防衛大臣記者会見

日時
令和4年11月1日(火)09:32~09:37
場所
参議院分館1階エントランス
備考
浜田防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 ○ 本日、国家安全保障会議の九大臣会合及び閣議において、「ソマリア沖・アデン湾における海賊対処行動」、2つ目「中東地域における情報収集活動」、「多国籍部隊・監視団への司令部要員の派遣」の3件について、期間の1年間延長が決定されました。防衛省・自衛隊としては、これらの活動を通じて、引き続き国際社会の平和と安定に貢献してまいりたいと考えております。

 ○ 第2回日独外務・防衛閣僚会合の実施についてでありますが、11月3日、第2回日独外務・防衛閣僚会合をいわゆる「2+2」をハイブリッド形式で実施する予定です。日本側からは、私と林外務大臣、ドイツ側からは、ランブレヒト国防大臣及びベアボック外務大臣が出席をいたします。会合では、インド太平洋地域への関与を深めるドイツとの間で、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた協力を強化させるべく日独安保・防衛協力について議論するとともに、ロシアによるウクライナ侵略への対応や東アジア情勢を含む地域情勢、また、核・ミサイル問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応についても議論し、両国の連携を一層強化したいと考えておるところであります。

2 質疑応答

Q:アメリカ軍は嘉手納基地に常駐するF-15戦闘機が今月から順次退役すると明らかにしました。今後はF-22戦闘機を巡回配備するとのことですけれども、巡回配備の詳細や配備の機数など、把握されている情報と、防衛省の今後の対応についてお聞かせください。

A:わが国を取り巻く安全保障環境が格段と厳しさを増す中、日米同盟の抑止力・対処力を高めるため、自衛隊及び在日米軍が各種の装備品の近代化などを通じ、不断にその能力を向上させることが必要です。このような中、米側より、嘉手納飛行場のF-15戦闘機を約2年間かけて順次退役させ、最終的な体制は検討中であるものの、より高い能力を有する恒久的な部隊に置き換えるため、様々なオプションを検討しているとの説明がありました。また、当面、より能力の高い戦闘機を暫定的にローテーション展開させることで、嘉手納におけるプレゼンスは維持され、日米同盟の抑止力・対処力は維持・強化されるとの説明がありました。こうした取組の一環として、数週間のうちに、十数機のF-15を米本国に帰還させ、11月上旬、同規模のF-22を暫定的に約半年間、嘉手納に展開させるとの説明を受けております。防衛省としては、今般の米側の計画は、一層厳しさを増す安全保障環境に対応し、日米同盟の抑止力・対処力を維持・強化する一環として行われるものであり、日米同盟にとって重要な取組と考えております。

Q:一部報道でですね、衛星を約50基ほど打ち上げて情報収集にあたるということを検討しているというような報道がありますが、その事実関係と検討状況についてお聞かせください。

A:防衛省として、ミサイル防衛などを目的とした「衛星コンステレーション」の構築を決定した事実はありません。その上で、ミサイルに関する技術は、急速なスピードで変化・進化しており、迎撃がより難しくなっていることは事実です。こうした脅威に対応すべく、HGV探知・追尾のための衛星コンステレーションなどの新たな手段の実現可能性についても検討しているところであります。更に、隙のない情報収集体制を構築する観点から、多頻度かつ適時性をもった情報収集を可能とする小型衛星コンステレーションによる画像の取得を進めています。引き続き、年末に向けた新たな国家安全保障戦略等を策定していく過程で、情報収集体制のあり方を含めた情報機能の抜本的な強化についても、あらゆる選択肢を排除せず、現実的に検討を加速してまいりたいと考えてるところであります。

以上