防衛大臣臨時記者会見

日時
令和4年9月29日(木)21:53~21:59
場所
防衛省A棟1階エントランス
備考
北朝鮮による弾道ミサイル発射事案後の浜田防衛大臣臨時会見

1 発表事項

 北朝鮮が本日ですね、20時台、北朝鮮西岸付近から、2発の弾道ミサイルを東方向に向けて発射いたしました。詳細については現在分析中ですが、いずれも落下したのは北朝鮮東岸付近であり、わが国の排他的経済水域外と推定されます。1発目が20時47分頃、北朝鮮西岸付近から東方向に向けて発射し、最高高度約50km程度で、約300km程度飛翔、2発目が、 20時53分頃、北朝鮮西岸付近から東方向に向けて発射し、最高高度約50km程度で、約300km程度飛翔ということであります。今回の発射について、防衛省から政府内及び関係機関に対し、速やかに情報共有を行いました。現在までのところ、航空機、船舶から被害報告等の情報は確認されておりません。北朝鮮は、特に今年に入ってからかつてない高い頻度で、かつ新たな態様でのミサイル発射を繰り返しており、昨日も弾道ミサイルを発射したばかりです。挑発を一方的にエスカレートさせるような、こうした立て続けの発射も含め、一連の北朝鮮の行動は、わが国、地域及び国際社会の平和と安全を脅かすものであり、断じて容認できません。関連する安保理決議に違反するものであり、わが国として、北朝鮮に対し厳重に抗議し、強く非難いたしました。総理には、本件について直ちに報告を行い、情報収集・分析に全力を挙げ、国民に対して、迅速・的確な情報提供を行うこと、2つ目に航空機、船舶等の安全確認を徹底すること、3つ目に不測の事態に備え、万全の態勢をとること、の3点について指示がありました。これを受け、私からは、1つ目に米国等と緊密に連携しつつ、情報収集・分析に全力を挙げること、2つ目に不測の事態の発生に備え、引き続き警戒監視に万全を期すこと、について指示を出させていただきました。防衛省としては、引き続き関連情報の収集と分析に努めるとともに、警戒監視に万全を期してまいります。米国、韓国を始めとして、関係国と緊密に連携しながら、国民の生命、そして平和な暮らしを断固守り抜く決意であります。こうした状況を踏まえ、いわゆる「反撃能力」も含めあらゆる選択肢を排除せず検討し、今後とも防衛力の抜本的な強化に取り組んでまいります。

2 質疑応答

Q:冒頭にもありましたけれども、昨日に続いて2日連続の発射、今月3回目の発射とかなり高い頻度での発射となっておりますけれども、大臣の受け止めと北朝鮮の意図についてどうお考えでしょうか。

A:北朝鮮の意図について、わが方から断定的にお答えすることは困難でありますが、どういった狙いがあるにせよ、北朝鮮が繰り返す弾道ミサイルの発射は断じて許されず、ミサイル技術の著しい向上を見過ごすことはできません。防衛省としては、北朝鮮の軍事動向について、米国等とともに緊密に連携しつつ、引き続き、情報収集・分析及び警戒監視に全力を挙げてまいります。

Q:今回2発発射されたとのことですが、ミサイルの弾種、単距離ミサイルとか弾種であったり、前回は変則軌道の可能性もあるという発表ありましたが、今回については変則軌道の可能性いかがでしょうか。

A:今回発射された弾道ミサイルの弾道についてはですね、所要の情報を基に総合的・専門的な分析を行う必要があり、現時点で確たることをお答えするのは困難であります。

Q:2日連続の発射というのはこれまであったことなんでしょうか。初めてのことでしょうか。

A:今回はですね、これだけ緊密にですね、何発も撃つというようなことは今、例がございません。

Q:北朝鮮に対する抗議なんですけれども、今回も北京ルートで大使館ルートで抗議はされているということでしょうか。

A:そのルートで間違いないと思います。

Q:抗議は既にした。

A:はい。もう既にしております。

Q:明日にはですね、日米韓の対潜水艦の共同訓練もありますけれども、それとの関連というのはどういうふうに考えていらっしゃいますでしょうか。

A:それも、我々とすれば、なかなかこう断定することができないわけでありますんで、これはもうどういった狙いがあるにせよ、北朝鮮がですね、繰り返す弾道ミサイルの発射は断じて許されず、ミサイル技術の著しい向上を見過ごすことはできません。防衛省としては、北朝鮮の軍事動向について、米国等とともに緊密に連携しつつ、引き続き情報収集・分析して警戒監視に全力を挙げてまいりたいというふうに思います。

Q:ミサイルの種類なんですけれども、先ほど分析中とのことですけれども、変則軌道の可能性も含めて分析ということでよろしいですか。

A:今回の件についてはですね、これは今、現在分析中とのことでありますので、もう少し時間をいただければというふうに思います。

以上