防衛大臣臨時記者会見

日時
令和4年10月6日(木)07:16~07:23
場所
防衛省A棟1階エントランス
備考
北朝鮮による弾道ミサイル発射事案後の浜田防衛大臣臨時会見

1 発表事項

 北朝鮮は本日6時台、北朝鮮内陸部から、2発の弾道ミサイルを、東方向に向けて発射いたしました。詳細については現在分析中ですが、落下したのは北朝鮮東岸付近及び日本海であり、いずれもわが国の排他的経済水域外と推定されます。飛翔距離等については以下のとおりと推定されますが、引き続き分析中であります。1発目が、6時頃ですね、北朝鮮内陸部から東方に向けて発射し、最高高度約100km程度で、約350km程度飛翔、2発目が、6時15分頃、北朝鮮内陸部から東方向に向けて発射し、最高高度約50km程度で、約800km程度飛翔、また、当該弾道ミサイルは変則軌道で飛翔した可能性があります。今回の発射について、防衛省から、政府内及び関係機関に対して、速やかに情報共有を行いました。現在までのところ、航空機や船舶からの被害報告等の情報は確認されておりません。北朝鮮は、特に今年に入ってから、かつてない高い頻度で、かつ新たな態様でのミサイル発射を繰り返しております。ここ数日も立て続けに弾道ミサイルを発射しており、9月末からの短期間でも6回目と、挑発を執拗かつ一方的にエスカレートさせています。一連の北朝鮮の行動は、わが国、地域及び国際社会の平和と安全を脅かすものであり、断じて容認できません。関連する安保理決議に違反するものであり、わが国として、北朝鮮に対し、北京の「大使館」ルートを通じて厳重に抗議し、強く非難しました。総理には、本件について直ちに報告を行い、①情報収集・分析に全力を挙げ、国民に対して、迅速・的確な情報提供を行うこと、②航空機、船舶等の安全確認を徹底すること、③不測の事態に備え、万全の態勢をとることの3点について指示がありました。これを受け、私からは、①米国等と緊密に連携しつつ、情報収集・分析に全力を挙げること、②不測の事態の発生に備え、引き続き警戒監視に万全を期すこと、について指示を出しました。防衛省としては、引き続き関連情報の収集と分析に努めるとともに、警戒監視に万全を期してまいります。米国、韓国を始めとして、関係国と緊密に連携しながら、国民の生命、そして平和な暮らしを断固守り抜く決意であります。 こうした状況を踏まえ、いわゆる「反撃能力」も含めあらゆる選択肢を排除せず検討し、今後とも防衛力の抜本的な強化に取り組んでまいります。

2 質疑応答

Q: 大臣の今のお言葉でも、一方的にこれだけの挑発行為を繰り返しているということについてですけれども、やはり日本人としてもですね、なぜ、この時期に北朝鮮がこういった挑発行動を繰り返しているのか、やはり北朝鮮側の意図というものを防衛省としてはどのように分析されているんでしょうか。

A: 北朝鮮の意図については、わが方から断定的にお答えすることは困難ですが、どういった狙いがあるにせよ、北朝鮮が繰り返す弾道ミサイルの発射は断じて許されず、ミサイル技術の著しい向上を見過ごすことはできません。防衛省としては、北朝鮮の軍事動向について、米国等ともに緊密に連携しつつ、引き続き、情報収集・分析及び警戒監視に全力を挙げてまいります。

Q:先ほど大臣からご言及ありました変則軌道の可能性のあるミサイルですけれども、こちらは2発目のみでしょうか。

A:発射されたミサイルについてはですね、6時15分に発射され、800km程度飛翔したミサイルについては、当該弾道ミサイルは、変則軌道で飛翔した可能性があり、これ以上の詳細については引き続き分析中であります。

Q:関連するんですけれども、ここ最近撃っていた短距離弾道ミサイルよりも距離が長いように思うんですけども、違う種類なのかどうかといった、弾種についてもいかがでしょうか。

A:これは、今、所要の情報を基にですね、総合的、専門的な分析を行う必要があり、現時点で確たることをお答えすることは困難であります。

Q:変則軌道の可能性、1発目もその可能性があるというふうにご覧になってますか。

A:この1発目の変則軌道の有無についてはですね、1発目が、変則軌道で飛翔したかどうかについては、引き続き分析中であります。

Q:2発とも可能性があると思って。

A:1発目は分析中であります。

Q:1発目は分析中、2発目は可能性。

A:2発目は可能性があるということです。

以上