります。こうした状況を踏まえ、いわゆる「反撃能力」も含めあらゆる選択肢を排除せず現実的に検討し、今後とも防衛力の抜本的な強化に取り組んでまいります。

2 質疑応答

Q:今回のようにですね、時間を空けて、今朝と夕方と時間を空けて2回発射されたかと思うんですが、このような例、過去あったのかどうか教えてください。

A:現状確認している時点では、例えば2006年にですね一日、午前3時頃から午後5時頃までの間にミサイル数発発射したという例であったり、2009年にも同じように一日、午前8時頃から5時半頃までの間に7発発射したという事例が、現時点で確認している情報としてあります。

Q:16時台の飛翔で短距離であったとのことなんでけども、時間とかですね、どれくらい飛翔したかの距離って具体的なものってありますか。

A:現在、分析中でございまして、今申し上げる状況では先ほど申し上げた程度のこと、短距離であるということぐらいしか確認はできておりません。

Q:関連でですね、変則軌道であるとか、これまでに同じようなものがないようなミサイルなのか、何かその辺の情報ってありますでしょうか。

A:現時点では、変則軌道等はとれてはいないというふうに思いますけども、いずれにしても分析中であります。

Q:午前中の発射については、韓国軍は3発と言ってますけれども、少なくとも2発という見解は変わらないんでしょうか。

A:そこら辺についても、現時点で我々が確認している情報ではそうであり、今後分析等して、追って情報が提供できるようなりましたら、提供させていただきます。

下線部:追記事項(頃)

以上