防衛副大臣臨時記者会見

日時
令和4年10月1日(土)08:18~08:24
場所
防衛省A棟1階エントランス
備考
北朝鮮による弾道ミサイル発射事案後の井野防衛副大臣臨時会見

1 発表事項

 本日、北朝鮮は6時台、北朝鮮西岸付近から、2発の弾道ミサイルを東方向に向けて発射しました。詳細については現在分析中でありますけども、いずれも落下したのは北朝鮮東岸付近であり、わが国の排他的経済水域外と推定されます。また、当該弾道ミサイルは変則軌道で飛翔した可能性があり、飛翔距離等については以下のとおりと推定されますが、引き続き分析中であります。1発目ですが、6時42分頃、北朝鮮西岸付近から東方向に向けて発射し、最高高度50km程度の低い高度で、約400km程度飛翔、2発目、6時58分頃、北朝鮮西岸付近から東方向に向けて発射し、最高高度約50km程度の低い高度で、約350km程度飛翔、以上になります。今回の発射について、防衛省から、政府内及び関係機関に対して、速やかに情報共有を行いました。現在までのところ、航空機や船舶からの被害報告等の情報は確認をされておりません。北朝鮮は、今年に入ってから、かつてない高い頻度で、かつ新たな態様でのミサイル発射を繰り返しております。この1週間だけでも4回に及ぶ、立て続けに弾道ミサイルを発射するといった、挑発を執拗かつ一方的にエスカレートさせる発射も含め、一連の北朝鮮の行動は、わが国、地域及び国際社会の平和と安全を脅かすものであり、断じて容認できません。関連する安保理決議に違反するものであり、わが国として、北朝鮮に対し、北京の「大使館」ルートを通じて厳重に抗議し、強く非難をいたしました。また、総理には、本件について直ちに報告を行い、情報収集・分析に全力を挙げ、国民に対して、迅速・的確な情報提供を行うこと、航空機、船舶等の安全確認を徹底すること、不測の事態に備え、万全の態勢をとること、の3点についてご指示がありました。これを受け、防衛大臣からは、米国等と緊密に連携しつつ、情報収集・分析に全力を挙げること、不測の事態の発生に備え、引き続き警戒監視に万全を期すこと、の指示がございました。その後、私のもとで関係幹部会議を開催するなど、対応に万全を期しているところであります。防衛省としては、引き続き関連情報の収集と分析に努めるとともに、警戒監視に万全を期してまいります。米国、韓国を始めとして、関係国と緊密に連携しながら、国民の生命、そして平和な暮らしを断固守り抜く決意であります。こうした状況を踏まえ、いわゆる「反撃能力」も含めあらゆる選択肢を排除せず検討し、今後とも防衛力の抜本的な強化に取り組んでまいります。

2 質疑応答

Q:代表して2つお伺いします。まず、今回のミサイルに関して、北朝鮮に抗議はされたのかどうかというのと。あと、今週になって4回発射というふうにおっしゃってましたが、これだけの短い間隔での発射というのは過去あったのかどうか。もし分かれば教えてください。

A:現時点において、すでに北朝鮮に対しては、北京の「大使館」ルートを通じて、すでに抗議をしているところであります。2点目の、過去の例についてでありますけども、1週間で4回という例は過去ございません。

Q:変則軌道で飛翔した可能性があるとのことでしたけれども、こちらは1発目、2発目ともにでしょうか。

A:はい、ともに。今も分析中ではありますけども、その可能性は否定できないという状況であります。

Q:韓国軍は、短距離弾道ミサイル2発と言ってますが、弾種については分析いかがでしょうか。

A:弾種についても依然、現時点において、あらゆる可能性を含めて分析中ということであります。

Q:この1週間に4回のミサイルですけども、どれも同じような高度、飛距離だと思いますけれども、それぞれの関連性だとか、あとはこうしたミサイルを連続して発射している意図をどのように分析しているかお願いいたします。

A:まず、北朝鮮の意図については、我々の方から確たること、申し上げることができないという状況であります。その上で、西岸付近から発射というところでは、共通しているところはあるのかなというふうに感じるところであります。

以上

下線部:修正事項(最高高度50km程度→最高高度約50km程度)